hoimicleの日記

仕事の事だけは絶対に書く気はない。趣味について書きたいことを書くよ!

読書記;「水使いの森」

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昨年末に、「竜の医師団」を読んで思ったことを書いた記事を投稿してから、まだ2週間しか経っていないけれど、「水使いの森」の3部作をすべて読み終えてしまった。

他にもkindle unlimitedで野鳥の本も一冊読んだから、2025年にすでに4冊の本を読んだことになる。

さて、この「水使いの森」は作者;庵野ゆき氏のデビュー作とその続編になる。つまり、「竜の医師団」より前に書かれたものだ。

デビュー作であるにもかかわらず、テーマの剛健さ、登場人物の魅力、話の展開、どれをとっても良く出来ていた。あっという間に読み終えてしまった。

内容についてはあまり触れる気はなく、読んで思ったことを書いていく。

特に、世界観について自分の思うところを書いてみる。

「竜の医師団」にも共通することだけれど、砂漠や森やその他の環境の描写がRPGに出てくる町のような印象を受ける。これは2部目である「幻影の戦」のあとがきに書かれていたのだが、作者はFFⅫの熱狂的なプレイヤーであるとのことだ。確かに、FFでよく登場してきそうなマップであったり、人物だなぁと振り返って納得した。登場人物に関しては、FFに限らず、様々なアニメや漫画、ゲームで見たことのあるようなキャラがオリジナリティをもって登場していると感じる。

そもそも、他の人がどうなのかは全く知らないけれど、本(ファンタジー作品でなくても)を読むとき、僕の中では文字から自分の中で人物像を勝手に作り上げ、さらに勝手に声を当てがっている。書いてある描写を話半分に再現しながら、周囲の環境もある程度イメージすることができる。はっきりとした像を結ぶわけではないけれど、音と映像をもってアニメや映画のように楽しんでいるといえる。では、そういったイメージの基は何処から生れてくるのだろうと考えると、今まで遊んできたゲームや、読んだことのある漫画や本、見たことのあるアニメやドラマ、聞いたことのあるキャラクターや人の声から、適切だと感じたものを自然と引き出しているのだと思う。

そこに挿絵があれば補完されるようにイメージを作り直し、アニメ化や実写化されれば、また更にイメージは更新されることになる。例えば、ハリーポッターの映画を一度でも見たことがあれば、それ以降にハリーポッターを読むとき、ダニエル・ラドクリフの見た目で小野賢章さんの声で頭の中では話が進んでいく。こういった経験は、僕だけでなくみんな共通しているのだろうか。ほかの人に聞いたことはないし、聞くのは何処か心の内を曝け出すようで少し気恥ずかしい気もする。

話を少し「水使いの森」にもどす。

何が言いたかったのかというと、作者のベースにあるイメージの基が、読者である自分にも似たような基があるために、話によりよく乗めりこむことが出来たのかもしれないということである。

環境としてはFFや、モンスターハンターで見るような砂漠や森、湖を思い浮かべた。

主人公の一人であるラクスミィの声は、幼少期は天穂のサクナヒメの声として聞こえ、女王となってからはFEの風化雪月のエーデルガルトのような声として聞こえた。

庵野ゆき氏のファンタジーは、そういった基がある人にとってはとても読みやすい本であると断言できる。

ここまで考えて、ややこの本を過大評価しているのではないかと思うことがあった。

何点か気になったところに以下が挙げられる。

一つ目は、登場人物が少ないということだ。名前を与えられて、視点をもって話をすすめてくれるキャラクターはすべて個性的で、みんなを好きになることができるのだけれど、その他のモブたちの描写が雑に感じられた。それこそゲームの中の魅力のないNPCのような感じである。もちろん、小説なので仕方のないところではあるけれど、それならばもう少しネームドキャラクターが多いほうがより人間のイメージを鮮明にできたと感じた。

二つ目は、文化的な描写が足りないということだ。非現実な世界を作り上げるには、独自の食生活や住居、町の細部の構造といった描写が不可欠だと思う。「水使いの森」は移動する世界も広いため、どうしてもマップが大味になってしまっているように感じられた。場所から場所への移動の描写も直線的で精彩に欠けていた。

