やじうまの杜

将棋の棋譜に“それっぽい”解説を勝手につけてくれるWebサービスが登場

棋譜中継の解説を彷彿とさせるテキストを自動生成。素人将棋もなんとなくプロっぽく?

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将棋解説文自動生成サービス“将棋山脈”

 天才中学生棋士・藤井総太四段の活躍で、にわかに脚光を浴びている将棋界。なかには「将棋連盟ライブ中継」アプリの購読(月額500円)を始めてしまったなんて人もいるかもしれません。棋譜中継には指し手の解説もついていて(藤井四段戦には初心者向けの解説も用意されているようです)、それがまた独特の調子なのですが……なんと棋譜を読み込ませるだけで“それっぽい”解説文を自動で生成してくれるWebサービスが公開されました。

 評価値と候補手は将棋AI(「やねうら王」と「elmo」が担当しているらしいです)を使って出しているのだそうですが、それに加え

  • 打った手の狙い
  • 取れる駒を取ったらどうなるか
  • 放っておくと詰みがあるか

を解説するようにしたのが、工夫のポイントだそう。面白そうなので、実際に本因坊算砂(囲碁がめっちゃ強いお坊さん。家元“本因坊”家の始祖。織田信長・豊臣秀吉・徳川家康と対戦経験アリ)と初代大橋宗桂(将棋の初代名人。囲碁も算砂とタメを張れるぐらい強いらしい)の対局を読み込ませてみました(棋譜は“将棋DB2”さんより拝借しています)。

“将棋山脈”で本因坊算砂と初代大橋宗桂の棋譜を読み込ませてみました

 基本的には候補手が符号で並べられるだけですが、確かに時折

  • 「後手は~と進めたいところだが、先手はどうするか。」
  • 「△同香は~の流れが予想される。」
  • 「~と進めば先手が良いが、ここで後手の手は。」
  • 「後手としては、~とはさせたくないところ。」
  • 「放っておくと~で後手玉は捕まってしまう。」
  • 「先手は~と進む順を防ぎたい。」
  • 「△同銀は~で詰んでしまう。」
  • 「何もしなければ、~の詰み手順があるので、後手は対応が必要。」

という解説文が入っています。おぉ……「将棋連盟ライブ中継」アプリの解説っぽい……。手が絞られる終盤になると意味のある解説文が出やすくなるのだそうで、確かに寄せの局面になると解説が的確になってきたようにも思えます。

時折、解説文が入ります

 本サービスはKIF形式の棋譜のみをサポートしていますが、将棋アプリならばたいていは対応している形式なので問題ないでしょう(変換ソフトもあります)。今回やったように歴史的な対局を解説文付きで振り返ってみるもよし、素人同士の対局に解説文を付けてプロっぽく……なんて遊び方も楽しそうです。