Red Hatは米国時間5月18日、「Cloud Suite for Applications」を発表した。インフラからアプリケーションプラットフォームまでをカバーし、管理機能を備える完全なクラウドスタックだという。
Cloud Suite for Applicationsは、PaaSの「OpenShift」、IaaSの「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform」、ハイブリッドクラウド管理フレームワーク「Red Hat CloudForms」で構成される。Red Hatは6月1日に同スイートのアーリーアクセスを開始する予定で、今後6カ月以内にGA(一般公開)にすることを目標としている。
企業の間でRed Hatのクラウドサービスの統合が始まっているが、現時点ではインフラとサービスモデルのタイプを決定しなければならない。これに対し、Cloud Suiteは柔軟性をもたらすという。
Red Hatのミドルウェア技術担当バイスプレジデント、Rob Cardwell氏
提供:Red Hat
「インフラの視点からみると、Cloud Suiteはクラウド機能をアプリ開発レイヤに拡大し、Java、PHP、Rubyと複数の言語をサポートする」とRed Hatでミドルウェア技術担当バイスプレジデントを務めるRob Cardwell氏は述べる。
Cardwell氏によると、CloudFormsが加わることで、OpenStackインフラの管理性がインフラレベルとテナントレベルの両方で改善する。またOpenShiftにより、統合および検証済みのアプリケーション開発を組み込むことができ、アプリのデリバリを加速できるという。
競合という点では、Microsoftはすでに、プロプライエタリではあるが仮想化からPaaSまで完全なクラウドスタックを備えることをCardwell氏も認める。そして、「Microsoftもだが、仮想化ベンダー、OpenStackディストリビューションベンダー、そしてCloud FoundryなどのPaaSと異なるレベルで競合することになる。各コンポーネントが異なるレベルで競合するということだ。だが、オープンソースでフル機能セットを提供するのはわれわれしかいない」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。