平松市聖
Ichisei Hiramatsu
PROFILE
1990 –
石川県生まれ。25歳のときに写真の道へと進むために上京した平松市聖は、日常の中で出会った物を注視しながら撮影している。上京後は、例えば所在なく置かれているオフィスの観葉植物などに、自分の立場と共通点を感じて撮影するようになったという。以降、ありふれた物をポートレイトのようにとらえながらも、あえて場所などが特定できる情報を排除し、匿名性を高める。それらの被写体は、自身とは何かを模索し続けている平松自身のセルフポートレイトでもあり、心象風景でもある。同時に、それを客観的に見ようとするアンビバレントな心理が内包されている。この両者の関係性こそが平松の写真の特性であり、現代社会の様相を可視化しているともいえるだろう。最近では郊外のテクスチャーに興味を持ち、視点を広げながら撮影を続けている。