2022.03.23
# 介護

知らないと大きな負担に!親の介護で「お金が戻る」「休みがもらえる」便利な制度

国のサポートや制度をフル活用
自宅で世話をするにしても、施設に入所するにしても、想像以上にお金のかかる親の介護。そこで活用したいのが、国が用意しているさまざまな制度だ。届出・申請するだけで手厚いサービスを受けることができるのだから、活用しない手はないだろう。『リスクゼロでかしこく得する地味なお金の増やし方』の著書もある社労士の佐藤敦規氏が、こうした介護に関する「おトクな制度」と、その活用法を紹介する。

介護には想像以上のお金がかかる

「うちの親は元気なので、まだまだ大丈夫」「万が一、介護が必要になっても、お金があるから心配は無用」。そう考える人は多いでしょう。しかし転倒などをきっかけに突然、介護が必要になることもあります。平均寿命が延びるのに伴い、介護期間も長くなりました。

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想像していた以上に介護にお金がかかってしまうケースはありえます。生命保険文化センターの調査によると、月々の介護費用は平均で7万8000円、介護期間は平均4年7ヶ月。他に住宅改修などの一時的費用が平均69万円と、それなりの金額です。

日常の生活費は親が負担するとしても、遠くに住んでいれば、実家へ行く交通費だけでもばかになりません。さらに高齢者施設に入居したら、予想以上に費用がかかり、親の貯金ではまかなえなくなるケースも起こりえます。

実際私も、親が施設に入居した際、毎月の費用には驚きました。幸いなことに親に多少の蓄えがあったのと、兄と分担できたので、負担は少なく済みましたが、そうでなかったら今頃、経済的に厳しい状況になっていたでしょう。

子育てやマイホームとは異なり楽しい話題ではないので、できれば考えたくないと思うのはもっともですが、万が一に備えて準備しておくに越したことはありません。

 

また前提として、他人の世話になりたくないと考える親が多いことを認識しておきましょう。ヘルパーに来てもらうより、配偶者や子供に世話をしてもらいたいと考える人は多いのです。

しかし長期にわたりひとりで介護を抱え込むと、精神的にも肉体的に参ってしまいます。両親が共倒れになれば、子供が面倒を見ることになります。そこで、できるかぎり負担を減らせるよう、国のサポートや制度をフル活用していきましょう。

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