肝臓と腎臓をいたわれば、健康長寿を実現できる。しかし、古く、間違った常識にとらわれていると、かえって老いを加速させてしまう。春の健康診断にむけて、知識をアップデートしておこう。
前編記事『肝臓と腎身体の寿命より先に「腎臓」が死ぬ人が続出中!…現代人が「ただ生活しているだけ」で「必要量の3倍」を摂取している「ヤバすぎる危険物質」』より続く。
リンが多く含まれる食品
リンと上手く付き合って腎臓を健康に保つためには、どんな食材に含有量が多いかを知っておく必要がある(下の表を参照)。
まず理解しておきたいのは、リンには「有機リン」と「無機リン」の2種類があることだ。
「食品にもともと含まれる有機リンと、食品添加物に使われる無機リン(リン酸塩)があります。
前者は肉や魚などたんぱく質が豊富な食品に多く含まれています。
無機リンは、食品添加物が使われた食品に多い。とくに過剰摂取が問題となっているのは、この無機リンです」(前出・高取氏)
有機リンを多く含む食品を摂りすぎるのも、もちろん注意したほうがいいのだが、体内への吸収率は20~60%と食品によってかなり違いがある。
いっぽう、食品添加物中の無機リンの吸収率は90%以上と、腎臓への負担が大きい。
「とくにソーセージやハムなどの加工肉、スナック菓子、インスタント麺、ファストフード、コーラなどの清涼飲料水はリンの含有量が非常に多いので、日ごろから摂り過ぎに注意しましょう」(前出・黒尾氏)
とはいっても、いまはほとんどの加工食品に添加物が入っていて、いちいち気にしていたら食の幅が狭まってしまい、かえって栄養バランスを崩してしまう。