2024.11.21

21歳で身体にガタ、10時間睡眠は必須…「若いのに体力がない」29歳女子が「体力ありき」の社会に思うこと

若いけれど体力が無い

小学生くらいの頃から漠然と、いわゆるバリキャリ女性に憧れていた。具体的に就きたい職業があるわけではないけど、とりあえず経済的に自立した女性になりたい。そう思うようになったのは、夫婦喧嘩の絶えない家庭に育ったからかもしれない。結婚して家庭を持つことが幸せのイメージと結びつかなかったため、生涯独身を貫くという選択肢を持てない人生は幼心にも恐ろしく感じたのだった。

ところがいざ大人になると、私には人並みに働く体力すらないことが判明した。

巷でよく言われる「中年になるとガクッと体力が落ちる」というやつが21歳で来てしまい、身体のあちこちに不調が出て、高齢者のような頻度で病院に通うようになった。

そんな日常をSNSでたびたび嘆いていたところ、先日mi-molletにて、同じ95年生まれのライターであるヒオカさんと、「体力ない・虚弱体質」についての対談をさせていただく機会に恵まれた。

記事が公開されると、予想以上に反響があった。「同じような人がいると知って救われた」という声が多く寄せられ、私もまた救われた。病気でもないのに初老みたいな身体の20代なんて私だけなのではないかと、ずっと思っていた。暗闇でひたすら孤りで闘っていると思い込んでいたが、見えないだけで、同じ闘いを強いられている仲間たちがいたのだ。

そしてそれだけの反響があったのは、体力のない若者の声が可視化されておらず、当事者による発信が少ないということの証左なのではないだろうか。ということで、今回執筆させていただくことになった次第である。

photo by iStock
 

「中年以降」に来るはずの不調が21歳で来た

この機会に、私がいかに体力がないか、現代ビジネスという大手メディアの場を借りて吐き出させていただきたい。

中年以降は体調が悪いのがデフォルトになるとよく言うが、私は21歳以降デフォである。29歳現在まで続く慢性的な不調としては過眠、重度の肩こり、倦怠感、抑鬱、PMSなど。これらに時期や日によって何らかの不調が加わる。猛烈に手首が痛くて整形外科に行ったら軽度の頚椎椎間板ヘルニアと診断されたことなどはあるが、病院に行っても原因がわからないことも多い。ある時は謎の発熱、ある時は謎の腰痛。手首や股関節などの関節痛も多いし、頭痛で寝込む日もある。不眠症だった時期もあれば、痔だった時期もある。

毎朝起きた時は背中が痛く、寝る前よりも起きた時のほうが疲れている。どこも痛くない日がほとんどなく、もはや痛まない部位のほうが少ない気がする。一時的に調子が良くなっても、しばらくするとまた悪くなる。謎の不調が謎に治ったかと思うと、また新たな謎の不調がやってくる。一難去ってまた一難を繰り返すような身体に、振り回され続ける日々。

病院に行くのにも体力がいる。何科に行くべきなのかを判断し、行く病院を決めて、受診のための時間を調整し、予約が必要なら予約して、足を運ぶ。このフローを実行する余裕がなく、タイミングを逃すことも少なくない。

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