香春町
香春町(かわらまち)は、福岡県田川郡に属し、筑豊を形成する自治体の一つ。田川地区北部に位置する町。
かわらまち 香春町 | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 | 九州地方 | ||||
都道府県 | 福岡県 | ||||
郡 | 田川郡 | ||||
市町村コード | 40601-5 | ||||
法人番号 | 5000020406015 | ||||
面積 |
44.50km2 | ||||
総人口 |
9,442人 [編集] (推計人口、2024年11月1日) | ||||
人口密度 | 212人/km2 | ||||
隣接自治体 | 北九州市、田川市、田川郡福智町、大任町、赤村、京都郡みやこ町 | ||||
町の木 | 銀杏 | ||||
町の花 | 梅 | ||||
他のシンボル |
町の鳥 : うぐいす 町の色 : みどり | ||||
香春町役場 | |||||
町長 | 鶴我繁和 | ||||
所在地 |
〒822-1492 福岡県田川郡香春町大字高野994番地 北緯33度40分05秒 東経130度50分50秒 / 北緯33.66797度 東経130.84731度座標: 北緯33度40分05秒 東経130度50分50秒 / 北緯33.66797度 東経130.84731度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
地理
編集福岡県の北東部、筑豊地域の北東端部に位置している。町域南西端部を除きほとんどが山地となっている。町西部にある牛斬山や町北部の龍ヶ鼻には行楽シーズンの春を中心に一年を通じて一番多くの登山者が来訪する。町域西部にある香春岳は主に石灰岩で形成された山であり、五木寛之の小説『青春の門』に登場し有名になった。
みやこ町と接する仲哀峠には新仲哀トンネルなどの合計3本のトンネルが貫く。また同町と接する大坂山にはテレビ・FMラジオ放送局(※LOVE FMを除く)の中継所がある。
香春岳には、野生のニホンザルが多数生息する。牛斬山には、野生のイノシシが多数生息する。春には、町の鳥に指定されているウグイスも、見ることができる。春には採銅所駅前の桜が咲き誇り、隠れた名所となっている。
隣接する自治体・行政区
編集歴史
編集8世紀に編纂された文書「風土紀」に、香春町が初めて公式文書に登場しており、町名の由来は古代朝鮮語にある[1]。古くから朝鮮半島にゆかりがあったとされ、朝鮮にかかわる地名も残っている[1]。1935年には石灰石を産出する「香春鉱山」に浅野セメント(後の太平洋セメント)香春工場が進出し、セメント産業を中心に発展した。
- 8世紀 - 東大寺大仏建立のため、採銅所の銅が使われる。
- 1866年 - 長州征討で長州藩に小倉城を奪われた小倉藩が香春に移転する(香春藩)。
- 1887年 - 香春町と下香春村が合併し、香春村となる。
- 1889年4月1日 - 町村制施行に伴い、一村単独で田川郡香春村が成立。
- 1898年7月22日 - 香春村が町制施行。香春町となる。
- 1956年9月30日 - 香春町と勾金村・採銅所村が対等合併し、新町制による香春町が発足。
- 1961年3月9日 - 上清炭鉱で坑内火災。閉じ込められた71人が死亡。死亡者数は戦後最大[2]。
- 1967年 - 全長1220mの新仲哀トンネル(2代目)開通。
- 1974年 - テレビドラマ青春の門制作のため、ロケが行われる。田中健・大竹しのぶ撮影関係者福岡県立田川高等学校にて映画の冒頭シーンを撮る。当時の学生ら多数エキストラで出演した。
- 1987年 - シンボルを制定する。
- 1993年 - 香春町立香春小学校新校舎を竣工。
- 2005年3月25日 - 新仲哀トンネル貫通式。
- 2005年4月1日 - 香春町子育て支援センターオープン。
- 2007年 - 香春町立採銅所小学校新校舎を竣工。
- 2007年3月5日 - 全長1365mの新仲哀トンネル(3代目)が開通し、2代目の新仲哀トンネルが閉鎖[3]。
- 2009年10月 - 道の駅香春わぎえの里が開業。
- 2021年 - 香春町立香春思永館を竣工
歴代町長
編集行政
編集町長
編集- 鶴我繁和(1期目)
- 任期:2025年8月7日
町議会
編集- 定数:13人
- 任期:2025年3月29日
消防
編集- 田川地区消防本部
- 香春分遣所
警察
編集選挙区
編集シンボル
編集地域
編集- 香春町は、香春地区・採銅所地区・中津原地区・勾金地区の4地区から成り立っている。
人口
編集香春町と全国の年齢別人口分布(2005年) | 香春町の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 香春町
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
