こんにちは!iOS Developer の kato です!
Apple Vision Pro が発売されてから2週間が経ちましたね。
Goodpatch内でも注目が集まっており、先日 YouTube で Apple Vision Pro や XR領域についての考察動画も公開しました。
今回は、社内のApple Vision Pro ユーザーに、実際にどのように使っているか聞いてみました。
とうよう
自己紹介
エンジニアのとうようです。
UIとCGの研究室にいた学生時代から、なかなかAIとXR領域には興味を持ちきれないでいましたが、生成AIとApple Vision Proのおかげで最近ようやくその興味を獲得しました。
どのように使っていますか?
自分はコンタクトなので気が向いた時につけて、触るというようなライトな使い方をしています。
プライベートMacBookと繋げた開発体験が非常にイチオシなのですが、かなりプライベートMacBookのスペックを落として買ってしまっているため、M4チップのMacBook Airが出たら買い替えを検討しています笑
またイマーシブにするのは疲れるのと、個人的にあまり好きではないので基本周りが見える形で使っていることが多いです。
おすすめアプリ、使って面白かったアプリを教えて下さい
完全visionOS対応のアプリでないとまだ使いやすいとはなかなか言えないのと、個人的にVRゲームに関しては一回やったら満足してしまうため、ほとんどの時間はSafariのような純正アプリを利用していることが多いです。
一方で元々好きだった崩壊スターレイルのようなiPadゲームの互換モードは、PS5コントローラを使うことでしっかりと遊ぶことができ、好きなスタイルで遊べる可能性を感じることができました。
Goodな箇所を教えて下さい
なんといっても体験の自然さと、現実とのギャップの少なさです。自分は他のVRデバイスをどうしても買う気にならなかったタイプなので比較を厳密にしているわけではないですが、visionOS 2以降登場するインタラクション含めて全ての操作が自然にできるなというところがまず何よりのGoodポイントかなと思います。
また空間オーディオの精度も凄まじいなと感じています。あらゆるコンテンツで自然に空間オーディオを体験できる上、音漏れもほぼしないというのが、音声のあるコンテンツを扱う上で最高だと思いました。
最後の一点はMacBook連携をした時の体験のシームレスさです。公式の機能で繋げるとマウスとキーボードを共有することができ、MacBookの画面とApple Vision Proのアプリの行き来もとてもスムーズであるため開発もかなり捗るのではないかなと感じています。
Moreな箇所を教えて下さい
普段コンタクトと眼鏡を併用している人特有の悩みなのですが、オプティカルインサートがないとふとしたタイミングで使えないというのが一個大きくあります。ずっとコンタクトをつけている、ずっと眼鏡をしているといったタイミングが少ないのでどちらかに振らなければならず、結果利用頻度が下がってしまっているところがあります。
またコンテンツ側がまだまだ追いついていないという印象もありました。どうしても入力要素が近いと、注視しているつもりでも選択する瞬間に別のところを見てしまう、といったような人間の動物的な部分との噛み合いの悪さがあり、もう少し曖昧さを許容できるようにコンテンツやOSの機能などが充実してくるとより使いやすくなるのではと思います。
その他に言いたいことがあったらどうぞ
まだまだ自信をもって言い切れるほど使いこんではいないですが、しっかりと未来の体験を感じることができていると思います。引き続き周りの環境も整えつつ、自分でもvisionOSならではのアプリというのを模索していきたいです。
yossy
自己紹介
Webフロントエンド / モバイルアプリエンジニアのyossyです。
スマホ黎明期のARアプリの時代から現実世界を拡張するサービスやプロダクトにはロマンを感じています。1ユーザーとしては、VRも初代Oculus Questくらいから触っている人です。VR/MR楽しい!
どのように使っていますか?