三つ目は、展開にご都合主義的なところが多いということだ。これは話の作り方によるものではないかと思われた。「論じたいテーマ」→「それに合わせた登場人物」→「その登場人物が活躍できる場所」というように世界を作り上げていると感じる。まず、現実とは違うファンタジーな世界があって、そこから産まれた逸話を切り取るという視点では構成されていない。勿論、それが悪いわけではなくて、伝えたいことをメインとするには効果的なのだと思う。ただ、どうしても「作られた世界」という意識が入ってきてしまって、「素敵な世界だなぁ」と感動することが少し難しい。やはり1から世界を作り上げていくのはページ数の限られた小説では限界があるのかもしれない。例えば、エラゴンでは描写が細かすぎるために15冊の大容量になっている。一方、ハリーポッターでは半分は現実世界を利用することで上手に世界を展開していると考えられる。

「竜の医師団」においてはこの点は少し改善されていると思う。筆者の得意とするであろう、「医療」を世界に組み込むことによって、マップは狭いながらに世界観が拡張されている。ただ、もっと食事や住環境などの文化的な面での世界観の書き込みがあれば、もっとワクワクできるのではないかと思う。しかし、あまり多く異世界を舞台としたファンタジー小説を読んだわけではないし、漫画やゲームのほうがそういった表現は得意とするところであろうことは明白であるから批判にあたるものでもないかもしれない。

総じて、「水使いの森」、「竜の医師団」は読んでいて痛快な劇場観賞を思わせる作品で、万人にお勧めできる書籍であった。是非、機会があれば、読書のきっかけとしても最適な本だと思うので読んでみてほしい。わたしは、取りあえずAmazonで作者をフォローした。次回作が楽しみである。

いつか私の子供たちも、本を読んでくれることを祈って。

2025年1月15日

 

旅行記;優峰園フルーツランド

今年から、子どもたちも連れて少しずつ旅行もしていきたいなと考えている

去年までも全く旅行に行ってないわけではないけれど、下の子が産まれてからは、実家や義実家と一緒にであったり帰省のついでだったりしか行ったことがない。

今年は大阪で万国博覧会があるので、是非行ってみたいなぁと思っている。できれば、USJのニンテンドーエリアや、宇治のニンテンドーミュージアムも行きたいけれど流石に厳しいか。

 

ともあれ、年始にイチゴ狩りに行ったのである。

実は人生で初めてのイチゴ狩りだった。

予想より美味しくて楽しかった。

場所は熊本の優峰園フルーツランド。

www.yuuhouen.com

私の実家から近く、農園主さんも母の友達とのこと。

設備も、古くならないように頑張っているし、流行に乗れるようにと経営を頑張っているなーという印象であった。夏は釣り堀もあるので、そちらも利用してみたい。

イチゴ狩りの場所の坂が険しく娘が転んでしまってとても可哀想なことにイチゴが飛んでいってしまったけれど仕方はあるまい。それ以上に娘はイチゴを20個近く食べれて喜んでいた。お腹パンパンになってた。


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カフェの名前がUFOであることは改善の余地があるかもしれない。

 

優峰園で食べ放題できるイチゴは、ゆうべに、紅ほっぺ、恋みのり、の3種類であった。どれも、それぞれ違う味わいがあり美味しかったので備忘録として書いておこうと思う。

 

・ゆうべに

わたしと、妻が一番美味しいと思った品種。調べてみると、なんと熊本で開発された品種とのこと。一番最初に食べたからか感動が強かった。果肉はとても柔らかくて食べやすい。そして練乳が入ってるのではないかってくらい甘い。酸味はほとんどないから、時々他の品種を混ぜて食べるとよし。あと無駄にサイズが大きいやつが多かった。

 

・紅ほっぺ

うちの母が一番推してた苺。ガブッとジューシーな食感で甘み、酸味が共にしっかりしている。あまおうに結構近い。イメージ通りに美味しいイチゴという印象。こちらは静岡県の代表的な品種らしい。

 

・恋みのり

父が一番美味しいと言っていた品種。甘みが優勢だけれど、酸味も丁度よく合る。一口で食べた時の爆発力が高くてとても美味しい。ただ、味があまり長続きしないのが少し残念なところ。口に入れて五秒以内に飲み込むのが最適な食べ方かもしれない。こちらも九州で開発された品種。

 

