OpenDaylight Projectは米国時間2月22日、オープンソースのソフトウェアでネットワークを制御するSDN(Software-Defined Networking)基盤ソフトウェアの最新版となる「OpenDaylight Beryllium(ODL Be)」が利用可能になったと発表した。第4版となるBerylliumには、自動的なサービス提供やネットワークリソースの最適化、ネットワーク機能仮想化(Network Functions Virtualization:NFV)など主要なネットワーク面での課題の解決に取り組むサービスプロバイダーや企業に向けて提供される。
Berylliumでは、OpenDaylightの複数インスタンスが1つの論理コントローラとして動作する“クラスタリング”のための強力な解析と検証が可能と説明。クラスタ認識にしたいアプリケーションがクラスタをまたぐデータの配置方法を選択できる。
IaaS基盤ソフトウェアである「OpenStack」の高可用性とクラスタリングを完全にサポートするために必要な全てのコンポーネントが含まれ、ネットワーク処理向けライブラリ「Data Plane Development Kit(DPDK)」(Intel提供)での仮想スイッチでホストでワークロードを配置できるようになっている。
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(4)ネットワークからアプリケーションを理解することの重要性
またBerylliumでは、マイクロサービスアーキテクチャを更新してマルチベンダー環境の相互運用性を向上させる機能と、用途ベースのネットワークモデリングに対応するNetIDEのような新プロジェクトとを継続的に統合。NeXt UI機能でユーザーフレンドリーな画像表示でOpenDaylightの機能性をより良く理解できると説明。インストールやデプロイを助けるためのドキュメントも入手できる。
Berylliumには、あらゆるコントローラやプラットフォームのポリシーやインテントのための広範な設定が含まれる。「NEMO(Network Mobility)」「ALTO(Application Layer Traffic Optimization)」「GBP(Group Based Policy)」「NIC(Network Intent Composition)」という4つの方法を利用できるという。