イリイスト早期退職日記

50代女性が早期退職について考えるためのブログです。

新NISAの成長投資枠を使い切る

彼女は今年の新NISAの成長投資枠を使い切った。購入したのは、つみたて投資枠と同じ市場連動型のインデックス投信である。

 

成長投資枠の非課税限度額は年に240万円。つみたて投資枠と違って、投資信託だけではなく個別株やETFを購入することもできる。240万円分の枠を使い切ることができれば、最大限の恩恵を受けることができる。

 

昨年、新NISAで購入した投資信託が10%以上値上がりしたことで、すっかり気をよくした彼女。今年は成長投資枠でもつみたてと同じ投資信託を購入することにした。

 

毎年同じように値上がりするわけではない。10%上がるということは、10%下がる年もあるということである。それでも、長い目で見れば3~4%の運用益は期待できそうである。

 

昨年は個別株にも挑戦してみたが、彼女は個別株はもうやらないと決めている。株を選ぶためにかけた時間と手間を考えると、全くわりに合わない。ちょっと上がると「私って天才?」と思うし、ちょっと下がると「この世の終わり・・・」のような気持ちになる。

 

個別株は自分で選択できるだけに、結果を自分事として受けとめてしまうのはストレスだった。

 

その点、インデックス投資だと自分の意思や行動は関係ない。ただ購入して、あとは待つだけ。5年後、10年後に上がってたら嬉しい。下がるときもあるだろうが、そもそも見ていないので気がつかない。

 

そんなわけで、今年は新NISAの全ての枠を投資信託で使い切ることにした。つみたて投資のようにコツコツと毎月購入しても良いのだが、一気に買うこともできる。

 

現金でもっていても何も変わらないけれど、投資信託を購入すれば上がる可能性があるのだ。何より「やらないといけないことリスト」から「成長投資枠で投資信託を購入する」を消すことができる。

 

そう考えた彼女は成長長投資枠分で一気に投資信託を購入した。新NISAに関する事務をすべて終え、彼女は大変満足だった。

 

【アドバイス】

ご自身に合った投資スタイルが見つかったようで何よりです。個別株をやめると決めたのは良い判断だったと思います。人のお勧めで買って完全に失敗した銘柄を売却できて良かったです。見るたびにストレスを感じておられましたから。損は出ましたが、日々のストレス軽減のほうが大事です。何事もやってみないとわからないのですから、個別株に挑戦したこと自体は良かったのです。やらない後悔より、やった後悔ですよ!

1日1捨を続ける

彼女は1日に1つ、何かを処分する生活を継続している。

 

もともとは、ためこんでいたコスメを捨てるのが忍びなく、1日1つずつ処分していたものである。毎日コツコツと順調に処分していたが、最後の方はまとめて手放せるようになった。

 

最初は思い入れのないものから始めたので順調だった。使い捨てのスポンジや、安さにつられて買ってしまったプチプラコスメなど、絶対に二度と使わないモノがたくさんあったから。

 

辛くなってきたのは、何十個も試した中で生き残った1軍チームのコスメの順番が回ってきたからである。当時の苦労も辛いが、購入時に支払った金額を考えると気絶しそう。途中から、お金のことはなるべく考えないようにした。

 

見えないように何かで包んでから処分することで、まだ使える(かもしれない)モノを処分する罪悪感は軽減されたように思う。

 

一番最後は、どれから処分するか選べなかった最後の口紅10数本。1日1つずつと決めていたが、選ぶのに時間がかかりすぎるため、思い切ってまとめて処分した。

 

すっきり!

 

モノ自体が少なくなったことに加えて、彼女には「自分にもやればできる」という自信がついた。

 

断捨離はなかなかできなかったけど、1日1捨ならできそうである。

 

締め切りはないのだ。1日1つずつでもモノを減らせれば、いつかモノは減っていくはず。そう思った彼女は、コスメの処分が終わった後も1日1捨を続けている。

 

1日1捨を始めたことで、彼女は想像以上に不要なモノがたくさんあることに気がついた。転勤が多かったこともあり、モノは少ないほうだと思っていたが、それでも使っていないモノ、二度と使わないであろうモノが毎日発見されている。

 

特に、ふだん見えていない場所には確実に不要なモノがある。引き出しの中、押入れの中、スーツケースの中、書類ボックスの中。

 