3つのどの品種も甲乙つけがたいほどに美味しくて、初めてのいちご狩りは予想していたよりも満足感が高かった。練乳も持参したが結局一度も使うことはなかった。

母によると、全然おいしくないイチゴ狩りもあるとのことで、今回はアタリだったとのこと。値段もスーパーでイチゴを買うよりは安いし、こどもたちも喜ぶので、とてもよいアクティビティだった。みなさんも是非、近くの農園でいちご狩りを楽しんでみてください。

 

余談

うちのベランダでは「よつぼし」という品種を頑張って育てている。最初はコストコで1500円くらいで売ってたのを、ルートから株分けして、5鉢くらい育てている。何度か実がなって食べたけれど、これが意外と美味しい。甘みも酸味もどちらも爽やかなのに強く、後味がすっきりとしている。ただ、ベランダ栽培だと大きくなるのは少ないし、イチゴ園みたいに上手く育たないのが現状である。今は葉っぱが赤くなって休眠中のようなので春になったら肥料を追加して頑張りたい。

 

 

無印良品について語りたい

明けましておめでとうございます。今年も何卒宜しくお願い致します。

皆様、新年いかがおすごしでしょうか。

我が家は、連日、ショッピングモールを巡って初売りをたのしんでおります。

新年といえば福袋!今年も無印良品の福缶が当たりました。これで三年連続!当選確率は知りませんが、落選している人も多くいる(妻も今まで当たったことない)ので、そこそこラッキーだと喜んでいます。

中身は福島県の蛇の張り子人形。なかなか顔が可愛くて嬉しい。福缶にも目当てがあり、去年・一昨年と同じようなやつじゃないといいなぁとか、干支と関係のない可愛くないにはチョットなぁとかならなくて良かった。

来年もあたるといいなぁ。

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さて、今回の話題は無印良品。

最近、とっても流行っていると思う。

近くのエキナカにも新店舗ができていたし、例えば職場の名札やカードキーを入れるケースは多くの人が無印良品のものを使っている。他人と被ってしまう持ち物は無印良品が多い。

まずは、みんな大好きお金の話から。

株式会社「良品計画」の株を100株持っていると、全品7%OFFのカードを貰える(前は5%OFFのハガキだったが)ので2年ほど株を所有していたが、株価も3倍近くになって、結構儲けさせていただいた。ちなみにこのカードはメルカリで1000円くらいで買うことができる模様。

普段、ららぽーとの無印で買い物をよくするのだが、三井ショッピングモールのクレジットカードでアプリde支払いをすると、一番還元率がいい時は税抜き価格に対して10%のポイントがもらえる(年に2週間程度だけど。その他はいい時5%、通常2%)。その結果、だいたい16%程度の値引きとなるので、とてもお得になるのはライフハックである。

しかし、セールでなくても9%なので還元率は高いが、職場にあるローソンでも一部の無印良品の商品が買える。コンビニでoliveのクレジットカードをタッチ決済で支払うと、自分の場合は10.5%のポイントが還元される。しかも支払価格(つまり税込み価格)に対しての10.5%。優待+アプリde支払いの5%にわずかに及ばないが、これもなかなか高い還元率である。優待カード持っていない人は、oliveでローソンでカレー買ったほうが絶対お得なのは間違いない。olive恐るべし。

それはさておき、無印のアプリを見ると、いままで35万円ほど無印で使っているようである。カード忘れた時や、ローソンで無印の商品を買ったりもしているので、合計40万円くらいは購入していると思う。そこで、個人的な無印良品のおすすめ商品をランキング形式で紹介する。

 

第1位;冷やしておいしい 果汁100% 3種のゼリー

m1

凍らせてお風呂上りに食べる。小分けになっているのがとてもいい。

娘はみかんが好き。息子はぶどうが好き。

冬は売ってない。HPからも消えている。買いだめしていたが、とうとう今日になって我が家の在庫も切れてしまった。マジで冬も売れ。マジで。

その他のお菓子としては、チョコパイも結構好き。あと、ごぼうのスナックもお勧め。

 

第2位;カレー

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言わずもがな。レトルトカレーにしてはやや高いが、クオリティとバラエティがとても高い。一番好きなのはカルダモンのスープカレー(今はない、、、?)。焙煎スパイスのビーフカレーも美味しかった。でも、この二つは高い。

