慶應義塾大学は、新たなコミュニケーション基盤を構築し、3万人以上の学生と教職員が利用できるようにした。基盤を構築、サポートしているユニアデックスが6月1日に発表した。
ウェブ会議サービス「Cisco WebEx」が活用され、三田、日吉、矢上、信濃町、湘南藤沢、芝共立の6つの主要キャンパスやグローバルでも利用できる。
慶應義塾大学のコミュニケーション環境イメージ図(ユニアデックス提供)
WebExは、映像や音声だけでなく、参加者のPC上にある資料やアプリケーションも共有しながら、会議、作業が可能。利用者PCへのソフトウエアインストール、サーバの購入と構築、メンテナンスなどは不要で、アカウントを持っていない参加者も、招待するだけで、必要なときにすぐに利用できる。
同大学は、2008年頃からWebExを一部の教職員で活用していたが、学術活動のグローバル化や場所にとらわれないコミュニケーションの必要性が高まったことから、今回WebExの全学採用を決定した。
新たなコミュニケーション基盤では、アカデミックオファーを採用しており、学生と教職員すべてがWebExの主催者権限で自由に会議を開催できる。同大学独自の共通認証システム「keio.jp」とWebExを連携させ、すでに登録しているユーザーIDとパスワードでアクセスできるシングルサインオンの仕組みを開発した。この連携開発には、ユニアデックスが開発と検証、運用サポートを担当した。
メリットとして、教職員のキャンパス間の移動時間の短縮が図れることや海外の大学との会議などにも対応できることなどが挙げられている。通常の会議利用だけではなく、パンデミック対応や災害時での臨機応変な利用や働き方の見直し、コスト削減の効果も期待される。