会社の環境戦略がやっと動き出しました。
CoEスターターキットのことはずいぶん前の勉強会で聞いて触ったことがありましたが、当時はあまり自分事になっていなかったのでもう一度最初からやってみます。びっくりするほど断片しか覚えていませんでした。
目的
まずは現状を知り、今後どのような取り組みが必要なのかを知るためのヒントの一つとして、CoEスターターキットを試してみる。
運用が大変という話は聞いていますが、敵を知り己を知るためにまずはやれることをやってみよう。永遠に続ける前提じゃないし、属人化も今のところ気にする段階ではありません。
色々な方がブログで画像付きで説明してくださっていますので、そちらをありがたく参考にしつつ、ベースはLearnを見ていきます。
マネージド環境を使った方がいい部分もあると思いますが、ユーザーにスタンドアロンライセンスが必要になるので、今はまだその段階ではありません。
Learn|CoE スタート キットを設定する
https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-platform/guidance/coe/setup
最初に用意するもの
人間 : 私
Microsoft365の運用部分はある程度分かってると思う。Power Automate、Apps はそこそこの非エンジニア。
• グローバルテナント管理者
• Power Apps Premium、Power Automate Premium:申請中。とりあえず、開発環境 + Power Apps Community Plan でやってみる。できなかったらできないという実績になる。ずいぶん前の勉強会でやったことがあるのでできそうな気はする。
• Power BI Pro:あり。ですが、共有したい相手にはライセンスがない。
• Power BI Premium:なし。データエクスポートは使わないことにする。
ペルソナ
メールが有効なセキュリティグループを下記の3種類作成する。→ と書かれているが後の手順で Microsoft365グループで作成することが推奨されているので注意。
取りあえず、各グループの所有者とメンバーは全部私にしておく。
• 管理者ペルソナ : ppcoe
• メーカーペルソナ : ppmaker
• ユーザーペルソナ : ppuser
管理者としての個人
承認や通知などを送信する先としての個人。私。
インベントリ=在庫。環境、アプリ、フローのことと考えればよさそう。
2種類ある。
• データエクスポート:お勧めっぽいがPower BI Premium が必要なので除外。
• クラウドフロー:中小企業向け。→ こちらを使うことにする。
Power Platform インベントリが10,000オブジェクト(環境、アプリ、フローの合計数)を超えるテナントではパフォーマンスの問題が発生する可能性があります。
アップグレード戦略と環境
毎月第1週に新しいバージョンがリリースされる。少なくとも3か月ごとにアップブレードすることを推奨。
テスト環境と運用環境を用意してテストするようにとのこと。そりゃそうか。とりあえずは1つの環境で進める。
環境の要件
Dataverse を使用する
既定の言語:英語
テスト環境は、ProductionEnvironment 変数を no に設定する → テスト環境からメール送信しないようになる。
Microsoft系のコネクタなのでみんなビジネスにいる気がする。
とりあえず確認せずに進める。
ソリューションのダウンロード
所定の場所から CoEStarterKit.zip をダウンロードして解凍する。
Learnに各ファイルの概要が書いてあるのでふむふむと眺める。Power BIのテンプレートとかExcelとかが入ってる。ToolIcons が気になって開いてみたら猫がいた。
Learnを見ているとここで、「次のステップ:CoEスターターキットをインストールした後」となっていて、インストールがもう終わったことになっているのかと混乱する。
慌てず、「次回 手順:インベントリコンポーネントの設定」に進む。
インベントリはCoEの中心です。 アプリ、フロー、メーカーを理解し、作成される新しいアプリとフローを監視するための基盤を築くことができれば、この旅は最も有益になります。
旅と言われていますので、それなりの長さや困難を覚悟して臨むことにします。
CoEスターター キットを使用するには、CoEスターター キットをインストールした 環境 に Creator Kit をインストールする必要があります。
むむ? CoEスターターキットをこれから入れようと思っているのだが、前提としてCoEスターターキットがインストールされている環境がいるのか? Creator Kitとは何ぞ?
その後の「接続を作成する」もよくわかりません。
益森さんとギークフジワラさんの記事を参考にさせていただくことにしました。以下「参照サイト」と書かれているのはこちらの記事です。
CoE スターターキットセットアップウィザード (2022 年 12 月 CoE スターキット) を試してみた #PowerAutomate - Qiita
CoE Starter Kit をウィザードを利用しなから導入する方法 – 最初の作業 | ギークフジワラ
なるほど。Creator Kit というユビキタスな便利ツールがあるから使うとよいよということのようです。CeOスターターキットのためのものという訳ではないんですね。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-platform/guidance/creator-kit/overview
あらかじめコードコンポーネントを有効化しておくとのこと。

Creator Kitのzipをダウンロードするボタンがあったのでダウンロードしてみる。Learnには図が載っていますがよく見えないのでとりあえず何もせず。参照したサイトではAppSourceからインストールできるみたいなんだけどなと思いながら次の手順へ。
手動でインストールする方法と、AppSourceからインストールする方法があるとのこと。AppSourceからにする。
更に、コマンドとウィザードとがあるので、ウィザードを使用することにする。
環境を指定してインストール。