290円(最低価格)で、且つローソンでも売っている中でお勧めなのは、グリーンカレーとマッサマンカレーの二つ。職場で週に2回は食べてる。職場の宅配のお弁当、一食400円以上するので、家からコメだけ持参して少し節約しつつ満足感が得られる。

 

第3位;キッチンばさみ

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高いけどよく切れる。100円均一のやつはだめだ。

キッチンツールとしては、大根おろし器や、ピーラー、レードル、ターナー、ジャム塗るやつなど、沢山の無印の商品があるけれど、どれも使いやすい。ちょっと高いけど。

 

その他にも、アクリルの収納ケースは洗面所にとても使いやすいし、壁に取り付けられる収納もクオリティがなかなか高くて良い。羽毛布団も先週買ったばかり(低下3万円くらいだったのが、展示品限りで半額だった)だけれど、とても暖かく、むしろ暑くて汗かく。入浴剤も色々な香りがあり且つ、バスロマンみたいに体に悪そうな色していないので子供とお風呂入る時でも使いやすい。

 

ただ、個人的にあんまりお勧めしないのは衣料品類である。

 

アウターとかを無印良品にするのは少しダサい。気にしない人はいいかもしれないけど、ユニクロとかも含めて、無難すぎてオシャレとはいえないように思う。

また、インナーやルームウェアも男性用は微妙。

トランクスは履き心地は良いけれど、選択をすると社会の窓のとこが絶妙な感じに皺がよって、常にオープンな状態になってしまう。靴下は蒸れる。ルームウェアは昨年のまではポケットが無かった。今年のからポケットついたけれど、スマホがすぐに落ちる。もう少し改善の余地があると思う。あと背中が少し突っ張る。

 

とはいえ、無印良品はコオロギのお煎餅だったり、素材にこだわってみたり色々な商品をトライ&エラーで出していて面白い(コオロギは製造者が破綻に追い込まれてしまったらしい。好みは別にして非常に有用な試みだと思うのだけれど。)。10年前くらいは、無印良品なんてダサくて誰に需要があるのか?と思っていたけれど、今は「丁寧な暮らし」をしたい多くの人向けに需要を満たしていると思われる。

今後も色々な商品が産まれてきて、お世話になると思うしとても楽しみである。

でも衣料品や家電、家具の在庫を抱えすぎてないか?つぶれている店舗もあるみたいだし、今の株価は高くなりすぎていて危険な気がする。とりあえず、早くゼリーを再販して頂きたい。

 

2025年1月3日

ゲーム記;「Against the Storm」

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2024年に一番プレイしたゲーム。

今年は仕事が忙しくて(子供たちと寝落ちして?)、あんまりゲームする時間なかったなぁという印象。それでも、総プレイ時間は160時間で、ストーリーもしっかりクリアしたし、やりこみも結構頑張った。まだ、一番難しい難易度で最後の試練をクリアするまでは行けてないけれど(いけるやついるのか、、?)、レビューするくらいは許されるのではないでしょうか。

ちなみに腕前としては、プレステージ20でも70%くらいは成功させることができて、またフロッグのアップデートが入ってからもそこそこやっています。

このゲームはどんなゲームなのかというと、、、

ローグライトストラテジー都市建設シミュレーションゲーム

そもそも昨今のローグライトって範囲広すぎる気がする。ランダム生成とほぼ同義になってきているのではないだろうか。

「中間管理職 トネガワ」で、左衛門三郎がいってたけど、「新しいアイデアとは、既存のアイデア同士の融合で生まれる」。そのなかでも、このゲームは絶妙なバランスで、唯一無二な面白さを持っていると思う。

1ゲームは2時間程度といったところで、慣れてくると少し早くなる一方、難しくなるとさらに大変になる。最低でも2時間は確保できる状態でないとプレイできないから、少し大変だよね。その点、スプラとかAPEX、その他のソシャゲは短い時間でいいから長続きするんだろうなぁと思う。失敗すると、その2時間は全くの無駄になるところが良い。しかも、最後の1分とかで失敗したりするから、それもまた良い。

