かすむ

日本語

かすむ【霞む / 翳む】

(自動詞) 霞がかかる。春の季語。
- 空は曇って少し霞んでいる。（木暮理太郎『皇海山紀行』）
(自動詞) 物の形や輪郭がぼんやりする。
- ぼうっと陽炎に霞んで程遠く西の彼方に天主教会堂の高く聳え立った鐘楼が見え、そこら辺りに高層建築が氷山のように群立っている。（金史良『天馬』）
(自動詞) 眼精疲労、眼病、涙などによって、視界がぼやける。
- 潤み霞んだ眼には停車場の赤や青の燈火が水に映る影のように暈^（ぼや）けて揺れていた。（佐左木俊郎『汽笛』）
(自動詞) 意識や記憶などがぼんやりする。
- 酔ったおかげで早々と目のさめたお紺が、別宅の新郎、新婦のお目ざめの様子を見て、まだモーローといたんで霞む頭をもてあましながら、別宅の台所へやってきた。（坂口安吾『明治開化安吾捕物その十三幻の塔』）
(自動詞) （他のものの印象が強過ぎて）存在が目立たなくなる。
- 私は若く美しい異性を前にして、あたかも存在せぬごとく、かすんでいることが多い。（織田作之助『髪』）

活用と結合例

かす-む動詞活用表（日本語の活用）
マ行五段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
かす	まも	みん	む	む	め	め

（語義1）

（語義3）

かすむ【翳む】

かす-む動詞活用表（日本語の活用）
マ行下二段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形
かす	め	め	む	むる	むれ	めよ

四拍動詞一類^(?)

かすむ【掠む】

かす-む動詞活用表（日本語の活用）
マ行四段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形
かす	ま	み	む	む	め	め

三拍動詞一類^(?)

かすむ【掠む】

かす-む動詞活用表（日本語の活用）
マ行下二段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形
かす	め	め	む	むる	むれ	めよ

四拍動詞一類^(?)

かすむ【霞む】

かす-む動詞活用表（日本語の活用）
マ行四段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形
かす	ま	み	む	む	め	め