電子書籍のパイオニアAmazonは、E-Ink電子書籍リーダー「Kindle」の新モデルを数年おきに発表しており、Kindleはそのたびに小型化、軽量化、高速化している。だが、Amazon史上最薄で最軽量の電子書籍リーダー「Kindle Oasis」を説明する言葉には、「薄い」「軽い」だけでなく、「高価」も加えるべきだろう。
シリーズで初めて保護カバー(高級感のあるレザー製で、しかもバックアップバッテリを内蔵)が付属するKindle Oasisは、米国での価格がなんと290ドルだ。Wi-Fi+3G版になると、製品寿命が続く間3Gデータ通信が無料になるとはいえ、359ドルにまではね上がる。
これでは、AmazonというよりAppleのようではないか。モノクロの電子書籍リーダーにしては、途方もない価格だ。実際に、Wi-Fi版のKindle Oasisより少ない予算で、「iPad mini 2」に手が届くし、エントリモデルの「Amazon Fire Tablet」なら5台も買えてしまう。そのうえ、iPadやFire Tabletであれば、白黒の文章を表示する以外にも多くのことができる。
とはいえ、Kindle Oasisでは久しぶりに見た目や使用感が大きく変わった。デザインが一新され、これまでのシリーズより正方形に近い形状になっている。重量はわずか131g、厚さは最も薄い箇所で3.4mmだ。
「Kindle Voyage」よりも20%軽く、平均で30%薄くなったことになる。Kindle Voyage(200ドル)は、「Kindle Paperwhite」(120ドル)やエントリレベルのKindle(80ドル)とともに、引き続き製品ラインアップに残っている(ここに挙げた価格は、少なくともKindle PaperwhiteとエントリレベルのKindleについては、Amazonで頻繁に割引されている。また、どのモデルでも、さほど目立たないとは言えAmazonの広告をロック画面やメインメニューから消したいと思ったら、購入時またはそれ以降にもう少し払う必要がある)。
新しくなった形状のせいで、一見して他のKindleよりスクリーンが小さくなったと感じる人も多い。だが、それは目の錯覚だ。スクリーンサイズは今までと変わらず6インチで、周りのベゼルが狭くなっただけだ。
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