2024.12.07

コカイン転落の「元ドラ1」山下斐紹が見せた、目を疑う甲斐への「挑発行為」

開幕戦に抜擢もエースが大炎上

12月4日、名古屋地裁での初公判で麻薬取締法違反の罪を認めた元ソフトバンクの山下斐紹(あやつぐ)被告。球団はその才能を高く評価し、成功へのレールを敷いてもらいながらライバルに追い抜かれたのは、なぜだったのか。

前回記事「コカイン所持の「元ドラ1」山下斐紹、過去に「ピッチャーにゴロで返球」「甲斐はアピラー」の問題言動 」から続く。

写真/時事通信

素行面に問題があるとされながらソフトバンクが指名に至った事情を担当記者が解説する。

「素行の悪さに関してはある程度はわかっていたと思います。ただ05年オフに絶対的な正捕手だった城島健司がメジャーに移籍して以降、後釜を作れずにいたので、そこは成長を期待して目をつむったんでしょう。球団もなんとか後継者にしようとしていた。1年目のシーズン終盤には試合にこそ出ませんでしたが、ファームから昇格させて1軍を経験させている。

 

その後もチャンスはもらっていて、16年には開幕戦で攝津(正)とのバッテリーでスタメンに抜擢。3回6失点と大炎上を招いてしまったものの、その後も攝津や和田(毅)が先発のときに起用されて、経験のある二人に育ててもらうという意図は明確だった。

当時、監督だった工藤(公康)さんは困っているようだったので、球団の意向が強く働いてのことだったはずです」

それでも山下は期待に応えることができず、対照的に地道に汗を流してきた甲斐は17年に103試合に出場。甲斐は帽子のツバに「人はヒト」と書き込み、みずからを研鑽することに勤しんでいたが、ドラ1の山下へのライバル心は相当なものだったという。

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