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ぎゅーとら

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
株式会社ぎゅーとら[1]
gyutora
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
515-0592[1]
三重県伊勢市西豊浜町655-18[1]北緯34度31分14.2秒 東経136度40分28.6秒 / 北緯34.520611度 東経136.674611度 / 34.520611; 136.674611座標: 北緯34度31分14.2秒 東経136度40分28.6秒 / 北緯34.520611度 東経136.674611度 / 34.520611; 136.674611
設立 1964年(昭和39年)7月2日[1]
業種 小売業
法人番号 5190001006584 ウィキデータを編集
事業内容 食品スーパー
代表者 代表取締役 清水秀隆[1]
資本金 9,600万円[1]
売上高 368億円(2019年[2]
純利益 2億5949万5000円(2019年02月28日時点)[3]
総資産 131億4616万7000円(2019年02月28日時点)[3]
従業員数 1,502名(2021年1月1日現在)[2]
決算期 2月[1]
外部リンク http://www.gyutora.com
特記事項:取引銀行:百五銀行三十三銀行三菱東京UFJ銀行みずほ銀行
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株式会社ぎゅーとらは、三重県伊勢志摩を中心に店舗を展開するスーパーマーケットの運営企業である。

CGCグループに加盟しており[4]、本社は三重県伊勢市

概要

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1929年(昭和4年)に清水虎吉が大阪市で精肉店「うし虎」を開いたのが始まりである[5]

1949年(昭和24年)に伊勢市に店舗を移転し[5]、1954年(昭和29年)7月には「清水産業」を設立して法人化した[1]

1964年(昭和39年)7月2日に営業部門を独立する形で「牛虎」を設立して[1]、同月伊勢市内に[1]スーパーマーケット1号店の「曽祢店」を開店した[5]

1984年(昭和59年)7月に株式会社に改組して「株式会社牛虎」になり、2002年(平成14年)5月に「株式会社ぎゅーとら」に社名を変更した[1]

本社のある伊勢市を中心とした地域密着型の運営を行い[6]、中南勢地域に店舗を展開してきた[5]

2012年(平成24年)7月には、松阪市[7]ドライ・チルドの通過型のセンター機能のほかに[8]、精肉・鮮魚から惣菜までの加工も行う集中加工センター機能も併設など幅広い機能を持つ新たな物流センターを開設した[7]

このセンターは従来の物流センターよりも約20km北上した場所に立地していることから三重県全域への配送が可能であり、三重県内全域への出店が可能となった[7]

また、40店舗500億円まで対応が可能な規模の施設となっており[7]、出店ペースを2年で3店舗に増やして規模拡大を図り[8]、2022年(令和4年)には年間売上高500億円を目指すことになった[8]

経営哲学

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清水秀隆社長自身が作詞作曲を手掛けることから、ピーター・ドラッカーだけでなく、ビートルズコブクロなどの芸術系からも取り入れる独特の経営哲学を標榜し、「好感度&高感度スーパー」を目標として事業展開している[9]

顧客、従業員、取引先、株主、地域社会、行政、環境を7つの利害関係者と呼び、7者の間で順位はなく、異なる役割を果たすものとしており、過剰な消費者優先思想を表わす言葉の「お客さまは神様です」とは一線を画す方針を清水秀隆社長が唱えている[10]

7つの利害関係者

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顧客は利益の源泉で、従業員は幸福の循環起点であり、取引先とは信頼関係で結ばれ、株主は資本提供者として事業に貢献する[10]

また、地域社会とは顧客満足度向上活動などで繋がり、行政とは様々な活動で協力体制にあり、環境問題に関しては法令を順守することを通じて利害関係があるとしている[10]

社会貢献事業

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地元の伊勢市でおはらい町などを舞台に行われる「お伊勢さんマラソン」に赤福などと共に協賛している[11]

2012年(平成24年)3月27日にぎゅーとらラブリー津渋見店に売上げの一部を津の伝統行事「津まつり」に寄贈する地域貢献型自動販売機を設置している[12]。同機は、キリンビバレッジ中部圏地区本部の地域貢献型自動販売機としては1号機である[12]

沿革

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店舗

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店舗の例(ラブリー志摩店)

