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「Android 13」が正式リリース ~「Google Pixel」は本日より配信開始
デザイン、セキュリティとプライバシー、マルチデバイス連携などで幅広い改善
2022年8月16日 15:42
米Googleは8月15日(現地時間)、モバイル向け新OS「Android 13」を正式にリリースしたと発表した。ソースコードはすでに「Android Open Source Project(AOSP)」にプッシュされたとのことで、「Google Pixel」では本日より配信が開始される。そのほかのSamsung Galaxy、Oppo、Sharp、Sony、Xiaomiなどのデバイスには、来年前半にかけて順次提供される予定。
「Android 13」では、「Android 12」で導入されたデザイン言語「Material You」をさらに推し進め、Google以外のアプリもスマートフォンの壁紙のテーマや色に合わせてカスタマイズできるようになった。個性を重視しつつもよりまとまりのあるホーム画面を実現できる。また、複数の言語を操るユーザーのリクエストに応え、スマートフォン全体の言語を変更することなく、各アプリに異なる言語を設定できるようになった。
また、メディアコントロールもアップデートされており、デザインや操作性が改善。たとえば音楽を再生する際、メディア プレーヤーの背景にはアルバムのアートワークが表示され、曲の進行に合わせて再生バーが波打つ。
デジタルウェルビーイング(デジタルデバイスと心身の健康を両立させること)にも注力されており、ディスプレイの色調整やグレースケール化でおやすみ時間モードをカスタマイズできるほか、スター付きの連絡先などの大事な着信以外をシャットアウトして、より良い睡眠をサポートしてくれる。
セキュリティとプライバシー関連では、クリップボードを介した個人情報の漏洩対策として、センシティブな情報がコピーされた場合に短時間で履歴から自動消去する機能が追加。アプリにライブラリ全体へのアクセスを許可する必要がなくなるなど、メディアライブラリーのアクセス権限も改善された。通知の管理もアップデートされており、ダウンロードしたアプリにそのまま通知の権限が与えられることはなくなり、まずユーザーの許可を得るようになった。
そのほかにも、「Android 13」ではマルチデバイスでの連携を強化。スマホで受け取ったチャットメッセージをChromebookから返信したり、クリップボードをスマホ・タブレット間で共有できるようになる。
さらに、タブレットでのマルチタスクが改善され、新しくなったタスクバーでアプリを確認したり、ライブラリ内のアプリをドラッグ&ドロップして分割画面モードで起動することができるようになる。また、手のひらとスタイラス ペンを別々のタッチとして登録できるようになり、ペイントアプリなどでの誤入力を減らせるようになった。
また、以下の技術が新たにサポートされている。
- Bluetooth LE(Low Energy)Audio
- MIDI 2.0
- OpenJDK 11
- カスタマイズ可能なシェーダー
- 予測型「戻る」ジェスチャー
- カラーベクターフォント(COLRv1)
- 日本語テキストの折り返しの改善を含むテキストレンダリングの改善