iPhone OS 3.0ではマルチメディアメッセージ(MMS)の送受信もできる。これにより、画像ファイルや声を録音した音声ファイルを添付したテキストメッセージが送信可能になり、これらはすべてメールアプリケーションを使用せずに実行できる。ただし、他の多くのカメラ搭載携帯電話のMMS機能と異なり、動画はサポートしていない。
プッシュ通知2008年9月に登場するはずだったプッシュ通知機能が、iPhone OS 3.0にようやく搭載される。iPhoneソフトウェア開発を統括するScott Forstall氏は、Appleが同機能の開発で遅れていたことについて、(予想以上に急成長したiPhoneアプリに対応する)スケール化の遅れが原因だったと説明し、初代のシステムはバッテリと処理能力の両方に負担をかけ過ぎたと述べた。
新システムの動作は旧システムとよく似ているが、モバイルネットワークでのデータ転送用に最適化されている。中継役としてAppleのサーバに依存するのは従来通りで、同サーバを経由して音声アラートやテキストメッセージ、通知バッジを送信する。ただし、ユーザーは依然として、アプリケーションを起動してデータにアクセスする必要がある。
アプリ内での少額決済Appleが構築した新たな決済システム「In-App Purchase」により、開発者はユーザーに対し、アプリケーションを販売した後も課金できるようになる。従来はこうした仕組みがなく、開発者は初期価格を引き上げるか、Amazon.comが「Kindle」アプリケーションで採用したような外部の決済システムを使う必要があった。
開発者がIn-App Purchaseに対応するアプリケーションを作成すると、ユーザーは購入した対応アプリの内部から追加コンテンツを購入して、機能を拡張できるようになる。すべての課金業務はAppleが行い、ユーザーのiTunesアカウントで決済される。
これと同じ決済システムは、楽曲を追加購入できる「Rock Band」や「Guitar Hero」のようなゲーム機用タイトルで採用されてきた。iPhone用のIn-App Purchaseについては、Electronic Arts(EA)が近日発売する予定の「The Sims 3」を使ってデモが行われた。 The Sims 3では、ユーザーはゲーム内のストアインターフェースを利用して、バーチャルキャラクターのアイテムを購入できる。
この決済システムを利用できるのは有料アプリだけだ。つまり、無料アプリからIn-App Purchaseで有料版にアップグレードする、といった使い方はできないことになる。In-App PurchaseのAppleの収益モデルはアプリケーション単位の購入と同じで、開発者はさまざまなものに課金して、売り上げの70%を得ることができる。
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