難易度が高いゲームに慣れてくると、少しのことでは凹まないメンタルが養われるよね。

ゲームの紹介は難しいな。

敢えてあげるとしたら、このゲームが向いているのは以下のような人です。

  • 高難易度なゲームに何度も挑戦するのが好きな人

ます何度も失敗するのが前提。失敗して覚えるのが基本なので、死に覚えゲーが好きな(大丈夫な)人でないと厳しい

ジャンルとしてローグライト、ストラテジーなので不思議なダンジョン系に近いかもしれない。でも、どちらかというと、slay the spireダンジョンとか、ダンジョンメーカーを立体化して複雑化したゲームといったほうがいいかもしれない。そういったゲームが好きならばハマりそう。

  • planet zooã‚„planet coasterなどのゲームが好きな人

個人的には、planet zooをファンタジー化してよりゲーム化したという表現が一番しっくりくる。ある程度進めていくと自然と上手く回っていく経営的なところと、なにより大事なのはお金だよね。って。経営系ゲームがうまい人は、このゲーム得意だろうと思う。

 

ほんのあと少しだけでも、キャラクターに愛着をもてるデザインであれば、もっと人気がでるかもしれないけれど、そうでなくともとても面白いゲームでした。

興味がある人はぜひ、プレイしてみては如何でしょうか。

また、大規模アップデートがきたらやりたいなぁと思う。

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読書記;「竜の医師団」

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Kindleでエラゴンをすべて読み終えると、関連おすすめ書籍に登場するようになった。最初は、作者は日本人であることから、「日本人のファンタジーは世界観がどうしても窮屈である」との思い込みから、読む気になれなかったのだが、KindleUnlimitedで無料であったので気軽に読んでみようと思ってダウンロードしたのであった。

とても面白かった。前言撤回。

エラゴンを読んだ後に読んだのもこれまた世界観の違いが際立って面白かった。

面白いと感じたところを記していきたい。

※ネタばれしないけど内容には少し触れるので注意

まず、竜の規模がとても大きい。エラゴンでは人が乗って戦えるサイズの竜だったため、現実的に言うと大き目の象やクジラぐらいだと思うのだけれど、本書における「竜」にとっての「人間」は「人間」にとっての「蟻」くらいだというのだから、現実でいう東京ドームくらいはあると思われる。続編まで読んだが、おそらく間違っていないサイズ感覚だと思われる。

二つ目に、この話はファンタジーでありながら、とても親近感を覚えるような世界観がある。特に、竜の病気は、現実の人間の病気と同じものを面白く描写している。それもその筈、筆者は医者なのだそうだ(ペンネームは二人の人物であり、ひとりはカメラマン、もう一人が医師とのこと)。自分も医者であるからにして、とても面白かった。かといって、専門的すぎることは決してないので、万人にもおすすめできる本であった。

展開は波乱ありながらも、医療という安心を提供する仕事からの落ち着きのようなものがあって、非常に読みやすかった。

さて、先程も書いたが、続編があるのである。

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こちらはKindleUnlimitedにはない。

つまり即購入したのであった。もちろん後悔などない。本にお金をかけなくして、どこにお金をかけるというのだ。といいたいとこだが、節約しなければならない我が家の財政状況である。そんな話はおいておこう。

2作目に入り、内容はとても深くなる。医療に関しても、より「深み」に触れてくる。

英語タイトルが、Dragon Killerになっていて最初から目を引いてくれます。

医師としての感想かもしれないが、2作目は本当に素晴らしい内容だと思った。安楽死や、移植医療、インフォームドコンセントといった、現実の医療界でも大きく問題を孕むところをファンタジーとして違和感なく表現していた。患者側の表現、医療者側の表現、どちらの立場からも適切に納得されるのは、作者が二人いる強みかもしれない。

そして、もう一つ思ったこと。

「バッキングさせてごめんなさい、、、、、」

鎮静って難しいよね。同じ麻酔科医として思いました。

以上「竜の医師団」の感想でした。医者でも、そうでなくても楽しく読める。

 

「対峙せよ、されば開かれん」

 

この言葉を胸に、自分もお仕事頑張ろうと思える。そんな元気の出る本でした。

3作目出るのかな?楽しみだな。また、庵野 ゆき氏の他作品、「水使いの森」もKindleUnlimitedで無料になっていた。読まなければ。続編も。購入しなければ。

 

いつか私の子供たちも、本を読んでくれることを祈って。

 

