泉三太郎
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泉 三太郎(いずみ さんたろう、1926年4月21日 - 2003年1月10日)は、日本のロシア文学者、翻訳家、図書出版社社長[1]。
本名・山下三郎[2]。兄にドイツ文学者の山下肇[3][4]。弟に三浦大四郎(文芸座プロモーション代表取締役)[4]。
略歴
[編集]東京生まれ[5]。1949年、東京外国語大学ロシア科を卒業し、泉 三太郎名義で『イルクーツク物語』の翻訳(1961年度テアトロン賞)など、当時のソビエト文学の翻訳、紹介とともに、自作の小説、評論等を発表する[6]。さらにソビエトの演劇を紹介し、「イルクーツク物語」「私のかわいそうなマラート」などの日本での上演にも関わった[7]。
1955年に大病を患ったのを機に、出版社経営に注力するようになり、図書出版社社長、ダヴィッド社取締役などを務めた[6]。出版流通対策協議会会長・相談役もつとめた[2]。
20代から狩猟を趣味とし、[全日本狩猟倶楽部理事をつとめ[6]、副会長にもなった[7][4]。
共著
[編集]- 演劇小辞典 石崎一正 ダヴィッド社 1977.11
翻訳
[編集]- こちらはもう朝だ チヤコフスキー 彰考書院 1952
- 黄鉄歩哨に立つ チャコフスキー 五月書房 1952
- 暗黒物語 パナイト・イストラチ ダヴィッド社 1953.8
- オーデルの春 エ・ゲ・カザケーヴィチ ダヴィッド社 1954 (ダヴィッド選書)
- 社会主義リアリズムの方法と歴史 形式主義とたたかうモスクワ芸術座 アナスタシェフ 未来社 1954 (未来芸術学院)
- 雪どけ エレンブルグ 新潮社 1955 (一時間文庫)
- 第九の波 エレンブルク 岩波書店 1955 (現代の文学)
- 俳優の記録 レオニードフ 未来社 1955
- イルクーツク物語 アルブーゾフ 川上洸共訳 未来社 1962 のち旺文社文庫
- 初恋 ヴェ・ローゾフ 未来社 1963 (てすぴす叢書)
- 父と子 アルブーゾフ 未来社 1964 (てすびす叢書)
- 私のかわいそうなマラート アルブーゾフ 未来社 1966 (てすぴす叢書)
- 夜の告白 アルブーゾフ 未来社 1971 (てすぴす叢書)
脚注
[編集]- ^ 共同通信 (2003年1月10日). “泉三太郎氏死去 ロシア文学者”. 47NEWS/Press Net Japan Co.,Ltd.. 2015年9月20日閲覧。
- ^ a b 日外アソシエーツ現代人物情報より
- ^ 道場親信, 鳥羽耕史「証言と資料 文学雑誌『人民文学』の時代:元発行責任者・柴崎公三郎氏へのインタビュー」『和光大学現代人間学部紀要』第3巻、和光大学現代人間学部、2010年3月、209-237頁、ISSN 1882-7292、CRID 1050002213344133888、2023年5月24日閲覧。
- ^ a b c 読売人物データベースより
- ^ 旺文社文庫『イルクーツク物語』解説につけられた略歴による
- ^ a b c “安易な猟銃規制こそ危険 全日本狩猟倶楽部理事・山下三郎 わたしの言い分”. 朝日新聞・東京夕刊: p. 3. (1980年11月10日) - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
- ^ a b 朝日新聞人物データベースより