コンテンツにスキップ

アジアヒレアシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マレーヒレアシ
アジアヒレアシ
マレーヒレアシ Heliopais personata
保全状況評価[a 1]
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: ツル目 Gruiformes
: ヒレアシ科 Heliornithidae
: マレーヒレアシ属 Heliopais
: マレーヒレアシ
H. personata
学名
Heliopais personata (Gray, 1849)
和名
マレーヒレアシ
英名
Masked finfoot

マレーヒレアシHeliopais personata)は、ツル目ヒレアシ科マレーヒレアシ属に分類される鳥類

分布

[編集]

インド北部、インドネシアスマトラ島)、カンボジアタイバングラデシュベトナム南部、マレーシアマレー半島)、ミャンマーラオス[1][2][3][a 1]

形態

[編集]

全長43-56センチメートル[1][3]。頭部や前頸の羽衣は黒、後頭や後頸の羽衣は灰色[3]。顔や前頸の黒色部は白く縁取られる[1][3]。体上面の羽衣は黄褐色[1]、体下面の羽衣は白い[3]

嘴は黄色、後肢は緑色[2][3]

雛は背の綿羽が褐色や灰褐色で、下面の綿羽が白い[1][3]。オスは喉が黒く、虹彩が暗褐色[3]。また繁殖期のオスは嘴基部に肉質の突起がある[1][3]。メスは喉が白く[1]、後肢が黄色[3]

生態

[編集]

湿原河川干潟、浸水林などに生息し、水辺が樹木で覆われた環境を好む[1]。季節的な移動を行う[2][3]

食性は雑食で、魚類カエル昆虫甲殻類軟体動物などを食べる[1][3]。水面でも陸上でも採食を行う[1]

繁殖形態は卵生。水面から2-3メートルの高さにある樹上に木の枝を組み合わせた巣を作り、5-7個の卵を産む[1]。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は10-11日[3]

人間との関係

[編集]

開発による生息地の破壊などにより生息数は減少している[1]

参考文献

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、講談社2000年、92、176頁。
  2. ^ a b c 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科7 鳥類I』、平凡社1986年、174-175頁。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育10-II (ツル目)』、東京動物園協会、1989年、88-89、167頁。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]
  1. ^ a b The IUCN Red List of Threatened Species
    • BirdLife International 2009.0. Heliopais personatus. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4.