「2001年宇宙の旅」に話を戻すと、このSF映画にはメインキャラクターの1人で作品の象徴的存在である人工知能(AI)ロボット、HAL 9000が登場する。同作でこのキャラクターは全能の存在として描かれ、壁に埋め込まれたコントロールパネルから赤い光を放ち、不気味で心地のよい声で戯れてくる。
そして現在、IBMは「Watson」を世に出した。IBM創業者であるThomas J. Watson氏の名を冠したこのマシンは、2011年に人気クイズ番組「Jeopardy!」に出場した。ステージ下に設置されたハードウェア用の空間に鎮座したWatsonは人間2人を相手に問題に挑み、最後には勝利してみせた。
Watsonの以前にも、IBMはその前身ともいえる「Deep Blue」と呼ばれるAIを開発していた。このAIはチェスで人間を負かすべくプログラムされたもので、1997年に世界王者であるGarry Kasparov氏に対して勝利を収めた(1996年にはKasparov氏が勝利している)。不正行為があったとして同氏はIBMを非難し、Deep Blueは表舞台から姿を消した。
提供:Warner Bros.