コンテンツにスキップ

ミルナシプラン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミルナシプラン
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
販売名 Ixel, Joncia, Savella
Drugs.com 患者向け情報(英語)
Consumer Drug Information
MedlinePlus a609016
胎児危険度分類
法的規制
薬物動態データ
生物学的利用能85%
血漿タンパク結合13%
代謝Hepatic
半減期8 hours
排泄Renal
データベースID
CAS番号
92623-85-3 チェック
ATCコード N06AX17 (WHO)
PubChem CID: 65833
DrugBank DB04896 チェック
ChemSpider 59245 チェック
UNII G56VK1HF36 チェック
KEGG D08222  チェック
ChEMBL CHEMBL252923 チェック
化学的データ
化学式C15H22N2O
分子量246.348 g/mol
テンプレートを表示

ミルナシプラン(英:Milnacipran)は、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)と呼ばれる抗うつ薬の1つである。日本で2000年に商品名トレドミンとして販売されている。後発医薬品も出ている。日本での適応は「うつ病・うつ状態」である。薬事法における劇薬である。

開発と販売

[編集]

トレドミンは、フランスのピエール・ファーブル・メディカメン社で開発された。

トレドミンの医薬品インタビューフォームによれば、名称は「Tolerance is dominant」(忍容性が優れている)から命名された。

作用機序

[編集]

脳に直接作用し、脳内のセロトニンノルアドレナリン再取り込み(吸収)を阻害する。これにより、脳内のセロトニン・ノルアドレナリンの濃度が上昇し、うつ状態が軽減される仕組みである。セロトニンは落ち込みを改善させ、ノルアドレナリンはやる気を改善させると考えられている。

通常、1日投与量25mg程度からはじめ、100mgまで漸増し、数週間から数ヶ月使用する。ただし、投与量は年齢・症状に応じて適宜増減する[1]

副作用

[編集]

まれに重い副作用として、セロトニン症候群悪性症候群痙攣と言った症状を起こすことがある。

慎重投与

[編集]

後発医薬品とその薬価

[編集]

剤型としては12.5mg錠、15mg錠、25mg錠、50mg錠の4種が存在する。また、他の製薬会社から、多数の後発医薬品が発売されている。

脚注

[編集]
  1. ^ a b 添付文書 (PDF) 2019年 3 月改訂(第26版)
  2. ^ 小池 一喜, 篠崎 貴弘, 原 和彦 ほか、「歯科心身症に対するミルナシプランの使用経験について」 『日本歯科心身医学会雑誌』 2003年 18巻 2号 p.69-72, doi:10.11268/jjpsd1986.18.69