リンカーン大学 (ニュージーランド)
Lincoln University | |
リンカーン大学アイビー・ホール図書館 | |
モットー |
ラテン語: Sciential et industria cum probitate (Science and industry with integrity) |
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種別 | 国立 |
設立年 | 1878年 |
総長 | Bruce Gemmell |
副総長 | Bruce McKenzie |
学生総数 | 4,500人 |
所在地 |
ニュージーランド リンカーン |
公式サイト | 公式サイト |
リンカーン大学(リンカーンだいがく、英:Lincoln University 、マオリ語:Te Whare Wanaka o Aoraki)は、ニュージーランド南島クライストチャーチ市郊外セルウィン地区リンカーンに所在する大学。南半球に所在する最古の農業学校であり、農学、畜産学、園芸学の世界的な研究機関である。
歴史
[編集]1878年にニュージーランド大学リンカーン・カレッジとして創立。ニュージーランド国内で3番目に古い大学であり、1880年より学生の受け入れを開始。1896年に大学院課程を設置。
1961年に連邦ニュージーランド大学が解体され「リンカーン・カレッジ」と改称しカンタベリー大学の構成校になる。1990年に大学自治権を取得しカンタベリー大学より完全独立。大学名をリンカーン大学へ改称。
2010年11月8日にバルクルーサに所在するテルフォード・ポリテクニックを吸収合併することに合意。2011年1月1日付けでリンカーン大学・テルフォードキャンパス(正式名称:テルフォード/テ・ファレ・ワナカ・オ・プレルア(プレルアにある学舎))へ改称。
慢性的な赤字運営であることから大学と高等教育委員会(TEC)が共同監査報告書を作成。報告書では他大との合併を提言するも、大学側はこれを拒否。2017年6月に今後も大学自治を堅持すると学長名で発表した。
学術組織
[編集]大学内は4つの部門にて研究・教育が行われている。それぞれの部門が学士課程から博士課程までを担当する。農業、畜産、バイオテクノロジー産業に多くの人材を輩出している。農業学校としての建学の歴史から、土や種子、肥料や家畜伝染病の研究のほか、バイオテクノロジー研究が盛んに行われている。
ワイン醸造科は、ニュージーランドの大学機関で唯一、農業科学・生命科学部に設置され、ワイン産業へ多くの人材を輩出している。本部キャンパスの他、農業試験場、ワイン畑、ワイン醸造所をニュージーランド各地に保有している。
- Agriculture and Life Sciences(農業科学・生命科学部)
- Soil and Physical Sciences
- Agriculture
- Cell Biology
- Food and Wine
- Bio-Protection and Ecology(生態保全学・生態学部)
- Agro-Biotechnology
- Bio-control
- Bio-diversity
- Bio-security
- Conservation,wildlifeand invasionbiology
- Entomogy
- Fungal genetics
- Integrated pest management
- Invertebrate taxonomy
- Molecular systematics
- Plant pathology
- Seed technologies
- Soil health
- Urban,forest and behavioural ecology
- Commerce(商学部)
- Accounting
- Business and Forestry
- Business Management and Law
- Economics
- E-Commerce
- Finance
- Hotel and Institutional Management
- Marketing
- Property
- Environment,Society and Design(環境・社会・デザイン学部)
- Applied Computing
- Centre for Maori and Indigenous Planning and Development
- Environmental Management
- Landscape Architecture
- Natural Resources Engineering
- Social Science,Parks,Recreation and Tourism
キャンパス
[編集]本部キャンパスの学生数は約4,500人。教員数は約250人。テルフォードキャンパスの学生数は約1,300人。ニュージーランド最小の大学である。大学内に8つある学生寮で約550人が暮らしている。
学生数の半数は留学生と海外からの移住者である。海外6カ国、16の大学と提携し正規交換留学プログラムを提供している。学術間協定を持つアメリカと北欧からの留学生が多い。
本部キャンパスはクライストチャーチ中心部から車で30分の地に所在する。周囲を農場と畑に囲まれた酪農地帯に位置する。
大学内のコンピューターは24時間利用可能(夜間利用には事前登録手続きが必要)。大学内に「ニュージーランドクリケット協会」設立のトレーニング施設が設置され、代表選手の強化育成施設として使用されている(一般利用は不可)。
学生寮
[編集]寮名 | 部屋数 | 備考 |
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コロンボ・ホール(Colombo Hall) | 82 | 食事と宿舎の提供 |
ハドソン・ホール(Hudson Hall) | 74 | 食事と宿舎の提供 |
ロウリィ・ホール(Lowrie Hall) | 82 | 食事と宿舎の提供 |
サウスランド・ホール(Southland Hall) | 48 | 食事と宿舎の提供 |
スティーブンズ・ホール(Stevens Hall) | 50 | 食事と宿舎の提供、留学生寮を兼務 |
ファームロード(Farm Road) | 48 | 自炊寮、大学1年生の入寮は不可 |
ザ・クレセント(The Crescent) | 64 | 自炊寮、大学1年生の入寮は不可 |
センテニアル・ホール(Centennial Hall) | 100 | 夕食と宿舎の提供、大学1年生の入寮は不可 |
交通
[編集]クライストチャーチ市内とリンカーン大学を結ぶ路線バスが運行されているが、平日昼間でも1時間に1本程度と利便性は低い。朝夕の通学・帰宅時間帯は増便される。行政区画ではカンタベリー地方セルウィン地区に属し、行政区が異なるため、バスの行き先は「クライストチャーチ」となる。
著名な卒業生
[編集]- ドン・マキノン(政治家、元副総理、元外務大臣)
- ロドニー・ハイド(政治家、ACTニュージーランド党党首)
- デビッド・カーター(政治家)
- マレー・ホルン(元ニュージーランド国庫長長官、ANZバンキング・グループ取締役社長)
- アソール・マカリー(園芸家)
- サマンサ・コニュー(ワイン醸造家(国際ワインコンテスト2007年度赤ワイン部門最高賞受賞))
- アラステア・メィリング(ワイン醸造家(国際ワインコンテスト2007年度白ワイン部門最高賞受賞))
- マーク・イングリス(登山家、ワイン醸造家)
- リッチー・マコウ(ラグビー選手)
- 川瀬勇(農学者、1931年に日本人として初めて本校へ留学した)
- トンプソン・ルーク(ラグビー選手)