2024年12月30日

 

読書記;「エラゴン」、「アラゲイジアの物語」

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「エラゴン」は自分が中学生の時に最初に読んだ記憶がある。

小学生のころは同じ静山社から日本で出版された「ハリーポッター」が大ヒットしていて、同じような外国のファンタジー小説が流行を続けている時だった。

他にも、有名なところでは 「バーティミアス」、「ダレン・シャン」などが周りでは読まれていたなぁと思う。あの頃が日本の読書全盛期だったのではないだろうか。

少し話が逸れるが、僕はダン・ブラウンという作者の「ネシャン・サーガ」と「暁の円卓」という本が大好きであった。今も読み返してみたいと思うが、電子書籍(Kindle)には発売されておらず、どうやって読もうか悩んでいる。いつか、歳をとってからの楽しみにしておくのも悪くないかもしれない。

「エラゴン」に話をもどそう。こちらは、ハリーポッター程ではないが、第一部は映画化されるほど人気があった。水泳部の友人と映画を見にいった記憶がある(製作費が高く赤字だったのか二部目以降は映画化されなかったようだ)。

ネタばれにもなるし、個人的な思い出を綴るだけなので内容は書く気はないが、そのころのファンタジーの中では断トツに面白い。だが、中高生の僕は最後まで読んでいなかった。そもそも発売されていなかった。完結版が発売されたのはアメリカでは2011年、日本では2012年であり、自分は大学生になった時である。読んでいないのも仕方なかろう。時々、見かけることはあったのだが、最初から読まないと話が追えないなと思っているうちに更に12年が過ぎてしまった。

今年になって、読み始めたのは、一つは読書ブームが再来していることと、twitterで同年代のゲーム友達がポストしていたのを見たからであった。

そこで、夜に急に仕事の呼び出しを食らって、そこで稼いだであろうお金を使ってKindleで大人買いをしたのであった。またいつかブログに書こうと思うが、KindleはAmazonで最も偉大で沼深き発明だと思っている。

文庫版にしてなんと15冊、お値段は15000円近く!これぞ大人買いだが、電子書籍なので重さは全く変わらない。便利な時代である。そして、1か月足らずで読み終えた。

もう一度いうが、とても面白かった。大人になっても面白かった。

物語を読むとき、すべてのキャラが特定のビジュアルと声をもって、頭の中で映画のように動いてくれる。そんな体験を久しぶりにした気がして、とても幸せな時間であった。昔からの読書の経験と、ゲームや漫画にずっと触れてきた自分を少し誇りに思ったほどである。

また、翻訳者って凄いと思う。英語能力なんかより物語を紡ぐ才能がどれだけ必要なのだろう。自分も翻訳者になってみたいと思うことがあるが、原作者の意図を尊重しながら言葉を紡ぐのは至難の業に違いない。訳者の大嶌 双恵さんとはどんな人なのだろうか。 

そして、程なくして、エラゴンの続編、といううかスピンオフが最近発売されていたことをしった。Amazonでも関連商品で出てこなかったので気づくのが遅れたが、それが「アラゲイジア物語」である。

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関連で出てこなかったのは、電子版が発売されていないからである。なんという落とし穴だろうか。もしかしたら、同じような境遇で、まだ読んでいない人がいるのではないだろうか。もし、このブログを読んで、またエラゴンに巡り会うことができた人がいたら嬉しいなと思ってもいる。

内容は順当なスピンオフであり、楽しめる内容である。少し大人になったな、と感じるところもまた良い。

久しぶりにハードカバーの本を手に取ったことも嬉しかった。ハードカバーならではの装丁がある。それこそ小学生の頃、文を暗記できるまで読んだ「ハリーポッターとアズカバンの囚人」は表面の紙がボロボロになっても中は網目で補強されていて、本って凄いなぁと子供心に感心したのを覚えている。

とはいえ、電子書籍としてだしていただきたいものである。

さて、このブログを書くために静山社のHPを見ていたら、「エラゴン」の作者であるクリストファー・パオリーニ氏が新しい本を書いていてそれが訳されていることを知った。訳者は違うひとだが、いつか読んでみたいと思う。

電子書籍は、、、、、、ある!

 

いつか私の子供たちも、本を読んでくれることを祈って。

2024年12月30日

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