実はプライベートの予定が立て込んでいた関係で、まだ使いこめていません。。
これまでに使ってみた用途は、仮想ディスプレイや映像の鑑賞です。 仮想ディスプレイについては、異なるApple IDでログインしているMacでも利用できるようにサードパーティのアプリをいくつか試してみました。 映像については、これまでにApple TVで購入した映画がいくつかあったので、その中から3Dに対応しているものを見てみました。
おすすめアプリ、使って面白かったアプリを教えて下さい
仮想ディスプレイ用のアプリとして、Immersedを使っています。Quest版を触っていたこともあり、その流れで選択しています。Quest版と比較するとまだ機能も少ない様子ですが、大きな遅延もなく、文章を書くような用途であれば実用範囲ではないかと思います。
あとはKindleを布団に寝そべって利用してみました。ページめくりも手元のジェスチャーでできるのでこれはかなりの堕落デバイスだと思います。
Goodな箇所を教えて下さい
- 使っていて気持ちのいいUI表現
- 片面4K解像度のクリアな映像、3D映画もこれなら鑑賞に耐えうる気がする
- Optic IDの無操作認証
- 大きく動かさなくても認識するハンドジェスチャー
Moreな箇所を教えて下さい
- 本体バランスがどうしても全面に偏るのでそのまま長時間の使用は厳しそう
- 物理ケーブルで接続できないので、仮想ディスプレイの遅延の改善が厳しそう
- 視野角が思ったより狭いので、大きな仮想ディスプレイを配置しても全体を見渡すのが少し大変に感じる
- バッテリーケーブルはやっぱりちょっと気になる・・
- アプリを閉じるとき、無意識に左上に視線を向けてしまうが実は画面下を注視する必要がある
その他に言いたいことがあったらどうぞ
- マーベルスタジオのWhat if…?のVision Pro限定オリジナルコンテンツが日本で配信されるのを心待ちにしています。
kato
自己紹介
iOS Developer の kato です。
学生時代は HCI(ヒューマンコンピュータインタラクション)を研究しており、ARToolKit でも遊んでいました。やっと理想のAR体験が実現できるデバイスが発売されましたね!
どのように使っていますか?
毎日、6〜10時間ぐらい使っています。
業務中は MacBook Pro の画面をミラーリングしながら、イマーシブスペースで集中できるように使っています。 休みの日はベッドの上で映画を見たり、YouTubeを見ながら家事をしています。
使い始めたときは視線でのフォーカスがうまくいかず苦労したのですが、アクセシビリティ設定で「視線入力 > 左目のみ」「フォーカスのコントラストを上げる」「ポインタコントロール」などを駆使して使えるようになりました。 Apple Vision Pro をつけていなくても親指と人差指でタップしてしまうぐらい、日常生活に溶け込んでいます。 Xで紹介されていたヘッドバンドを使う方法で、圧迫感を減らしています。
Apple Vision Pro、最近はベッドバンドの位置を改良して「全く締め付けず」に装着しています
— あるしおうね (@AmadeusSVX) 2024年7月1日
やり方は簡単で、バンドの片方を前頭部、もう片方を後頭部に回して、両方をいい感じの位置に調節すると締め付けずに位置が安定します
締め付けが無い分、長時間の装着もより快適になりました https://t.co/0K4JsihtuK pic.twitter.com/NgWYfxm49Y
おすすめアプリ、使って面白かったアプリを教えて下さい
ARやVRは今までにも体験してきたので、大きな驚きはありませんでした。
Xクライアントの Dusk は、今までディスプレイ内の領域を専有していたものを、ディスプレイの外に出せるので集中しやすく感じています。 Apple Vision Pro を装着していると集中して時間を忘れてしまうので、GlanceBar を表示して、MTGの予定が見えるようにしています。 互換モードですが、1Password や Svadilfari も入れておくと便利です。 自作の検索アプリもいい感じです。
Goodな箇所を教えて下さい
- Appleが思い描く未来の体験を先取りできること
- 「驚く体験」よりも「自然な体験」ができること
- 意外と長時間つけられて集中できること
Moreな箇所を教えて下さい
- 入力操作が難しい
- ウィンドウが空間に固定されず微妙に揺れることがあり、たまに酔う
- 無意識に親指と人差し指がくっついていることがあり、タップを誤入力しちゃう
- 位置情報を使用しているとき、視線の先に青いインジケータが表示されてわずらわしい
- 日常使いしているアプリで対応していないものが多い
その他に言いたいことがあったらどうぞ
ARやVRを使ったアプリも面白いのですが、iPhoneで日常的に使っているアプリが使えるようになって初めて真価を発揮するデバイスだと感じています。iOS Developer のみなさんは、ぜひ visionOS 対応を検討してみてください!
Goodpatchではデザイン好きなエンジニアの仲間を募集しています。 少しでもご興味を持たれた方は、ぜひ一度カジュアルにお話ししましょう!