コンテンツにスキップ

スローガン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中華人民共和国湖北省通山県の建物に書かれた政治的スローガン(標語)。「男女平等」「生男生女順其自然」とあり、出産時に男女を選好しないように呼びかけられている。

スローガン: slogan)とは、企業団体の理念や運動の目的を簡潔に言い表した覚えやすい標語・モットーのこと。

理念や目的には、政治的なもの、宗教的なもの、商業的なものが含まれ、政治家が自らの政策をアピールするときに用いる簡明な文もスローガンと呼ばれることが多い。商業上のスローガン(Advertising slogan)は普通、日本では「キャッチコピー」と呼ばれる。

概要

[編集]
スコットランド貴族ハミルトン公爵家の紋章。上部には「Through」(やりつくせ)、「Jamais Arriere」(ふり返るな)というスローガンが書かれている

語源はゲール語で「鬨の声」(ウォークライ) を意味する「sluagh-ghairm」(「sluagh」は軍隊、「ghairm」は勝ち鬨の意)で、英語に入り「slogorn」と変化し、現在の形である「slogan」へと変わった[1]

スローガンには、街頭のポスターなどで人々の目に入るキャッチコピーから、集会で群衆が叫ぶ掛け声(シュプレヒコール)までその形態の幅は広い。スローガンは韻を踏むなど口にしやすく、簡素で分かりやすい反面、詳細な意味を入れる余地はほぼない。このため、公の場で討論に使ったり講演会で聴衆に語りかけたりといった用途よりも、人々が一つになった姿を社会に印象付け、自分達の主張を訴えるために使うことが多い傾向にある。

スコットランド紋章記述においては、紋章の上部に「スローガン」と呼ばれる言葉が書かれることがある。紋章下部の巻物などに書かれる「モットー」の場合はラテン語句など様々な起源の言葉が用いられるが、それぞれの氏族の用いる「スローガン」は戦場での鬨の声にその起源を持つと考えられている。

政治的・軍事的スローガンの例

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Merriam-Webster (2003), p. 1174.

関連項目

[編集]