最新情報に更新して、全部「インストール済」になったが、インストールが終わったら上の黄色いところの表示が変わるという訳ではない。
「使用可能な更新プログラム」となっているものをポチポチ開いて更新していく。しなくてもいいのかもしれないけど念のため。結構時間がかかる。
この中にキャンバスアプリのテンプレートやコンポーネントがあるので、アプリに展開して使えるらしい。ここは本題ではないので、Creator KitからCoeスターターキットに戻ることにする。
インベントリ コンポーネントを設定する(再び)
Learnは、寄り道をしていると戻る場所がわからなくなることがよくあります。
コア コンポーネント ソリューションをインポートする から続きをやっていきます。
CoEStarterKit.zip をダウンロードして解凍。
CenterOfExcellenceCoreComponents_x_x_x_xx_managed.zip をインポートするとのこと。
インポートが完了するまでに最大1時間、アップグレードに最大2時間かかる場合があります。
どうやってインポートするのかよくわからなかったので、ここでも参照サイトを見ます。
Power Apps > 環境をCoEに変更 >ソリューション > ソリューションをインポート で、上記zipを指定する。

HTTP with Azure AD がエラーになることはギークさんのサイトに記載されていて、解決方法も書いてありました。
なぜかサインインできませんでしたが、ブラウザのキャッシュクリアでうまくいってよかった。
環境変数は空白のままにすると書かれていたのでそのまま「インポート」。

20分くらい待つそうです。

インポート終了後に警告が表示されました。Learnには、若干文言は違いますが無視してよいようなのでそのまま続行します。
環境変数の警告も無視して進めます。
セットアップ ウィザードを使用してインベントリ コンポーネントをセットアップする
アプリ > CoE Setup and Upgrade Wizard を実行します。
つい癖でアプリ名をクリックして編集画面に行ってしまいますが、そちらではなく△から再生します。

ライセンスがないのでFailとなっているのだと思いますが、とりあえずこのまま進めてみます。

最初に用意した3つのペルソナを使うようです。
メールが有効なセキュリティグループと書いてあったのに、Microsoft365グループをお勧めされてます。確かにコミュニケーション手段としてTeamsを使う可能性があるなら、Microsoft365グループで作っておいた方がよさそう。なんてこった。→ Microsoft365グループで作り直しました。
ここはLearnで触れられていないので、このウィザードに従って進めなさいということなのでしょう。
翻訳と参照サイトの力をお借りして、それぞれ Configure Group に上記ペルソナを設定していきます。
groupの選択肢に先ほど作ったMicrosoft365グループが出てこないのでメールアドレスを設定しましたが、「Not configured.」の表示が消えません。
とりあえず放置して次に。

本番環境かどうかの設問だけ no にして、あとはデフォルトのまま。

データソースはクラウドフローを選択する(デフォルト)。

15分くらいかかるからたまにRefreshを押して確認せよ。→ Next
時間がかかると書いてある通り結構待つ。

すべてのフローがonになっていることを確認するとのこと。
トグルってよくわかんないんですよね...。この状態はoffだと思うのですが、クリックしてもonにできません。
Learnも、なんか違う話に進んでいるような気がします。
参考サイトの助けを借りますが、特に全部onにする必要があるわけではなさそうなので、次へ。
必要になったら設定することにしましょう。

これで完成なのかな?
後の手順は、アプリを共有して、Power BI のダッシュボードを発行しておしまいのようです。
共有は取りあえず省略。
Learnに戻ります。
CoE 管理コマンド センター アプリを設定する

メッセージセンターの更新を確認できるアプリを作る手順のようです。気になりますがとりあえず割愛。
監査ログ ソリューションを設定する
クラウドフローを選択しているので、監査ログと同期するためにこの手順が必要っぽい。
とりあえず飛ばして先に進みます。
Power BI ダッシュボードを設定する

LearnとYouTubeへのリンクが貼ってあります。
これも後でやることにします。
セットアップウィザードの完了

とりあえず、セットアップが終わりました。
監査ログからのテレメトリは、CoEスターター キットをセットアップした瞬間から保存されます。 時間が経つにつれて、28日を超える傾向を特定できるようになります。
Power Appsのアプリ画面に戻ってみると、環境変数を更新する必要があるとの表示が出ています。
Learnの「すべての環境変数」と見比べてみましたが、オプションの項目や、上記手順内で後でやることにした項目に関連するもののようでした。
管理者のメールアドレスだけ登録して、あとは必要なときになったら確認することにします。

とりあえずセットアップは終わりましたが、どう使っていくのかのイメージがまだ全然できません。
ここからが本番です。引き続きやっていきます。
ここまでの感想
いやいやいやこれは大変。
これからPower Platform戦略をやっていこうという段階で、ここまでできる人が社内にいるものなのか。
おそらく多くの中小企業では情シスが担当することになると思います。担当者が複数いない場合もあるでしょう。当たり前ですが、ちょっとしたアプリ作成者レベルの知識では足りません。
参考サイトには大変助けられました。参考サイトを見てそのまま真似すればセットアップは終わらせられると思います。
しかし、セットアップはゴールではありません。
これから先もLearnを読みながら進めていく必要があると思いましたので、参考サイトに助けてもらいながらLearnをベースにするという方法をとりました。
まずは見える形・触れる形にしてから考えます。やっと第一歩を踏み出しました。
とりあえずはライセンスがないので予習として開発環境で一通りやってみました。ライセンスを貰ったら改めて環境を立てて作成するのが本番です。
上記内容との差異や気づいたことがあれば追記します。
謝辞および参考サイト
お世話になっております。
もくもくぱんだちゃん #09 - connpass
CoE Starter Kit をウィザードを利用しなから導入する方法 – 最初の作業 | ギークフジワラ
CoE スターターキットセットアップウィザード (2022 年 12 月 CoE スターキット) を試してみた #PowerAutomate - Qiita