2024年のアレックス・ガーランド監督作品。とても話題になった作品。構成は内戦地域におけるジャーナリスト視点のロードムービー・・・なのかしら?
一応「野心あふれる新人女性フォトグラファーの成長」ストーリーの体をしているけれど、その過程における戦闘イベントが、主人公の成長のための要素のように扱われつつ、すべてが戦う理由が曖昧としていることが、映画の最初から最後まで一貫して不明瞭なままで、それが逆に人を殺すという行為を際立たせている。
ちなみにアメリカ国内で内戦が行われているという状況になっているのだけど、その理由・経緯・思想についての情報は提供されていないし、兵士たちもそれらを理由に戦うことは無く、ただ人を殺すという任務を遂行するだけの世界。
最後に「幾多の実績を持つベテラン女性フォトグラファー」から主人公にバトンが渡されたようなベタな演出があるのだけど、その後段の展開も含め、何を渡されたのか、渡す価値があったのか?戦場で戦う兵士たちのあり方も含め、大きなモヤモヤが残る💩
この映画のモチーフの一つがトランプ大統領が負けた前回の選挙後の騒動であることは間違いないだろうし、その上でこの年にそのトランプ大統領が大統領に返り咲き、4年間のトランプ時代が始まる・・・ということも含めて、虚構とリアルが渾然一体となった漠然とした不安を感じる😓