香春町(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
教育
編集高等学校
編集義務教育学校
編集小・中学校(2020年度限りで閉校)
編集2020年度まで以下の各校があったが、2020年度をもってすべて閉校し、新設の義務教育学校である香春町立香春思永館に移行した。
- 香春町立
- 香春中学校
- 勾金中学校
- 香春小学校
- 採銅所小学校
- 中津原小学校
- 勾金小学校
地域施設
編集- 香春町役場
- 香春町図書室
- フレッシュワークかわら
- 香春町子育て支援センター
- 香春町運動公園
- 隣保館
- 香泉荘
- なごみの杜
- 柿下温泉(現在休業中)
- 香春町勤労者体育センター
- 道の駅香春わぎえの里
地名
編集交通
編集鉄道
編集北九州市と境界を成す、日田彦山線の金辺峠には1915年に完成した、全長1450mの金辺トンネルが南北に貫く。
路線バスなど
編集- 西鉄バス(西鉄バス筑豊) - 福岡市・篠栗町・飯塚市・田川市・香春町を結ぶ特急バスを運行している。かつては町内に多数の路線があったがその多くが廃止された。2021年10月1日より前日限りで廃止となった後藤寺 - 中谷(北九州市小倉南区)間の代替として、福岡天神と筑豊を結ぶ特急バスの一部が香春町役場まで延伸され運行されており、現在ではこれが香春町内における唯一の西鉄バス路線となっている。
- 太陽交通 - かつて西鉄バスが運行していた行橋市・香春町・田川市を結ぶ路線の代替として、香春町中心部と行橋市を結ぶ路線を運行している。
- かわらくバス - オンデマンド運行の予約制乗合バス。町内各地に設けられた停留所相互間で利用可能(香春町在住者は自宅を事前登録することにより自宅発着での利用が可能)。2024年4月1日よりコミュニティバスの代替として運行開始した。
道路
編集筑豊地区と、北九州市・京築地区とを結ぶ交通の要衝で、国道201号と国道322号が交わっている。北九州市小倉南区との境界にある金辺峠には3本の道路トンネルが峠を貫いている。また、仲哀峠にもトンネルが貫く。
2007年3月5日に歩道付きで全長1365mの新仲哀トンネルが開通し、1889年開通の仲哀トンネルと1967年開通の新仲哀隧道(トンネル)は老朽化のため、現在は閉鎖されている。仲哀峠付近の国道201号、金辺峠付近の国道322号では路面凍結や積雪で交通障害が発生しやすい。
町内に高速道路は通っていない。最寄りインターチェンジは以下の通り。
- E3 九州自動車道
- (3) 小倉南インターチェンジ(北九州市小倉南区)
- E10 東九州自動車道
- (2) 行橋インターチェンジ(行橋市)
- (2-1) 今川スマートインターチェンジ(行橋市)
- (3) みやこ豊津インターチェンジ(京都郡みやこ町)
- 一般県道
- 福岡県道204号田川犀川線
- 福岡県道405号香春糸田線
- 福岡県道418号英彦山香春線
- 福岡県道429号採銅所停車場線
経済
編集町内に本社を置く主な企業
編集観光
編集名所・旧跡・観光地
編集- 陶芸の上野香春焼が盛んである。
- 歌碑 - 歌碑一覧
- 豊国の香春は我家紐の児に いつがり居れば香春は我家
- 梓弓引き豊国の鏡山 見ず久ならばこほしけむかも
- 石戸破る手力もがも手弱き 女にしあれば術の知らなく
- 香春岳
- 大岩弘法院磨崖仏
- 香春神社
- 古宮八幡宮
- 現人神社
- 河内王陵
- 鏡ヶ池
- 間歩
- 神宮院では梅が綺麗に咲く名所である。
- 風土記の石碑が建立されている。
- 柿下温泉
- 道の駅香春わぎえの里
行事・イベント
編集出身者
編集★は故人
脚注
編集- ^ a b 香春町 香春町の紹介
- ^ 世相風俗観察会『現代世相風俗史年表:1945-2008』河出書房新社、2009年3月、103頁。ISBN 9784309225043。
- ^ 『一般国道201号 「新仲哀トンネル開通」 平成19年3月5日(月)11時より』(PDF)(プレスリリース)国土交通省九州地方整備局北九州国道事務所、2007年2月28日 。2012年1月6日閲覧。
- ^ “福岡・香春町長が辞職「健康上の理由」”. 西日本新聞 (西日本新聞社). (2021年6月21日) 2021年7月10日閲覧。
- ^ 香春町 香春町のシンボル
- ^ ジャパンキャステリング株式会社(2021年12月22日閲覧)
- ^ 株式会社栗本鐵工所「連結子会社の合併契約書並びに最終合意書締結及び商号変更のお知らせ」(2021年12月22日閲覧)
- ^ 香春鉱業株式会社資源事業部「香春鉱山 危険有害要因抽出及び安全パトロール活動の紹介」(2021年12月22日閲覧)
- ^ 太平洋セメント株式会社「子会社の解散およびセメント生産委託について」(2021年12月22日閲覧)
- ^ 香春石灰化学工業株式会社(2021年12月22日閲覧)
- ^ 原鉱業株式会社(2021年12月22日閲覧)
- ^ 広報かわら2006年No.374