福岡県直方市は、人事評価制度を紙で運用していたが、評価のベースとなる「評価シート」の回収や集計が人事担当者の負担となっていた。また、評価項目の充実にともない評価者の作業も増え、評価分析に極めて多くの時間がかかっていた。さらに、「評価シート」は個人情報にあたるため、パスワード管理や施錠できる保管場所の確保なども課題となっていた。
そこで、人事評価システムの導入を検討し、日立公共システムが提供する「ADWORLD 人事評価システム」を採用。2016年12月から本格的に運用を開始する。導入を請け負った日立ソリューションズ西日本が11月4日に発表した。
ADWORLD 人事評価システムは、自治体特有の運用ルールに対応できる機能を豊富に備えたソリューションで、分析評価の作業負荷軽減だけでなく、目標設定から評価結果の活用までの人事評価業務を支援する。
直方市は、2011年に人事評価、能力開発、昇任(降任)、人事異動、給与、人材アセスメントなどを総合的に捉えた独自の「トータル人事制度」を開発している。地方公務員法により、地方公共団体では、2016年度から人事評価制度を導入することが義務付けられており、同市はこれにあわせてシステムの導入を進めた。
ADWORLD 人事評価システムの導入によって、手作業による業務がシステム化され、作業の効率化が実現した。また、適切なデータ管理が可能となった。
さらに同市では、ADWORLD 人事評価システムを、すでに導入済みの「ADWORLD 人事給与システム」と連携させる。これにより、評価結果データの二重登録などの手間もなくなり、詳細なデータ分析による人事評価の精度向上が期待できる。
トータル人事システムの全体像とADWORLDの適用範囲