「エンジェル店」、「ラブリー○○店」といった、ユニークな店名が特徴である。

  • 三重県伊勢市 - グラムマート宮町店[注釈 1]、小俣店、クックエディーズ八間通店、ハイジー店、二俣店[注釈 2]、ラブリー神田久志本店、ラブリー藤里店、うらのはし店(2024年6月8日開店[14]
  • 三重県津市 - ラブリー久居店、一志店[注釈 3]、クックエディーズ津新町[注釈 4]、ラブリー渋見店(2009年5月20日開店)、ラブリー芸濃店
  • 三重県志摩市 - ハッピー店、ラブリー志摩店、メイト店、パワーマート志摩店、フレッシュ店
  • 三重県鳥羽市 - 鳥羽店[注釈 5]
  • 三重県松阪市 - 下村店、ラブリー大黒田店、ラブリー長月店[注釈 6]
  • 三重県多気郡明和町 - ラブリー明和店(2008年4月12日開店)
  • 三重県度会郡南伊勢町 - 五ヶ所店
  • 三重県鈴鹿市 - ラブリー平田店(2013年9月14日開店)、鈴鹿エース店(2015年(平成27年)4月25日開店[15]、「トラカフェ食堂」を併設[15]。)
  • 三重県伊賀市 - ラブリー伊賀西明寺店(2016年11月26日開店)[16]
  • 三重県名張市 - ラブリー蔵持店(2020年11月22日開店[17]。)

過去にあった店舗

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  • 三重県伊勢市
    • 楠部店(2008年現在 洋服の青山 伊勢インター店)
    • 御木本通店[注釈 7]
    • 豊浜店 2006年5月28日閉店
    • ラブリー辻久留店 2008年9月30日をもって閉店
    • 古市店 
    • 二見店 2013年8月31日閉店
    • コア店(2024年5月31日閉店[14]、閉店後に後継店舗うらのはし店が旧コア店の道路向かい側に開店した[14]
  • 三重県鳥羽市
    • 鳥羽西店
    • 鳥羽東店
  • 三重県松阪市
    • ラブリー塚本店
    • 牛虎平生町店
  • 三重県名張市
    • 名張桔梗が丘店(2018年9月1日開店、2020年10月31日閉店[18][19]

ポイントカード

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  • 2008年現在、ポイントカードとして、「ふれあいカード」と「ぎゅーとらカード」を発行している。どちらも500ポイント貯まるとレジで現金500円と交換できる。

ふれあいカード

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  • 購入価格200円(税抜)単位(2007年3月までは105円(税込)単位であった。)で1ポイント加算される。

ぎゅーとらカード

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  • 2007年4月5日より発行しているカードで、クレジットカードOMC JCB)機能が付加されたポイントカード。年会費は永年無料であったが、2012年3月より、年間5万円以上のクレジット利用で無料となり、それ以外は年会費1050円(家族会員315円)と有料化された[20]
  • 現金払いの場合は「ふれあいカード」と同じ。クレジット払いの場合は、購入価格200円(税込)単位で1ポイント加算される。
  • 付帯保険は紛失・盗難、ネットセキュリティサービス、ショッピング、海外・国内旅行傷害。国内旅行は利用付帯、海外旅行は自動付帯。
  • 2015年11月06日より、ぎゅーとらカード(OMC+VISA/MasterCard/JCB)は、Speedpass+が、追加登録可能になった。Quicpay(カード型またはモバイル型)と、給油サービスに限られたSpeedpassは、併用出来る。

その他

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  • 2009年4月30日まではレジ袋を断った場合、別途2ポイントが加算されていた(エコポイント)。2009年4月1日までに全店舗でレジ袋有料化の導入と同時に廃止となった。
  • 2009年現在、毎週月曜日・木曜日はポイント3倍デー、土曜日はポイント5倍デーが設定され、税込2,100円以上購入の場合、現金払いでは購入価格210円(税込)単位で3ポイントおよび5ポイント、ぎゅーとらカードでのクレジット払いでは4ポイントおよび6ポイントが加算される。(2007年3月までは、ポイント2倍デーおよびポイント3倍デーであった。)

キャラクター

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「トラ吉君」・「トライくん」・「ラブちゃん」・「サル吉君」・「バニーちゃん」の5匹のマスコットキャラクターがいる[21]。同社のロゴに描かれているのが「トラ吉君」である。2007年(平成19年)5月27日には伊勢市観光文化会館にて「ぎゅーとらキッズ倶楽部」の会員とその保護者を対象として、これらのキャラクターが出演するイベントが行われた[21]

