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小核

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

小核(しょうかく)とは生物細胞核のうち比較的小さいもののこと。具体的に指すものは分野により異なる。

なお全く関係ないが、植物の小核果に含まれる核を小核ということもある。これは核果を参照。

繊毛虫の小核

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繊毛虫の細胞には大核・小核の2種類の核がある。機能的には大核が多細胞生物体細胞系列、小核が生殖系列に相当し、小核は生殖核ともいう。

通常の細胞分裂では小核・大核がそれぞれ分裂する(小核は有糸分裂、大核は無糸分裂)。接合の際には大核はなくなり、両細胞の小核が減数分裂して増え半分ずつ交換した後、融合し、娘細胞の小核および大核を作る。

医学・薬学の小核

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医学薬学における小核とは、細胞中に普通の核とは別に存在する小型の核のことをいう。通常は存在しない病的な核である。細胞分裂の際に一部の染色体が正常に分配されず、本来の核に取り込まれずに残ることで生じる。

特に染色体異常が小核の原因となることが知られているため、小核の有無を調べる小核試験遺伝毒性試験として利用されている。これにはマウスの幼若赤血球などを用いるインビボ法と、培養細胞を用いるインビトロ法(染色体異常試験の代用)がある。細胞標本を蛍光色素アクリジンオレンジなどで染色して観察し、小核を持つ細胞を数える。