やじうまの杜
オンライン飲み会に最適なチャットツールはどれ? 実際に飲みながら試してみた
「Skype Meet Now」「Google Meet/Google Hangout」「Facebook Messenger」「LINE」がエントリー
2020年4月10日 18:49
“やじうまの杜”では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
新型コロナウイルス(COVID-19)の影響が深刻化するなか、とうとう東京都など7都府県に緊急事態宣言が発令されました。以前からもリモートワークやオンライン会議に取り組む会社・学校はあったと思いますが、今後はますますその需要が高まっていくのではないでしょうか。
そこで今回、窓の杜でもビデオ会議をやってみようということになりました。窓の杜はすでに7年以上リモートワークに取り組んでおり、環境はすでに整っています。とはいえ、日頃はテキストベースでのやり取りで完結しており、よく考えたらこの7年間、アプリのレビューや動作確認以外にビデオ会議というものをやったことがなかったのです。太っ腹なことに編集長のポケットマネーから一人2,000円の軍資金をいただいたので、さっそく酒とアテを購入。会議という名の飲み会が開催されました。
参加者は以下の3名。一応“窓の杜”なので利用するビデオチャットのデバイスはWindows縛り。スマホやタブレットは使わないことにしました。
- フリーライターT(文責):愛媛県松山市から参戦。リビングにSurface Book 2を広げ、最近買ったマランツのちょっと高いマイクを接続してドヤ顔をしている
- 編集長Y:自宅のデスクトップPCから参戦。おっさんばかりでは面白くなかろうと、美少女アバターを受肉<纏う>。ただし、声はおっさんのまま
- デスクH:自宅の“でっかいDellのノーパソ”で参戦。軍資金でコンビニの生ハムを買おうとするも失敗
手軽に始められる「Skype Meet Now」。字幕など、機能も充実
まず試してみたのが、「Skype」の“Meet Now”。会議のためのユニークリンクを取得し、それを共有するだけでビデオ会議を始められるサービスです。
機能自体は以前からあったようですが、今回のコロナ騒動で注目を集めた格好ですね。
このサービスの最大の長所は、「Skype」アプリがデバイスにインストールされていなくても、Web版「Skype」で気軽に参加できるのところ。事前にアカウントを教えあいっこしたり、相互登録しておく必要もありません。実はこの3人、“Twitter”と“Slack”以外では繋がっていなかったり。そういう面倒な手間を省けるに越したことはありません。
しかし、実際に始めてみるとデスクHの環境でトラブルが頻発。Web版「Skype」だとマイクが機能しません。アプリ版「Skype」に切り替えると少し聞こえるようになったのですが、それでも音量が異常に小さく、他のメンバーからはかなり聞き取りづらい。
背景をぼかす機能があるのは、部屋がちょっと散らかっているデスクHにとって大きなアドバンテージでしたし、デスクトップや特定のウィンドウを共有できるのも便利ですが、マイクが機能しないのは致命的……フリーライターTの環境でもUWP版「Skype」がときどきクラッシュする問題があり、どうも安定性に欠けるという印象でした。
長所
- リンクを伝えるだけで簡単にビデオ会議を始められる
- 背景をぼかしたり、通話を録音したり、スクリーンを共有できるなど、機能が充実している
- 「Skype」ブランドの安心感
短所
- マイクが機能しない環境があるなど、クライアントの品質がいまいち
トラブルなしでスムーズに動いた「Google Meet/Google Hangout」
次に試したのは、“Google Hangout Meet”(“Google Meet”に改名されるのだそうです)。“Google Meet”が使える編集長Yが会議室を作り、みんなを招待してくれました。
結論から言うと、こっちはまったく問題なく機能しました。画質が少し悪いかなと感じましたが、初期設定が低めに設定されているだけ。設定画面で動画品質を上げてやれば問題なさそうですね。“G Suite”以外のユーザーも利用できる「Google Hangout」もすんなり動き、大変使い勝手がよかったです。
ただ、スクリーン共有機能はあるものの、背景をぼかしたり、背景に壁紙を設定する機能などはないようですね。ここだけがちょっと減点といった感じです。
長所
- 「Skype Meet Now」並みの手軽さ、かつノートラブルで動作する安定性。これでいいんじゃない!?
短所
- 強力なクライアントアプリはなく、基本的にWebベース。背景をぼかす機能などはないので、デスクHの散らかった部屋が丸見えになってしまった
カメラにトラブル……「Facebook Messenger」
続いて、最近ニュース記事で紹介した“Facebook”のデスクトップ版「Messenger」アプリを試してみました。
しかし、“Facebook”で繋がっていない3人は、まず友達になるところから四苦八苦。やっとビデオチャットを開始できたはいいものの、編集長Yの“バ美肉”が解けて“生肉”が顕わになってしまう惨事が発生してしまいました。しかもフリーライターTのカメラはフロントではなくリア固定になってしまい、顔ではなく、リビングのTVを延々と映し続ける体たらく。アプリにはカメラを切り替える機能は見当たらず、完全に詰んでしまいました。
まぁ、別に顔を見て飲む必要はないのですが、それではビデオチャットの意味はない。別に音声のみのチャットでもいいわけです。というわけで、3人一致で「これはないなぁ」という評価になりました。
長所
- とくにない。日頃“Facebook”をヘビーに使ってるなら、使ってもいいかもしれない
短所
- カメラ周りでトラブル。回避の方法もなかった
友達になれなかった「LINE」
最後に試してみたのは「LINE」のビデオチャット機能です。「LINE」のビデオチャット機能といえば、新型コロナウイルスの影響でオンライン会議のニーズが高まったことをうけ、最近新機能“画面シェア”が追加されましたね。これもぜひ試してみたい――と思っていたのですが。
まず、「LINE」でお友達同士になろうとしたのですが、編集長YがMVNO利用のために年齢確認が済んでいないことが発覚。年齢確認ができないとユーザーの検索ができないようで……スマホでお友達になってしまってもよかったのですが、それでは今回のレギュレーション違反。
というわけで、そもそも友達になるところから躓いてしまいました。酔いが回りつつあったこともあり、“もう、「Google Hangout」でいいか!”という気分に……ちゃんと検証できなくてごめんなさい。
長所
- モバイル版「LINE」はいろんなエフェクトがあって楽しい
短所
- おっさんなのに18歳以上であることを証明できず、友達になれなかった
まとめ
いくつかビデオチャットアプリを試していて感じたのですが、まず難関となるのが“どこに集まるか”。どのサービスを使うか決め、クライアントアプリを入れ、アカウント登録などのセットアップをし……という手間は思った以上に面倒です。その点、「Skype Meet Now」や「Google Hungout」といったサービスはリンク1つで集まれて大変便利でした。
とはいえ、Webアプリだけでは非力だと感じるところもありました。とくに「Skype」アプリの背景をぼかす機能はなかなか優秀で、一度使うと手放せないと感じさせます。諸事情あって今回は試していませんが、「Zoom」で大変人気の機能だというのもうなずけますね。
しかし、何より大事なのはどんな環境でもスムーズに使えることでしょう。その点、「Skype」や「Messenger」でトラブルがあったのは残念でした。今後の改善に期待したいところです。