彼女は、いつか「家の中に不要なモノは一つもない」と思えるまで1日1捨を続けたいと思っている。

 

【アドバイス】

断捨離は「よし、やるぞ」と決意して実際に行動を開始するまでのハードルが高いですよね。あまりやる気を出さず、1日1つ処分できれば良しとするのは素晴らしい考えだと思います。何かを「始める」のが一番エネルギーを使いますからね。生活の一部にしてしまえば継続できると思いますよ。それにしても、海外旅行用のスーツケースの中はびっくりしましたね。今、海外旅行の予定がないなら買い替えの時期かもしれません。

クラシックを聴く

彼女は最近クラシックを聴くようになった。

 

素敵な生活に憧れては、花を飾るとか、毎朝ヨガをするとか挑戦してみたものの続かなかった。だが、クラシックを聴くのは生活の一部として定着しそうな気がする。

 

彼女の人生においてクラシックを聴くという機会はほぼなかった。ちょっと背伸びして、コンサートに行ってみたことはあるが見事に爆睡。良い音楽は眠りを誘うのかもしれないが、演奏している人にも大変失礼だったと思う。

 

30代、40代になってからは、そもそも音楽を聴く習慣がなくなった。なぜなら、音楽を聴く時間があれば、英語学習のために教材を聞いていたからである。

 

だが、英語の学習をやめた今、彼女には音楽を聴く時間がある。

 

とは言え、生まれてこのかた、クラシックを聴くなどという習慣はなかったので、そもそも何を聞いて良いのかわからない。まずは名曲からとは思うものの、なかなかピンとくるものがなかった。

 

そんな時、Eテレで「3か月でマスターするピアノ」が始まり、ピアノって素敵と思った彼女はピアノの動画にアクセスするようになった。

 

ある日、彼女はご夫婦でピアノとチェロを演奏されているBrooklyn Duoの動画にたどり着いた。曲は、パッヘルベルのカノン。さすがに、クラシックに疎い彼女でも何回か聞いたことはある有名な曲である。

 

再生回数は何と1億回。彼女が最初に動画を見たときは1億回だったが、今見たら1.1億回に伸びていた。すさまじい再生回数である。ウエディングに大人気らしいので、世界中の結婚式で使われているのであろう。

 

彼女にウエディングの予定はないが、疲れて帰ってきた時に聞くと落ち着く。休日にゆっくり過ごすときにもぴったりである。

 

彼女はクラシックのある生活は良いなと思えるようになった。

 

Canon in D (Pachelbel's Canon) - Cello & Piano [BEST WEDDING VERSION]

 

【アドバイス】

動画でも十分に楽しんでいらっしゃるようですが、やはり生の音楽は違うと思います。もし機会があれば、ぜひチャレンジしてみてください。また寝てしまったとしても、いいじゃないですか。そういえば、以前は和太鼓のコンサートには何回も行かれていましたよね。好きだったミュージカルやお芝居はもう行かれないのですか。人生は無限ではありません。寝たきりになる前に、ぜひご自身の好きなことをされてくださいね。

漢方を止める

彼女は40代を漢方とともに過ごしてきたが、この一年、漢方を止めてみた。そのせいもあるだろうが、振り返ってみれば、人生の中で最も心身の不調が出た一年だった。でも、それで良いのだと思う。だって、本当に具合が悪いのだから。

 

彼女は、今後も漢方に頼ることはないだろう。

 

漢方の効果を否定する気持ちは全くない。お金と時間が許すなら、好きなだけ処方してもらえば良いと思う。実際に彼女の不調には効果があったし、漢方なしで仕事を続けていくことは難しかっただろう。

 

だが、ある日ふと思ってしまったのだ。

 

漢方なしで生きていけないのは、おかしいのではないだろうか。

 

彼女は毎月何万円も払って漢方を処方してもらっていた。毎回、丁寧なカウンセリングがあり、季節や心身の状態によって調合を変えるのだ。それだけのお金を払う価値はある。40代を支えてくれた漢方の先生には本当に感謝している。

 

漢方を飲んでいたからこそ、あの程度の不調ですんでいたのだから。「私は大丈夫」と言い聞かせながら、ヨロヨロの体で何とか乗り切れたのも漢方のおかげである。

 

