千原しのぶ
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千原 しのぶ(ちはら しのぶ、1931年1月16日 - 2009年11月22日[1])は、日本の女優。本名は石原知子。岡山県出身。
来歴・人物
[編集]久米郡久米町(現・津山市)出身[2]。1952年に東映に入社する[3]。片岡千恵蔵主演映画「忠治旅日記・逢初道中」でデビュー。1953年「大菩薩峠 甲賀一刀」に披擢され、シリーズに出演。1954年 - 1956年まで60本の映画に出演する。東映の「お姫様女優」の一人として活躍した[3]。
1957年(昭和32年)1月13日、同1月20日から1月25日まで開催された日本映画見本市に出席のため、団長の東映社長の大川博らと共にニューヨークへ出発。当時はまだ海外渡航自由化の遥か前で、大変貴重なニューヨーク訪問となった。
月形龍之介、東千代之介、大川橋蔵の相手役もつとめた。1958年以降脇役に回る。
1974年に那覇市で呉服店開店。のちに京都市で高級オリジナル呉服を扱う「しのぶ好み」を経営。
1993年に相米慎二監督の『お引越し』、1995年に『南京の基督』で久々に映画に出演した。
全日本書芸学院副理事。
2009年6月、「中村錦之助(萬屋錦之介)十三回忌 錦之助映画祭りin京都Part2」のゲストで登場し、車椅子で酸素呼吸器をつけながらも元気な姿を見せたが、それから5ヶ月後に肺がんのため死去[1][3]。
出演作品
[編集]映画
[編集]- 忠治旅日記 逢初道中(1952年)
- 大菩薩峠 甲賀一刀流の巻(1953年)
- 大菩薩峠 第二部 壬生と島原の巻 三輪神杉の巻(1953年)
- 大菩薩峠 第三部 竜神の巻 間の山の巻(1953年)
- 片目の魔王(1953年)
- 青空大名(1953年)
- 南国太平記(1954年)
- 真田十勇士 忍術猿飛佐助 忍術霧隠才蔵 忍術腕くらべ(1954年)
- 続南国太平記 薩南の嵐(1954年)
- 水戸黄門漫遊記 女郎蜘蛛の巻 妖血復讐鬼の巻 破邪義剣の巻(1954年)
- 血ざくら判官(1954年)
- 悪魔が来りて笛を吹く(1954年)
- 里見八犬伝 第二部 芳流閣の龍虎(1954年)
- 母恋人形(1954年)
- 唄ごよみいろは若衆(1954年)
- 犬神家の謎 悪魔は踊る(1954年)
- 続水戸黄門漫遊記 地獄極楽大騒ぎ(1954年)
- 快傑まぼろし頭巾(1954年)
- 三日月童子 第一篇 剣雲槍ぶすま(1954年)
- 三日月童子 第二篇 天馬空を征く(1954年)
- 三日月童子 完結篇 万里の魔境(1954年)
- 竜虎八天狗 第一部 水虎の巻(1954年)
- 竜虎八天狗 第二部 火龍の巻(1954年)
- 竜虎八天狗 第三部 鳳凰の巻(1954年)
- 竜虎八天狗 完結篇 追撃の巻(1954年)
- 新選組鬼隊長(1954年)
- 水戸黄門漫遊記 闘犬崎の逆襲(1954年)
- さいざんす二刀流(1954年)
- 月笛日笛 第一篇 月下の若武者(1955年)
- 月笛日笛 第二篇 白馬空を飛ぶ(1955年)
- 越後獅子祭 やくざ若衆(1955年)
- 月笛日笛 完結篇 千丈ケ原の激斗(1955年)
- まぼろし小僧の冒険 第一篇 平家部落の黄金(1955年)
- まぼろし小僧の冒険 第二篇 天狗ケ池の激斗(1955年)
- 水戸黄門漫遊記 第五話 火牛坂の悪鬼(1955年)
- 天兵童子 第一篇 波濤の若武者(1955年)
- 天兵童子 第二篇 高松城の蜜使(1955年)
- ふり袖侠艶録(1955年)
- 天兵童子 完結篇 日の丸初陣(1955年)
- 夕焼童子 第一部 出羽の小天狗(1955年)
- 御存じ快傑黒頭巾 新選組追撃(1955年)
- 夕焼童子 第二部 暁の槍騎隊(1955年)
- 旗本退屈男 謎の伏魔殿(1955年)
- まぼろし小僧の冒険 たつまきの決戦(1955年)
- まぼろし小僧の冒険 仁王坂の追撃(1955年)
- 幻術影法師(1955年)
- 幻術影法師 快剣士梵天丸(1955年)
- 獅子丸一平(1955年)
- 続獅子丸一平(1955年)
- 荒獅子判官(1955年)
- 水戸黄門漫遊記 幽霊城の佝僂男(1955年)
- 雄呂血の秘宝(1955年)
- 雄呂血の秘宝 完結後篇(1955年)
- 忍術左源太(1956年)
- 晴姿一番纏(1956年)
- 赤穂浪士 天の巻 地の巻(1956年)
- 狸小路の花嫁(1956年)
- 獅子丸一平 第三部(1956年)
- 続源義経(1956年)
- 水戸黄門漫遊記 怪力類人猿(1956年)
- 剣法奥儀 飛剣鷹の羽(1956年)
- 長脇差奉行(1956年)
- 悲恋 おかる勘平(1956年)
- 剣法奥儀 二刀流雪柳 (1956年)
- 江戸三国志 第一部(1956年)
- 江戸三国志 疾風篇(1956年)
- 若様侍捕物帳 魔の死美人屋敷(1956年)
- 怪談 千鳥ケ淵(1956年)
- 水戸黄門漫遊記 怪猫乱舞(1956年)
- 水戸黄門漫遊記 人喰い狒々(1956年)
