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最高人民法院

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中華人民共和国最高人民法院
最高人民法院の紋章
正門
設置 1949年10月22日[1]
所在地 中華人民共和国の旗 中国
北京
座標 北緯39度54分10.7秒 東経116度24分18.9秒 / 北緯39.902972度 東経116.405250度 / 39.902972; 116.405250座標: 北緯39度54分10.7秒 東経116度24分18.9秒 / 北緯39.902972度 東経116.405250度 / 39.902972; 116.405250
判事選定方法 中華人民共和国主席が選出し、全国人民代表大会が承認する
認可 中華人民共和国憲法
判事任期 5年
ウェブサイト www.court.gov.cn ウィキデータを編集
最高人民法院院長 [2]
現職 張軍中国語版
着任 2023年3月11日
最高人民法院副院長
現職 鄧秀明中国語版
着任 2023年7月5日
中華人民共和国

中華人民共和国の政治


憲法史

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最高人民法院(さいこうじんみんほういん)は、中華人民共和国の最上級の人民法院裁判所)であり司法機関である。

日本やアメリカ合衆国最高裁判所に相当する。

概要

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中国の裁判所は下から基層人民法院、中級人民法院、高級人民法院、最高人民法院の4つの階層に分かれており、最高人民法院の院長(長官)および副院長(副長官)及び判事裁判官)は立法機関である全国人民代表大会によって任命される。最高人民法院に対応して最高人民検察院最高検察庁)がある。最高人民法院は下級の人民法院を指揮監督する。

中国の司法制度は二審制を採っており、事件の種類によって裁判が開始される法院の階層が異なる。たとえば基層人民法院で開始された裁判は中級人民法院までで審理が終了し、高級人民法院や最高人民法院へ審理を移すことは認められない。ただし、日本の裁判所ではほとんど認められない再審が中国では広く適用されており、実質的には三審制に近いとも言われる。また、弁護士制度や陪審員制度もある。

歴史

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任務

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  • 中国全国における重大な影響がある、または最高人民法院が自ら審理しなければならないと判断する案件の審理と裁判
  • 第一審が中国人民解放軍駐香港部隊と駐マカオ部隊で行った案件の審理と裁判
  • すべての死刑判決の再審査と執行命令の発出
  • 高級人民法院で第一審を行った案件の抗告の審理と裁判

内部機構

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立案一庭(部)
立案二庭
刑事審判第一庭
国家安全罪、公共安全犯罪の審理。
刑事審判第二庭
侵犯財産罪、贈収賄事案、売官等の経済犯罪の審理。
民事審判第一庭
労働争議、婚姻家庭、不当得利事案の審理。
民事審判第二庭
法人間の事案、国内証券、会社、破産等の案件の審理。
民事審判第三庭
知的財産事案の審理
民事審判第四庭
渉外、香港マカオで起きた事案の審理及び国際仲裁採決の決定、外国法院判决の案件処理。
行政審判庭
行政賠償事案の審理と行政の改善命令。
審判監督庭
下級人民法院が判決を出した刑事・民事事案(知的財産権・海事等は含まず)に対する控訴処理と、検察庁に対する控訴案件の書類提出作業。
執行工作弁公室
法律文書の執行。責任案件の執行工作等。
研究室
弁理審判委員会会務。司法解釈の調査研究、司法統計の作成。弁理人権方面の事務処理等。
政治部
司法行政装備管理局
監察室
機関党委
離退職幹部局

幹部

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  • 周強 - 院長、首席大法官、中国共産党中央委員
  • 沈徳永 - 常務副院長、審判委員会委員、中国共産党中央規律検査委員会委員
  • 張軍 - 副院長、審判委員会委員、二級法官、中国共産党最高人民法院委員会(党支部)委員
  • 江必新 - 副院長、審判委員会委員、二級法官、中国共産党支部委員
  • 蘇沢林 - 副院長、審判委員会委員、二級法官、中国共産党支部委員
  • 熊選国 - 副院長、審判委員会委員、二級法官、中国共産党支部委員
  • 南英副 - 院長、審判委員会委員、二級法官、中国共産党支部委員
  • 景漢朝 - 副院長、審判委員会委員、二級法官、中国共産党支部委員
  • 張建南 - 紀検組長、審判委員会委員、二級法官、中国共産党員
  • 周沢良 - 政治部主任、中国共産党員

歴代院長

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院長名 任期 備考
1 沈鈞儒 1949年 - 1954年 中国人民政治協商会議第1期全国委員会第1次会議にて任命
2 董必武 1954年 - 1959年 第1期全国人民代表大会第1次会議選挙にて選出
3 謝覚哉 1959年 - 1965年 第2期全国人民代表大会第1次会議選挙にて選出
4 楊秀峰 1965年 - 1975年 第3期全国人民代表大会第1次会議選挙にて選出
5 江華 1975年 - 1978年 第4期全国人民代表大会常務委員会にて任命
6 江華 1978年 - 1983年 第5期全国人民代表大会第1次会議選挙にて選出
7 鄭天翔 1983年 - 1988年 第6期全国人民代表大会第1次会議選挙にて選出
8 任建新 1988年 - 1993年 第7期全国人民代表大会第1次会議選挙にて選出
9 任建新 1993年 - 1998年 第8期全国人民代表大会第1次会議選挙にて再選
10 肖陽 1998年 - 2003年 第9期全国人民代表大会第1次会議選挙にて選出
11 肖陽 2003年 - 2008年 第10期全国人民代表大会第1次会議選挙にて再選
12 王勝俊 2008年 - 2013年 第11期全国人民代表大会第1次会議選挙にて選出
13 周強 2013年 - 2018年 第12期全国人民代表大会第1次会議選挙にて選出
14 周強 2018年 - 2023年 第13期全国人民代表大会第1次会議選挙にて再選
15 張軍中国語版 2023年 - 第14期全国人民代表大会第1次会議選挙にて選出

所在地

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脚注

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  1. ^ About the Supreme People's Court Archived 1 September 2018 at the Wayback Machine. (Chinese)
  2. ^ Judges Law of the People's Republic of China, Article 16: "Judges are divided into twelve grades. The President of the Supreme People's Court is the Chief Justice."

外部リンク

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