逆に言えば、漢方があったからこそ無理ができたのだ。もし漢方がなければ、心身の不調が悪化していただろうから、もっと早く退職していたかもしれない。

 

栄養ドリンクを飲みながら乗り切っていた30代と同じ構図である。

 

自分の体なのに、漢方を飲むことですべてを解決しようとしていた。本当に必要なのは、食事・睡眠・運動であり、ストレスを減らすことだったのに。

 

この一年は、ずっと心身の不調が続いていたし、今でも元気いっぱいというわけではない。だが、それで良いのだと思う。自分の状態を知って、できる範囲でなるべく穏やかに過ごせば良いのだ。いつも元気でいる必要はない。

 

必要があれば飲むこともあるかもしれないが、彼女が漢方を処方してもらうことはしばらくないだろう。

 

【アドバイス】

漢方だけで全てを解決することはできないですからね。本当は40代のうちからしっかり養生して50代を迎えるのが良かったのでしょう。過去に戻ることはできませんが、今から生活を整えれば60代を健やかに過ごすことができるのでは。それにしても、あんな状態で「仕事はしないといけない」と思い込んでいたのか不思議ですね。体に鞭打っても働き続けるというのは、洗脳に近い気もします。漢方は絶対に飲まないということではなく、必要があれば処方してもらってくださいね。

地方におけるイオンの凄さを知る

彼女は久しぶりに地方のイオンに行って、その影響力の凄さに驚いた。国や自治体が将来構想を考えるときは、都市の人口規模や公共交通機関(電車など)を中心にしていると思う。だが、地方の住民にとって大事なのはイオンへのアクセスではなかろうか。

 

地方にいると、必要な買い物や用事をすませるためにはイオンに行かざるを得ないということがある。「なるべく地元で買い物しましょう」と言われても、そもそも売ってないモノも多いのだ。

 

彼女は車を持っていなかったが、イオンに行くバスは3時間に1本しかないのでタクシーを使った。片道5,000円である。タクシーに5,000円・・・。だが、時間には限りがある。やむをえない。

 

そしてタクシーに乗って一番驚いたのは、片道5,000円以上かけてもイオンに行く人がたくさんいるということであった。往復で1万円である。地方では、それだけのお金をかけてもイオンに行く価値があるのだ。

 

聞くところによれば、人口減少が続くこの地域にあってイオンがある自治体だけ、人口増加が続いているという。県内の住みやすい町ランキングでは常に上位。噂では、役場や病院をイオンの近くへ移転する計画があるとかないとか。

 

そもそも、そこにイオンを誘致できたのは周囲の自治体が「イオンがくると商店街がつぶれる」と言って反対したからだろう。広い土地なんていくらでもある。どうせ跡継ぎもいないし、若い人が何かやろうと思うとまずは身内から反対される土地柄である。イオンがきてもこなくても、商店街はつぶれる運命だろう。

 

どちらにしてもイオンに行かざるを得ないのであれば、近いところ、アクセスのよいところに住んだ方が良いに決まっている。人が多く集まれば、ますます便利になる。

 

他のイオンは知らないが、ここではイオンを中心に人も経済も回っている。

 

早期退職したらどこに住んでも良いのだが、イオンへのアクセスは重要かもしれない。と彼女は思った。

 

【アドバイス】

タクシーで〇〇村まで行くというのには驚きましたね。タクシー会社も安定して利益を出せそうです。タクシー以外にも、良い意味でのイオン効果があるのでしょう。その地域では、近隣の〇〇市が中核になっていると思ってましたが、あちらも中心街の空洞化が進んでいるとか。イオンが全てではないと思いますが、移住に際してはチェックされると良いかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寒さは体を鍛える機会と思うようにする

彼女は早期退職したら北海道に移住したいと思っている。なぜなら、東京の暑さには耐えられないからである。だからと言って、寒さに強いわけではない。暑さと寒さのどちらがましか考えて、寒さのほうが良いと思っただけである。

 

そんな彼女にある日、転機が訪れた。

 

寒いなかで生活することによって、より健康になれる・・・かもしれない。

 

そう思ったのは「呼吸法と寒さを利用したトレーニングで健康になる」という本を読んだからである。具体的には、氷水に浸かるとか、雪中をTシャツ1枚で走るとか・・。要は「水シャワーで健康になる」のエクストリーム版である。