特にトライくんは、同社公式サイト内に「トライくんの部屋」というウェブページがあるほか、プライベートブランドの「トライくん牛乳」を販売している。

三重テレビ全国高等学校野球選手権三重大会で高校野球限定のTVCM(ぎゅーとらのキャラクターが芝生でキャッチボールをするバージョンなど)が放送される。

脚注

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注釈

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  1. ^ 旧・エンジェル店、2013年11月12日にリニューアルした。
  2. ^ 一度閉店後、2008年10月に再オープンした。
  3. ^ 2014年9月に一度閉店後、別の場所の移転の上、2014年10月4日に再オープン。旧店舗は解体済み。
  4. ^ 2006年3月リニューアル、旧店舗の所在地に建てられたマンション(グランステーシア津新町)の一階部分に入居。
  5. ^ 2022年、鳥羽西店と鳥羽東店が合体し鳥羽店としてリニューアルした。
  6. ^ 垣鼻店が移転し長月店となった。
  7. ^ 2008年現在 洋品店 ナカミチ伊勢店。建物は壊さず、そのまま利用している。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 『日経小売・卸売企業年鑑 2006年版』 日本経済新聞社、2005年12月。ISBN 978-4532211158
  2. ^ a b 会社概要
  3. ^ a b 株式会社ぎゅーとら 第55期決算公告
  4. ^ 川端庸子. “〔研究ノート〕日本の中小小売業における経営戦略”. 阪南論集 第43巻 第2号 (阪南大学学会) (2008年3月).
  5. ^ a b c d e f g 中平雄大(2013年1月22日). “伊勢のスーパー・ぎゅーとらのマスコットが地域に密着”. 中日新聞 (中日新聞社)
  6. ^ “中部流通特集:ぎゅーとら・清水秀隆社長に聞く”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2012年6月13日)
  7. ^ a b c d “中部流通特集:ぎゅーとら新物流センター稼働 出店エリアが三重県全域に拡大”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2012年6月13日)
  8. ^ a b c 海野裕之(2012年5月21日). “ぎゅーとら、年商500億円構想へ 規模拡大目指す”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社)
  9. ^ 海野裕之(2012年4月16日). “ぎゅーとら・清水社長、「地域密着型スーパーの将来像」テーマに講演”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社)
  10. ^ a b c “ポイント=相手の喜びが自分の喜び”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (2012年4月20日)
  11. ^ “ぎゅーとら、赤福、ダイムら協賛「お伊勢さんマラソン」盛況”日本食糧新聞(日本食糧新聞社、2011年12月19日)
  12. ^ a b “キリンビバレッジ、地域貢献型自販機1号機を「ぎゅーとらラブリー津渋見店」に設置”日本食糧新聞(日本食糧新聞社、2012年4月4日)
  13. ^ "出店、大型店中心に ぎゅーとら、大手スーパーに対抗"日本経済新聞1994年2月15日付、地方経済面中部 7ページ
  14. ^ a b c 売り場2倍、100均も スーパーぎゅーとら「うらのはし店」開店 三重・伊勢”. 伊勢新聞 (2024年6月9日). 2024年6月9日閲覧。
  15. ^ a b “ぎゅーとら、「鈴鹿エース店」居抜き出店”日本食糧新聞 (日本食糧新聞社、2015年5月18日)
  16. ^ 各店舗のご案内(総合食品スーパーマーケットぎゅーとら、2016年12月1日)
  17. ^ 【ぎゅーとらラブリー蔵持店】11/22(日)朝9時、グランドオープン!”. 松本光代のリポートblog. 三重エフエム放送 (2020年11月20日). 2020年12月5日閲覧。
  18. ^ 【名張桔梗が丘店】移転閉店のお知らせ - 株式会社ぎゅーとら、2020年9月14日。2020年12月5日閲覧。
  19. ^ ぎゅーとら名張桔梗が丘10月末閉店 11月下旬に蔵持へ移転 - 伊賀タウン情報YOU、2020年9月22日。2020年12月5日閲覧。
  20. ^ 「ぎゅーとらカード」のサービス内容変更に関するご案内 ぎゆーとら
  21. ^ a b 伊勢志摩経済新聞"「ぎゅーとら」イベントに親子600人 - 菓子メーカーのキャラが一堂に"(2011年5月4日閲覧。)

外部リンク

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