REVIEW（11/07/13）

　「絵コンテエディタ」は、アニメや映画の絵コンテを簡単に作成できる絵コンテ編集ソフト。Windowsなどに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 7で動作確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。動作にはJavaランタイム（JRE）1.6が必要。

　本ソフトは、一般的な絵コンテをデジタル環境で作成・管理するためのソフト。画面は表計算ソフト風で、縦方向に各カットのタイムラインが並ぶ。また左から順に、カット番号、画面の画像、内容の説明、台詞、当該カットの秒数、全カットの合計時間の列が並んでいる。

　デジタルならではの機能が充実しており、たとえばカットの秒数は台詞の長さから自動で計算して入力させることが可能。また、ストップウォッチ機能も搭載しており、計測した秒数を直接セルに挿入できる。また、カットの秒数を入力すると、自動で合計時間が計算される仕組みだ。なお、この際自動で合計時間が更新されないことがあるが、適当なカットの秒数をいったんほかの数字に書き換えると自動更新が行われる。

　画面として表示する画像は、任意の画像編集ソフトや内蔵の簡易編集機能で編集でき、画面セルをダブルクリックすれば指定したソフトや編集機能が起動する。画面の縦横比も、一般的な4:3や16:9を選ぶことができる。

　作成した絵コンテは、HTMLやPDFファイルで出力するほか、各カットの画面を紙芝居風にスライドショー表示するFlash（SWF）ファイルも出力可能。また、シナリオなどの作成に使われるソフト「O's Editor」「VerticalEditor」で作成したシナリオのインポートにも対応している。

　パソコンを使ってアニメや映画を作りたいと思ったときに、すべてをデジタルで管理したいと思う人は多いだろう。そういった場合、紙の絵コンテではなく、デジタルの絵コンテを使うことで、作業の効率化が図れる。夏休みなどを利用してアニメや映画を制作しようとしている人は、本ソフトを使ってみてはいかがだろうか。