男性による「売春者差別」は、ただの「女性差別」なのではないか?

id:condorpasapasaさんのコメントを受けて。

売春者差別、というのなら体を売る男も同じように差別しなければいけないのですが、男のほうは差別対象として想定されることはあまりありません。出張ホストのような仕事をしている人が、風俗嬢と比べて圧倒的に少ないから仕方がないのですが。
しかし、同じ売春者差別であっても、男がする差別と女がする差別とは違います。


差別には、必ず嫌悪がつきまといますが、男がする売春者差別と、女がする売春者差別の違いは「異性が売春をすることに対する嫌悪」「同性が売春をすることに対する嫌悪」の違いにあります。
女性の売春者差別の根底には、id:arisiaさんのように「好きでもない相手とセックスする人に対する嫌悪」があるように思えます。
好きでもない男とセックスすることをイメージして、気持ちわるいと感じ、そういう生活をしている人を嫌悪するのです。

男の場合は逆です。
女に、好きでもない男とセックスされるのが嫌いなのです。
もし女性と同じ立ち位置で差別しているのならば、好きでもない女とセックスすることをイメージして、気持ちわるいと感じ、そういう生活している人を嫌悪していなければいけません。
つまり買春者差別です。
買春者を差別している男こそが、売春者差別をしている女と同種の差別をしていることになります。


では、売春者を差別している男は?というと、これはただの女性差別をしているだけなのではないかと私は思います。
もし売春者差別をしている男が、好きでもない女とセックスすることを想像するだけで気持ち悪い、というのならともかく、「女性は売春をするべきではない」という先入観に基づいた差別は、ただの女性差別であると思うのです。

ま、「売春者差別」なら良くて「女性差別」はダメという話ではなくて。
同じ相手を差別しているようであっても、実は差別の種類が違っていて、ひとくくりにはできないのではないか?という話です。