ライ王のテラス
ព្រះលានស្តេចគំលង់ | |
外壁面 | |
所在地 | カンボジア、シェムリアップ州 |
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座標 | 北緯13度26分54秒 東経103度51分31秒 / 北緯13.44833度 東経103.85861度 |
所属 | アンコール遺跡 |
全長 | 25m |
幅 | 25m |
高さ | 6m |
歴史 | |
建設者 | ジャヤーヴァルマン7世 |
完成 | 12世紀末 |
建築物 | |
建築様式 | バイヨン様式 |
ライ王のテラス(癩王のテラス、クメール語: ព្រះលានស្តេចគំលង់, Preah Learn Sdech Kunlung、英語: Terrace of the Leper King, Leper King Terrace)は、カンボジアのアンコール遺跡に属するアンコール・トムの王宮前にある象のテラスのすぐ北側に位置する。
ライ王のテラスは、12世紀末にジャヤーヴァルマン7世のもと[1]、バイヨン様式で築かれたもので、一辺が約25メートル、高さは約6メートルであり[2]、そのU字型の構造物は、王族の火葬場のように使われていたとも考えられる[3]。
壁面
[編集]1911年、外壁面の内側に、レリーフのあるもう1つの壁面が確認された。これは、当初の壁面が崩れる前に外壁を拡張し[3]、もとの壁を土砂で埋めたことによる[4]。1994年より[4]、フランス極東学院 (EFEO) によって修復され[2]、南東側の部分において、その二重となった壁面が示されている[1]。
名称
[編集]現在の名称は、その場所で発見された15世紀の彫像に由来する。片足を立てた坐像はヒンドゥーの死の神であるヤマ(閻魔)を表現している[3]。
その塑像(そぞう)が「ライ王」と称されたのは、変色および苔が増すにつれて、ハンセン病にかかった人を連想させ、また同様に、ハンセン病を患ったアンコールの王ヤショーヴァルマン1世のあるカンボジア伝説に当てはまったことによる[5]。しかしながら、カンボジア人に知られている名前はダルマラーヤ (Dharmaraja) であり[注 1]、これは元来あった彫像の基部に刻まれていた。
遺跡と彫像を見た後世の人間はクメール王朝の歴史について様々な憶測を巡らせ、現地の人間は彫像が伝説の王であると信じている[3]。この高さ約1メートルの本来の像は、プノンペン国立博物館に収蔵されている[6]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b ブリュノ・ダジャンス 著、中島節子 訳、石澤良昭監修 編『アンコール・ワット』創元社、1995年、195頁。ISBN 4-422-21098-X。
- ^ a b Rooney, Dawn F. (2011). Angkor: Cambodia's Wondrous Khmer Temples (6th ed.). Odissey. pp. 197-198. ISBN 978-962-217-802-1
- ^ a b c d 石澤良昭『アンコール・王たちの物語』日本放送出版協会〈NHKブックス〉、2005年、169-170頁。ISBN 4-14-091034-8。
- ^ a b 石澤良昭『アンコール・ワット』講談社〈講談社現代新書〉、1996年、122-124頁。ISBN 4-06-149295-0。
- ^ Vietnam, Cambodia, Laos & the Greater Mekong by Nick Ray, Tim Bewer, Andrew Burke, Thomas Huhti, Siradeth Seng. Page 212. Footscray; Oakland; London: Lonely Planet Publications, 2007.
- ^ 石澤良昭『アンコール・ワットへの道』JTB〈JTBキャンブックス〉、2000年、102-105頁。ISBN 4-533-03341-5。