さらなる速さを求めて--歴史に名を刻んだ6つのスーパーコンピュータ - 3/6

Steven J. Vaughan-Nichols (ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2014-07-03 07:30

Numerical Wind Tunnel
 スーパーコンピュータの設計に関しては米国が数十年にわたって支配したが、その後、NECの「SX-3」や日立製作所の「SR2201」といった日本のシステムが君臨した。1993年~1996年まで、最速600ギガフロップスの演算性能を誇る富士通の「Numerical Wind Tunnel(数値風洞)」が世界最速スーパーコンピュータの座に君臨した。1秒間に10億回の浮動小数点数演算を実行できることを意味する。

 これらのマシンは、新たに開発された2つの機能によって高性能を実現した。第一に、ベクトル演算を採用した。標準的なスカラプロセッサは各命令で1つのデータを扱っていたのに対し、ベクトル処理では専用チップが一連のデータを処理する。第二に、単一の共有データバスを使う代わりに、これらのマシンはマルチバスを使用した。これにより、複数のプロセッサが単一の問題を同時に処理できるようになる。コンピューティングに対するこのアプローチは超並列処理と呼ばれる。同アプローチは複数命令、複数データ(MIMD)アプローチの原型でもある。今日のCPUが複数のコアを使用できるのは、MIMDのおかげだ。

Numerical Wind Tunnel
 スーパーコンピュータの設計に関しては米国が数十年にわたって支配したが、その後、NECの「SX-3」や日立製作所の「SR2201」といった日本のシステムが君臨した。1993年~1996年まで、最速600ギガフロップスの演算性能を誇る富士通の「Numerical Wind Tunnel(数値風洞)」が世界最速スーパーコンピュータの座に君臨した。1秒間に10億回の浮動小数点数演算を実行できることを意味する。

 これらのマシンは、新たに開発された2つの機能によって高性能を実現した。第一に、ベクトル演算を採用した。標準的なスカラプロセッサは各命令で1つのデータを扱っていたのに対し、ベクトル処理では専用チップが一連のデータを処理する。第二に、単一の共有データバスを使う代わりに、これらのマシンはマルチバスを使用した。これにより、複数のプロセッサが単一の問題を同時に処理できるようになる。コンピューティングに対するこのアプローチは超並列処理と呼ばれる。同アプローチは複数命令、複数データ(MIMD)アプローチの原型でもある。今日のCPUが複数のコアを使用できるのは、MIMDのおかげだ。

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