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ジョーダン・193

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジョーダン・193
カテゴリー F1
コンストラクター ジョーダン
デザイナー ゲイリー・アンダーソン
アンドリュー・グリーン
先代 ジョーダン・192
後継 ジョーダン・194
主要諸元[1]
シャシー カーボンファイバー ハニカム コンポジット
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン, プッシュロッド
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン, プッシュロッド
エンジン ハート・1035, 3,499 cc (213.5 cu in), V10, NA, ミッドエンジン, 縦置き
トランスミッション ジョーダン / エクストラック製 6速 セミAT
燃料 サソル
タイヤ グッドイヤー
主要成績
チーム サソルジョーダン
ドライバー 14. ブラジルの旗 ルーベンス・バリチェロ
15. イタリアの旗 イヴァン・カペリ
15. ベルギーの旗 ティエリー・ブーツェン
15. イタリアの旗 マルコ・アピチェラ
15. イタリアの旗 エマニュエル・ナスペッティ
15. アイルランドの旗 エディ・アーバイン
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 0
初戦 1993年南アフリカグランプリ
出走優勝ポールFラップ
16000
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ジョーダン・193 (Jordan 193) は、ジョーダン・グランプリ1993年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー。設計者はゲイリー・アンダーソンとジョーダン・デザインチーム。1993年の開幕戦から最終戦まで実戦投入された。

193

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前年型192を正常進化させたマシン。ゲイリー・アンダーソンは「193のモノコックはまるまる100%、192のモノコックと同じものを流用した」と証言している。その理由は、「資金の節約と、開発時間を短縮するためにクラッシュテストを通さずに193を作ろうとしていた。モノコックを新しくすると、また新たにテストを受けないといけないからね。」と述べている[2]。その一方でウィング取りつけ方法などは191をベースにした192とは打って変わり、アンヘドラル・ウィングから吊り下げ式のフロントウィングに変更された。193の場合はハイノーズの下に3枚のステーを3角形に並べて、フロントウィングを懸架するというオリジナルの方法だったが、造形的にはアンダーソンが「なんの面白みも無く、美しくない取り付け方法で不本意だった。」点が理由で、あまり好きではないマシンだとしている[2]

また、チームの規模に見合う範囲でハイテク装置を開発し、6速横置きセミオートマチックトランスミッション(セミAT)とセミアクティブサスペンション(車高調整システム)を採用した。

エンジンは信頼性不足で不発に終わったヤマハに替えて、ハートのV型10気筒エンジンを搭載した。プライベートメーカーであるハートは、1986年以来7年振りのF1復帰となった。

1993年シーズン

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ドライバーは1992年の国際F3000選手権ランキング3位のルーベンス・バリチェロフェラーリから移籍してきたイヴァン・カペリを起用した。新人バリチェロがポジションを確立する一方、もう一方のシートは落ち着きなく5人が入れ替わった。

カペリが第2戦ブラジルGPで予選落ちを喫すると、資金的な理由で解雇となり、第3戦からの後任には、スポンサーのブラウン&ウィリアムソンバークレイ英語版)が希望したことから、リジェのシートを失い浪人中だったティエリー・ブーツェンが加入した(バークレイが1985-86シーズンタイトルスポンサーを務めたアロウズでブーツェンとパイプがあった)。しかし長身のブーツェンは193のモノコックサイズが合わず、地元レースの第12戦ベルギーGPでF1からの引退を表明。第13戦イタリアGPマルコ・アピチェラ、第14戦ポルトガルGPエマニュエル・ナスペッティ、第15戦日本GPと最終戦オーストラリアGPエディ・アーバインがドライブした。アーバインには6月のル・マン24時間レースで現地を訪れていたエディ・ジョーダンがシーズン後半戦からのレギュラー参戦を持ちかけたが、アーバインは全日本F3000選手権タイトル獲得を優先したため、終盤2戦のみの参戦となった。

ハートエンジンは軽量コンパクトで、昨年までの大型で重かったヤマハV型12気筒エンジンと比べてポテンシャルを秘めていたが、信頼性は不足気味でリタイヤも多かった。それでも、バリチェロが第3戦ヨーロッパGPで雨の中一時2位を走行するなど速さを見せ、日本GPでバリチェロが5位、アーバインが6位とダブル入賞を果たし、コンストラクターズも前年より1つ上の10位を記録した。

スペック

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シャーシ

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  • シャーシ名 193
  • 前トレッド 1,680mm
  • 後トレッド 1,610mm
  • ホイールベース 2,800mm
  • 重量 505kg
  • クラッチ AP
  • ホイール O・Z
  • タイヤ グッドイヤー

エンジン

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記録

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エンジン タイヤ No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 ポイント ランキング
RSA
南アフリカの旗
BRA
ブラジルの旗
EUR
イギリスの旗
SMR
サンマリノの旗
ESP
スペインの旗
MON
モナコの旗
CAN
カナダの旗
FRA
フランスの旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
BEL
ベルギーの旗
ITA
イタリアの旗
POR
ポルトガルの旗
JPN
日本の旗
AUS
オーストラリアの旗
1993年 193 ハート 1035 V10 G 14 ブラジルの旗 バリチェロ Ret Ret 10 Ret 12 9 Ret 7 10 Ret Ret Ret Ret 13 5 11 3 10位
15 イタリアの旗 カペリ Ret DNQ
ベルギーの旗 ブーツェン Ret Ret 11 Ret 12 11 Ret 13 9 Ret
イタリアの旗 アピチェラ Ret
イタリアの旗 ナスペッティ Ret
イギリスの旗 アーバイン 6 Ret
  • DNQは予選不通過

参照

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  1. ^ STATS F1 - Jordan 193”. Statsf1.com. 2010年8月23日閲覧。
  2. ^ a b ゲーリー・アンダーソン「全仕事」至高へのエゴイズム TYPE 193 F1グランプリ特集9月号 79頁 ソニーマガジンズ 1995年9月16日発行