有料のセミナーをUSTすると・・・

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RubyKaigi2日目に初めてUST+IRCで参加してみました。(1日目は現地へ赴いて参加、2日目は午前中は自宅でUSTを視聴し、午後は秋葉のケンタでUST視聴してました。)
そこで自分なりに大きな気づきが有ったので書いてみます。

Ustで参加することの利点

  • 見やすい配信(音も良かった)がされていたので不便さはなかった。
  • 時間拘束が短く済む
    • 興味のないセッション中は買い物をしたりしていました。
  • IRCがあると参加した気分になれる。
    • _METHOD_
  • 参加費無料
    • 5000円払わないでここまで見れるとなると何に5000円払ったのかよくわからなくなる。
  • 交通費無料
    • 会場がつくばだったこともあり往復3000円かかりました。でもUSTで見ればこれも無料
  • 見逃したセッションも続々ニコニコにUpされており補完可能
  • 遠隔地の人も参加できる。
    • 沖縄にいようが、地球の裏側に居ても参加できる。
  • Ustを見た人が次は現地に行きたい!って思ってくれる

5000円払って現地に赴く価値があったのか?

ここまで配信なりがしっかりすると現地に赴くことの価値は人と人との触れ合い、コミュニケーションだろう。その点で懇親会の有った1日目は参加する価値が有ったといえる。*1
2日目USTで参加してみて、現地に赴かなかったことの不利益を私は見いだせていない。
来年特に変化がなければきっと私はUSTでの参加を選択するだろう。懇親会チケットを購入して懇親会は行くかもしれない。

それでいいのか

しかし、このような人が増えるといずれはRubyKaigiそのものの運営がままならなくなる。
膨大な時間をかけ準備し、会場をレンタルし、回線を手配し、USTを配信し、、、といったことにはお金が掛かる。その一部の代金として参加費があるからだ。
何枚販売したのか分からないが、テーブル席形式だったため会場いっぱいでも450席。スタッフ席などを差し引いて販売は400枚程度だろう。400×5000円=200万の売上だ。*2
あとRubyKaigiの収入はスポンサー料で9社で総額250万。RubyKaigiの収入は450万程度と思われる。

そして出費は、軽く会場代だけ見積もっても

  • 大ホール1日あたり416,600円×3æ—¥ ≒125万
  • 多目的ホール1日あたり185,800円×3æ—¥ ≒ 56万

合わせて180万。しかも会費が5000円の為営利目的とみなされ50%増しになったと思われる。*3
なので180万*1.5で270万円。これ以外に控え室、音響関連、プロジェクタ、回線等その他50万ぐらいは設備に金がかかっているだろう。当日の設備だけで320万。
これ以外にもスタッフにお弁当ださなきゃいけないし、機材は車で運搬しなくちゃいけないし、遠方からいらっしゃる講演者には交通費もある程度出してるかも知れない。
そうすると会計はぎりぎりだろう。ぼろもうけなイベントでは決してないとおもう。

この状況でUSTで参加するからいいや〜という人が増えてしまったら今のままのRubyKaigiを続けることは難しくなってくる。デブサミ等とは違い収入の半分が会費であるからだ。規模を縮小するなりの対策をとらなければならない。
昨年は一瞬で売り切れたRubyKaigiのチケットが今年は結構のんびり買えた。来年、もしくは再来年には・・・。
活性化を望んでUSTする事によって自らの首を絞めることになるのではないだろうか。

まとめ

この話はRubyKaigiに限らず勉強会とかセミナー全体に言えることなんじゃないかと思う。
このままいくと段々と縮小しコアメンバのみが集まる会になってゆく。すると会場は小さくなり準備にかかるお金も少なくなりお金の問題もなくなる。
すると、企業がバックにいて大々的におこなうデブサミみたいなものと、草の根的な小さな勉強会の2極化がすすむのではないだろうか。

非常にジレンマな感じ

*1:私は私用で参加できなかったのだが

*2:ここからロッピー手数料がひかれると思われる。

*3:http://www.epochal.or.jp/charge/shisetsu.html の割増料金参照