国境をまたぐ送金でブロックチェーン技術を利用可能かどうかを確認するため、Visaが欧州で新しいパイロットプロジェクトを開始した。
このプロジェクトは、ロンドンに拠点を置き、Visaのイノベーションハブとして機能する「Visa Europe Collab」を通して、BTL Groupと共同で実施されている。BTL Groupはブロックチェーンを手がけるカナダの新興企業である。
VisaはBTLの銀行間決済プラットフォーム「Interbit」を使って、ブロックチェーンでコストや決済時間、銀行間の国際送金に伴う信用リスクを削減することが可能かどうかを確かめる予定だ。
Visa Europe Collabの共同創設者であるHendrik Kleinsmiede氏はブログ投稿で、「スマートコントラクトとブロックチェーンの利用を通して、われわれは地域のコンプライアンスが組み込まれた、高速でコンプライアンス要件を満たす低コストの銀行間支払いおよび決済サービスを作り出せると私は考えている」と述べた。
ブロックチェーンはビットコインを支える技術として知られているもので、分散型の暗号化されたデータベースアーキテクチャを持ち、これにより傍受ができないといわれている。ブロックチェーンはビットコインネットワーク上の全てのトランザクションのログをとってブロックに保存する。
Visaはこの概念実証プロジェクトを100日以内に完了する予定だが、当初は「欧州の少数の銀行」のみに参加を呼びかけている。
Visaは金融サービスでのブロックチェーン使用を最も熱心に支持している企業の1社だ。過去には、インドに設置した同社のブロックチェーン技術研究ラボのエンジニアチームを拡大する計画も発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。