人気漫画の『呪術廻戦』のコミックス29巻と最終巻となる30巻が同時発売されました。最終巻の30巻では、描き下ろしのエピローグが1話収録されているので、本誌を読んですでに内容を知っている人でも気になる1冊です。
描き下ろしのエピローグでは、とあるキャラクター達の後日談が描かれているので、ファン垂涎となっています。
読者人気の最も高いキャラクターを完全退場させたことで賛否両論のあった終盤戦。主人公を成長させる先生キャラが倒されて途中退場したり、ちゃんと順番を守ってタイマンでラスボスと勝負していくあたりは少年漫画の王道なので、そこはジャンプ漫画ということで納得できる部分もあります。
本来、五条悟はもっと初期の段階で退場させるつもりだったのが、あまりの人気でそれができなかったために、あのタイミングになったのかもしれないし、五条本人が提案してボディを再利用するという流れは、親友だった夏油と同じで、なにか因果的なものを匂わせていて良かったと思います。
そのあたりは読者の受け取り方次第ですかね。
個人的に気になるのが、御三家のパワーバランスです。五条家からは五条悟が消えて呪術界に睨みを効かせていたやつが不在に、禪院家は当主の伏黒を除いて全滅、残るはしょぼい加茂家のみというぐちゃぐちゃな状況で終わりましたが・・・どうなったんだんでしょうか。大量殺人鬼の真希は呪術刑務所に入ったんでしょうか。
というわけで、そのあたりの考察も楽しめる作品だったのは間違いありません。少年漫画にありがちな、露出度の高い女性キャラやお色気シーンや下ネタがほとんどない硬派な作りだったのもノイズが少なくて良かったですね。