AppSheetを使い倒してみた ~ GASで1週間かかったアプリはどの程度で開発できるのか
一部の人には衝撃的なニュースであった「Google App Maker の2021年1月終了」ですが、私もその一人です。実際にお客さま先で動いているし…。
Google は移行先として先だって買収と Google Cloud への統合を発表した AppSheet を挙げていますが、実際のところ、どの程度使えるものなのでしょうか?
実はそれまで、私は AppSheet 完全ノーマークだったのですが、お客様のためにも自分のためにも、あるいは単についカッとなって、AppSheet をガチ目に検証してみました。
方法は、「私が過去に開発したアプリ(GAS+スプレッドシートによるタブレット向けWebアプリ)を、AppSheet ならどの程度の期間、機能、使い勝手で実現できるのか、実際に作ってみる」です。
結論から言えば、GAS( Google Apps Script )版で1週間程度かかったものを、(習得期間含めて)2~3日程度で実現できました。ノーコードツールであり、もちろん、エンジニア向けとしては物足りなくありますが、アイディアとガッツがあるユーザーによる内製のためのツールとしてみれば良いものだと実感しています(少なくとも 同様の触れ込みであった App Maker よりは断然簡単に習得できます。正直 App Maker で作りこむとGASの塊になってしまいがちでした)。
ブログで書くと相当長文になってしまうので、スライドにまとめました。AppSheetが気になる方は、是非スライドを読んでみてください。
ちなみに私個人は、AppSheet のように「できることが限られてる開発環境」は嫌いじゃないです。むしろ創造性が高まる感じがして。きっと内製化したいと考えるエンドユーザーの方も、同じ気持ちなんじゃないかな、と想像できます。まさに「自由は不自由。不自由は自由」ですね。エンジニアと実際のユーザーでは、アプリ・システムを作るという行為についての、メンタルモデルが違うことを理解しないと、ですね。
追記(2020/10/27):
一から理解するためのエントリを書きました。GASのことを知らない方でも読みやすくなっています。
追記(2021/2/18):
Apigeeを経由したREST APIとの連携について、具体的な設定手順をまとめました。企業内で本格的にAppSheetを検討されている方の参考になれば。
追記(2021/3/8):
Google Apps Scriptの関数をApigeeを経由してAppSheetから利用する方法はこちらにあります。