札幌の森のカタツムリ
札幌の森で見られる主なカタツムリ4種(エゾマイマイ・サッポロマイマイ・ヒメマイマイ・オカモノアラガイ)の見分け方を紹介します。
では見分けやすい順に!
最初の写真と下の写真はオカモノアラガイという名前のカタツムリです。
モノアラガイ(物洗貝)という名前の淡水に住む小型の巻貝がいるのですが、それに形が似ているのでこの名前(陸モノアラガイ)になったようです。
オカモノアラガイは殻の形がほかの3種とはまったく違うので、一目で見分けられます。
円山付近だと、エゾマイマイと同じくらい多く見かけます。
次はサッポロマイマイです。
サッポロマイマイは全体的にクリーム色ですが、濃くてハッキリとした太い線が入っています。そして最大の特徴は、殻と同じような色の線が頭にもついていることです。
円山付近では、エゾマイマイやオカモノアラガイほど頻繁には見かけませんが、それなりにはいます。
下の写真もサッポロマイマイです。
ちなみにサッポロマイマイを裏側から見ると、こんな感じになっています。おへその穴(じゃないけど中央部分)が黒くなっているのも特徴です。
オカモノアラガイとサッポロマイマイは、殻の模様や色などもあまり変化は見られませんので、これまでの写真と見比べればすぐに見分けられると思います(とはいえ、殻に線の入っていないサッポロマイマイもいるようです)。
次はこのヒメマイマイです。
全体の大部分が白っぽいクリーム色で、殻には薄茶色の細い線が入っている(ことが多い)のが特徴です。全体に繊細で弱々しい印象で、中身が透明感のある色白ちゃん(笑)だったら、まずヒメマイマイで間違いないでしょう。
裏側は、僕の見たことのある範囲では真っ白で、サッポロマイマイのように線が入っていたりおへそが黒くなったりはしていないようです。
ヒメマイマイは、円山付近ではあまり見かけませんが、場所によってはこればっかりのところもあります。
これは砥石山の登山口付近で見かけた線のないタイプのヒメマイマイです。
砥石山の登山口付近と藻岩山の小林峠ルートでは、このタイプを多く見かけました。
これは逆に線の色が濃くてサッポロマイマイに近い感じのするヒメマイマイです。小樽の山中海岸へと続く道で見かけましたが、裏側は真っ白でした。
最後はエゾマイマイです。
エゾマイマイの特徴は、全体にぼてっとして太った印象(サラブレッドに対する道産子的な?)であることと、中身が灰色っぽくて頭の方はまだら模様になっている点です。
また、殻の色や模様が一定していないのもエゾマイマイの特徴です。
だいたいは黄土色や茶色系なのですが、色が濃いものや薄いもの、線が入っているもの(これが他種と間違いやすい)などがいます。
たとえば、下の写真もエゾマイマイですが、中身が見えない状態で見たらすぐにはどの種類か見分けられないかもしれません。
これも薄い線が入ったエゾマイマイです。
これも同様に薄い線が入っています。
では、殻だけでは見分けはつかないのか?
ということで、殻だけ比較して見てみましょう。
まずはヒメマイマイです。
色が薄くて細く、弱々しい印象を受けます(というか巻いてある部分を真っすぐにしたらかなり細いと思います)。
次はサッポロマイマイです。
ヒメマイマイよりは太く、色もはっきりしてしっかりした印象です。
最後はエゾマイマイです。
この太さです! 一見して太いですね。これがエゾマイマイです。
この太さです!
ちなみに、森の中にはいないみたいなのですが、小さいエゾマイマイのような雰囲気のウスカワマイマイというカタツムリもいます。
- 関連記事
-
- 円山・砥石山・藻岩山 (2013/07/14)
- エゾノクモキリソウ (2013/07/13)
- 札幌の森のカタツムリ (2013/07/13)
- キヨスミウツボ (2013/07/11)
- ヒメザゼンソウの2つめの花 (2013/07/09)