- 忍術快男児(1956年)
- 海の百万石(1956年)
- 危し!獅子丸一平(1956年)
- やくざ大名(1956年)
- 獅子丸一平 完結篇(1956年)
- 魔像(1956年)
- 新諸国物語 七つの誓い 黒水仙の巻(1956年)
- 新諸国物語 七つの誓い 奴隷船の巻(1957年)
- 新諸国物語 七つの誓い 凱旋歌の巻(1957年)
- 暴れん坊街道(1957年)
- 源氏九郎颯爽記 濡れ髪二刀流(1957年)
- 鞍馬天狗 角兵衛獅子(1957年)
- 鞍馬天狗 御用盗異聞(1957年)
- 喧嘩道中(1957年)
- ふたり大名(1957年)
- 仇討崇禅寺馬場(1957年)
- 阿波おどり 鳴門の海賊(1957年)
- 水戸黄門(1957年)東映京都 - 掏摸お六
- 若さま侍捕物帳 鮮血の人魚(1957年)
- 佐々木小次郎 後篇(1957年)
- はやぶさ奉行(1957年) お景
- 任侠東海道(1958年)
- 神変麝香猫(1958年)
- 千両獅子(1958年)
- 旅笠道中(1958年)
- 大江戸七人衆(1958年)
- 伊那の勘太郎(1958年)
- 血汐笛(1958年)
- 新選組(1958年)
- 若君千両傘(1958年)
- 旗本退屈男(1958年)
- 紫頭巾(1958年)
- いろは若衆 ふり袖ざくら(1959年)
- 忠臣蔵 桜花の巻 菊花の巻(1959年)
- ふたり若獅子(1959年)
- 怪談一つ目地蔵(1959年)
- 雪之丞変化(1959年)
- 壮烈新選組 幕末の動乱(1960年)
- 次郎長血笑記 秋葉の対決(1960年)
- 次郎長血笑記 殴り込み道中(1960年)
- 砂絵呪縛(1960年)
- 桃太郎侍 江戸の修羅王(1960年)
- 桃太郎侍 南海の鬼(1960年)
- 次郎長血笑記 富士見峠の対決(1960年)
- 神田祭り 喧嘩笠(1960年)
- 妖刀物語 花の吉原百人斬り(1960年)
- 次郎長血笑記 殴り込み荒神山(1960年)
- 緋ぼたん浪人(1960年)
- お奉行さまと娘たち(1961年)
- 江戸っ子肌(1961年)
- 赤穂浪士(1961年)
- 忍術使いと三人娘(1961年)
- 気まぐれ鴉(1961年)
- 港祭りに来た男(1961年)
- 千姫と秀頼(1962年)
- 胡蝶かげろう剣(1962年)
- 怪談三味線掘(1962年)
- 紀州の暴れん坊(1962年)
- 裏切者は地獄だぜ(1962年)
- 恋と十手と巾着切(1963年)
- 伝七捕物帖 女狐小判(1963年)
- 右京之介巡察記(1963年)
- 人斬り笠(1964年)
- 暗黒街大通り(1964年)
- 悪坊主侠客伝(1964年)
- 山口組三代目(1973年)
- ちゃんばらグラフィティー 斬る!(1981年)
- お引越し(1993年)
- 南京の基督(1995年)
テレビドラマ
[編集]- 祇園の男(1963年、NET)
- 特別機動捜査隊 第67話「にせもの」(1963年2月6日、NET)
- 松本清張シリーズ・黒の組曲 第43話「失敗」(1963年2月18日・19日、NHK) - 大岩くみ子
- 鉄道公安36号 第16回「声なき絶叫」(1963年9月18日、NET)
- ライオン奥様劇場「妻の座」(1966年、CX)
- 銭形平次 第32話「三日目の鐘」(1966年、CX) - 美代吉
- 日本剣客伝 第7話「針谷夕雲」(1968年、NET)
- 旅がらすくれないお仙 第7話「別れるなんてダメよ」(1968年、NET)
- 仇討ち 第18話「その影を斬れ」(1969年、TBS)
- 翔べ! 必殺うらごろし 第17話「美人画から抜け出た女は何処へ?」(1979年、ABC / 松竹) - 師匠
- 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第39話「陸奥みやげ三春駒」(1983年、ANB) - おせい
- 大奥 第35話「運の悪い女たち」・第36話「密会」(1983年、KTV) - 中井蔦枝
- 12時間超ワイドドラマ / 徳川風雲録 御三家の野望(1986年、TX)
- 暴れん坊将軍シリーズ(ANB/東映)
- 火曜サスペンス劇場 / 京都殺人街道シリーズ(1989年~1993年、NTV)
脚注
[編集]- ^ a b “時代劇で活躍…千原しのぶさん死去”. Sponichi Annex. スポーツニッポン (2009年11月23日). 2024年11月22日閲覧。
- ^ “任侠劇、時代劇を皮切りに 骨のある映画人を育てた土壌 尾上松之助、八名信夫やオダギリジョーを輩出した岡山県”. Wedge ONLINE. 株式会社ウェッジ (2010年8月2日). 2024年11月22日閲覧。
- ^ a b c 「東映『お姫様女優』:千原しのぶさん78歳」 『毎日新聞』 2009年11月24日、13版、27面。
参考文献
[編集]- 円尾敏郎、高橋かおる編『千原しのぶ』、2000年4月、ワイズ出版、ISBN 4-89830-021-9 C0074