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OpenAIの動画生成AI「Sora」がついに一般公開
Plus/Proユーザーなら追加料金なしで利用可能
2024年12月10日 10:49
米OpenAIは12月9日(現地時間)、同社が開発中の動画生成AI「Sora」の一般提供を開始した。同日より、まずは有料プラン「ChatGPT Plus」(月額20米ドル)および「ChatGPT Pro」(月額200米ドル)の加入者を対象に、「sora.com」においてスタンドアローン製品としてリリースする。すでに該当プランに加入している場合、追加料金なしで利用可能。
「Sora」は、ユーザーが入力したテキスト(プロンプト)からリアルな動画を生成できるAIモデル。複数のキャラクターや特定のモーション、さらに被写体と背景が物理世界にどのように存在するのかも考慮しながら複雑な映像を構築できる。
2024年2月の発表とともにプレビュー版のモデルをリリース。今回の一般公開に合わせて、大幅に高速な「Sora」の新バージョンである「Sora Turbo」が開発された。
一般公開時点でのバージョンでは、主に下記の機能を備えている。
- 動画内の要素を置き換えたり、削除したり、作り直したりできる「Remix」
- お気に入りのフレームを分離し、その差分を生成して尺を拡張できる「Re-cut」
- タイムライン上で動画のシーケンスを整理・編集できる「Storyboard」
- トリミングしてシームレスな繰り返し動画を作成できる「Loop」
- 2つの動画を1つのシームレスなクリップに結合できる「Blend」
- ペーパークラフト風やフィルム・ノワール風など動画のスタイルだけを変更できる「Style presets」
生成可能な動画については、ユーザーが加入しているプランごとに違いがある。Plusユーザーは、最大解像度720p/5秒間の動画を最大50本/月(1,000クレジット)生成できる。これに対し、Proユーザーは、最大解像度1080p/20秒の動画を最大500本/月(10,000クレジット)生成できるほか、同時に5つまで生成/透かしマークなしでダウンロードといったことが可能となっている。
なお、プレビュー版では1分間の動画を生成できたが、一般公開版では両プランともに短い動画しか生成できない点には注意したい。
ちなみに「Sora」で生成されたすべての動画は、Soraから生成されたものであることを識別可能で、その生成元も確認できるという。同社は不完全なものではあるとしながらも、デフォルトで目に見える透かしマークなどの安全策を講じている。
また、不正利用(児童性的虐待素材や性的ディープフェイクなど)をブロックする仕組みも導入。リリース時点では人物のアップロードは制限されており、ディープフェイク対策を改良・強化しながら、この機能をユーザーへ展開する予定とのこと。