 

彼女も、最初は「いや、いや。プラセボ効果でしょう。心臓に負担をかけるから体に悪そうだし」と思った。

 

だが、この健康法(?)を実践した人が「部屋の温度が低すぎてパートナーに怒られる」と書いているのを見て、うまくやれば光熱費の削減になるのではとひらめいたのである。

 

早期退職後は貯金を食いつぶす生活になる。支出を抑えることは最重要課題の一つになるだろう。

 

これまでは、少しの寒さも許せずに「健康第一」と言い訳しながら、ガンガン暖房をつかっていたが、これからはそうはいかない。

 

部屋の温度を下げられるうえに、健康になる(かもしれない)なら一石二鳥ではないか。

 

そう考えた彼女は、今までならすぐにつけていた暖房を少しだけ我慢してみた。ついでにお勧めの呼吸法を試してみた。「暖房なしじゃ絶対無理」と思っていたが、意外と大丈夫だった。台所仕事は、意外と水でも大丈夫だった。外に出るときは1枚減らしても全然大丈夫だった。

 

何より、朝は「仕事に行く」のと「寒い」のと両方がストレスだった生活が変わった。「この寒さは私を健康にしてくれるはず」と思うことで、寒さのほうはストレスではなくなったのだ。

 

実際の北海道はそれどころではないのかもしれないが、彼女の早く退職したいという気持ちはより強くなっている。

 

【アドバイス】

本を読んで「やってみよう」という前向きな気持ちになったのは大変良いことだと思います。寒いからと言って部屋の中で縮こまっていても、何も始まらないし、何も変わらないですからね。「これで健康になった」と信じている人がいるのであれば、効果があるのかもしれません。お金をかけない範囲であれば、何でもやってみてください。ただし、くれぐれもお気をつけて。老化は確実に始まっています。無理は禁物ですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「STORY」を読んで100万円の使い方を考える。

彼女は、自分なら100万円をどう使いたいか考えた。今、自由に使える100万円があったなら「ビジネスクラスで行くポルトガル」旅行だろうか。だが、欲しいモノは何もない。

 

100万円について考えるきっかけとなったのは、光文社の雑誌「STORY」の特集が「100万円のオシャレな活かし方」だったからである。

 

STORYは、今でも10万部以上うりあげている40代女性向けのファッション誌である。彼女も一時期は読んでいたけれども「働いて、子供も産んで、見た目も美しく、オシャレでいよう」というコンセプトに疲れてしまって挫折した。

 

世の中にはすごい女性もたくさんいるんだなあとは思うが、自分はそうはなれない。そもそも子供がいない時点で対象外な気がする。

 

だが、表紙にでかでかと「100万円」というので久しぶりに買ってきた。並んでいる女性誌は「年に100万円貯める!」特集が多いのに、100万円を使おうというのである。逆方向に振り切っていて、すごい。

 

「100万円あったら買いたいモノ」がてんこ盛りである。

 

だが、残念ながら彼女が欲しいと思うモノはなかった。

 

たぶん「買いたくても買えない」「欲しいけど手が届かない」から憧れるのであって、買おうと思えば買える状態だと物欲がなくなるのではないだろうか。

 

50歳を過ぎた今となっては、誌面に登場する同世代の女性が「一生マックスマーラ(高級ブランド)が似合う女性でいたい」というのを見ると「そういう生き方は大変だろうなあ」とつい思ってしまう。

 

属性が主婦の人が高級ブランドを買っているのを見ると「離婚したら大変だろう」と思うし、40代が美を保っているのを見ると尊敬する。お金だけではなく、努力も必要だから。

 

今回久しぶりに「STORY」を読んで、自分が心穏やかであることに彼女は驚いていた。雑誌に出るような華やかな生活を維持するのは大変だろう。

 

人生色々ということを感じた「STORY」であった。

 

【アドバイス】

若い世代向けの女性誌でもお金の特集を組むことが増えてきているなか、100万円を使うというのはインパクトがありますよね。「家庭画報」レベルになると、100万円くらいは特別な金額ではないのかもしれませんが。洋服や時計、宝石などには興味がないということがわかっただけでも良かったのでは。100万円あれば色々な支援をすることもできますよ。いつかご自身が有意義だと思うことに使えば良いと思います。