キキョウ
キキョウ(桔梗、Platycodon grandiflorus)は、キキョウ科の多年生草本植物。山野の日当たりの良い所に育つ。日本全土、朝鮮半島、中国、東シベリアに分布する。
キキョウ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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キキョウの花と蕾
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Platycodon grandiflorus (Jacq.) A.DC. (1830) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
balloon flower |
形態
編集根は太く、黄白色。草丈は50-100cm程度[1]。葉は一般には互生で先は尖っており縁に鋸歯がある[1]。下面はやや白みがかっている。
秋の季語であり、また秋の七草の一つであるが、実際の開花時期は六月中旬の梅雨頃から始まり、夏を通じて初秋の九月頃までである。つぼみが徐々に緑から青紫にかわり裂けて星型の花を咲かせる。雌雄同花だが雄性先熟であり、まず雄しべが成熟して花粉が出て(雄花期)、その後に雌しべが開き柱頭が受粉可能になる(雌花期)[1]。これは他家受粉の可能性を高めるための仕組みで、キキョウは雄性先熟の特徴を観察しやすい植物である[1]。花冠は広鐘形で五裂、径4-5cm、雄しべ・雌しべ・花びら(花弁)はそれぞれ5つである[1]。
なお、園芸品種には白色や桃色の花をつけるものや、鉢植え向きの草丈が低いもの、二重咲きになる品種やつぼみの状態のままほとんど開かないものなどがある。
名称
編集属名のPlatycodonは「広い釣鐘」を意味する[1]。種小名のgrandiflorusは「大きな花の」という意味である[1]。
生薬
編集キキョウの根はサポニン(オレアナン型トリテルペンサポニン)を多く含むことから生薬として利用されている(Platycodi Radix、日本薬局方では桔梗根でキキョウという)[1]。生薬としては、根が太く、内部が充実し、えぐ味の強いものが良品とされている。主な産地は韓国、北朝鮮、中国である。
鎮咳、去痰、排膿作用があるとされる[1]。代表的な漢方処方に桔梗湯(キキョウ+カンゾウ)がある[1]。炎症が強い場合には石膏と桔梗の組み合わせがよいとされ、処方例として小柴胡湯加桔梗石膏がある[1](桔梗石膏も参照)。
文化
編集絶滅危惧種
編集絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)
- 自生株は近年減少傾向にあり絶滅が危惧されている。