カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

表現規制反対活動を昔していた。元エロマンガ家。元塾講師。現在は田舎で引きこもりに似た何か。

宗教右翼関係情報整理

宗教右翼関係情報整理。以下、過去に某MLへポストしたもの。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/1274/1099074083/36-38

 多くの方が御存知でしょうが、文教族議員は、しばしば新興宗教団体を票田として持ってます。たとえば神道議員連盟なんかに参加している議員が多いようです。神社本庁と関係があります。戦中に戦争協力した新興宗教と文教族は、戦後も「左翼潰し」で協力関係にあります。
 参照;K・V・ウォルフレン『日本/権力構造の謎』(早川文庫、1994年)上巻167P。*1  H・ビックス『昭和天皇』(講談社、2002年)上巻253p。下巻267−268P。277P。*2
http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/details/mori/youshi/16-2.html
http://www.monjiro.org/hokoku/iinkai/homu/000525.html
 また文教族の選挙区は、かつて戦犯が政治家していた選挙区としばしば重なります。たとえば森喜朗の選挙区は、ノモンハンの幕僚・辻政信が戦後政治家をしていたときの選挙区と重なります。
 戦後の文教族は、しばしば特高警察・憲兵上がりが就任してます。1953年に文部大臣になったのは、元内務官僚で、日本軍占領下でのシンガポール市長・大達茂雄です。戦後文部官僚には、内務省官僚の流れがあります。
 「指導要領」は、1957年から文部大臣をした、旧内務官僚・灘尾弘吉が、「占領政策の行きすぎた民主化を是正するために」教科書統制を目的として、はじめました。教師の「勤務評定」も、校長が日教組教師を恫喝する道具として、灘尾が導入しました。導入の際には流血もありました。
 1959年ワシントンでの世界教職員団体総連合総会で、「日本の、教員の勤務評定」は教育にとっても教員にとっても有害だと決議され、日本政府に抗議電報が送られました。
  参照;K・V・ウォルフレン前掲書 上巻182−185p。
 戦中戦前、機密費をもらった暴力団が右翼としてスト破りなどの暴力行動していた流れが戦後も続いて、文教族から依頼されたのであろう暴力団が教職員組合をしばしば襲撃してます。
 1968年9月には270の右翼団体が2620人の団員を動員して日教組大会を妨害しました。児玉誉士夫の右翼組織『全愛会議』は松葉会などヤクザの支援を受け60年代に15万人以上の会員数となり、労働争議で680人を入院させてます。
  参照;K・V・ウォルフレン前掲書 上巻187p。カプラン『ヤクザ』(第三書館、1991年)120p。*3
 安保闘争当時、全愛会議など暴力団連合である右翼団体と一緒に反左翼運動をしていたのは、「生長の家」「統一協会」などの新興宗教です。平沼赳夫やKSD事件(2001)の村上正邦は「生長の家」が票田です。鳩山一郎もそうでした。
 「生長の家」の青年部「日本青年協議会」愛知代表服部守孝は、「つくる会愛知代表」で「北朝鮮拉致家族を救う会愛知代表」で、「建国義勇軍」事件の「刀剣友の会」と伴に平成13年5月26日に尖閣諸島に上陸してます。「日本青年協議会」の連絡先は、「日本会議」の連絡先と隣同士です。
 「日本会議」構成員は、勝共連合(統一協会政治部)構成員と重なります。 「日本会議」理事長の戸澤眞は勝共連合の元顧問です。http://www.nipponkaigi.org/
 文教族・鴻池祥肇は博徒鴻池忠治郎の孫で、鴻池組のオーナーです。KSD献金受領者で、日蓮系宗教団体と関係を持ちます。
http://www.t3.rim.or.jp/~nichiren/hoke/hoke14.html
 日蓮系宗教は、15年戦争をリードした前歴があります。石原莞爾・北一輝・井上日召らはいずれも深く日蓮系宗教と関わってます。
  参照;小林英夫『昭和ファシストの群像』(校倉書房、1984年)*4  H・ビックス前掲書上巻140p。143−144p。

 教育行政の中心には中曾根康弘がいて、1985年に中曾根の臨教審答申を作成しました。現在の教育行政はこの答申を基軸に進んでます。
 中曾根康弘は九頭竜川ダム汚職(1964)、殖産住宅事件(1972)、ロッキード事件(1976)、リクルート事件(1988)に関わってましたが、「なぜか」逃げきりました。
 東京協和・安全信組事件(1993年)の山口敏夫元労相は中曾根側近、贈収賄事件(2000年)で逮捕された中尾栄一元建設相も中曾根側近、KSD事件(2001)の村上正邦元労相も中曽根側近でした。「なぜか」中曾根までは追及の手は伸びませんでした。
http://village.infoweb.ne.jp/~t5588/back/H9-nagata/nagata80.html
 特高警察は戦後、警察官僚になったり、読売新聞に天下りしたり、広告代理店電通に厚遇で就職したりしてます。電通の重要なクライアント一つは自民党であり官邸です。
 東急エージェンシーは中曾根康弘と深い関係にあり、中曾根と東急エージェンシーで、官製圧力団体を作り行政改革を進めたことがあります。
  参照;K・V・ウォルフレン前掲書 上巻360−405p。
 で、教育行政を運営している人たちは戦後ずっとこういう人脈で行なわれていて、「思想教育」が優先していて、学問的裏付けなんてあるはずがないです。多少問題意識ある人なら、以上のことはたいがい知ってます〔とカマヤンは思っていたが、そうでもないらしい〕。で、こういう情報ってのは、確認作業と、情報整理が重要です。で、確認が困難だったり、証拠がなかったり、情報整理が重労働だったりして、教育問題に問題意識を持っている人は苦労してます。

*1:

日本 権力構造の謎〈上〉 (ハヤカワ文庫NF)

日本 権力構造の謎〈上〉 (ハヤカワ文庫NF)

*2:

昭和天皇(上)

昭和天皇(上)

*3:

ヤクザ―ニッポン的犯罪地下帝国と右翼

ヤクザ―ニッポン的犯罪地下帝国と右翼

『ヤクザ』の改訂版 
ヤクザが消滅しない理由。

ヤクザが消滅しない理由。

*4:

昭和ファシストの群像

昭和ファシストの群像