廻国奇観
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『廻国奇観』 (かいこくきかん、原題:Amoenitates Exoticae[1])とは、1712年に出版された、当時のペルシアを中心とするアジア諸国の現状について報告したエンゲルベルト・ケンペル[2]による著作物である。 日本に関する状況も一部に書き記されており、この中でケンペルは、当時の日本の鎖国政策を賞賛している。 植物学研究のリンネは、このケンペルの廻国奇観を参考に日本の植物の命名を行なっている[3]。
のちにケンペルは『日本誌』を著した。
脚注
[編集]- ^ 正確なタイトルは『Amoenitatum exoticarum politico-physico-medicarum fasciculi V, quibus continentur variae relationes, observationes & descriptiones rerum Persicarum & ulterioris Asiae, multâ attentione, in peregrinationibus per universum Orientum, collecta, ab auctore Engelberto Kaempfero』。題名の先頭は「政治・自然・薬学的な異国の見聞(文字通りには「喜び」)5巻」を意味する。
- ^ ケンペルはドイツ人であるが、医師としてオランダ商船に同乗し1690年から1692年まで長崎・出島に滞在し、徳川綱吉にも謁見している。
- ^ “世界を旅した博物学者 ケンペル”. 近代医学史関係資料「医学は長崎から」. 長崎大学附属図書館 (2013年9月20日). 2019年5月19日閲覧。
外部リンク
[編集]- Amoenitatum exoticarum同志社大学貴重書デジタルアーカイブ
- Amoenitatum exoticarum日文研データベース