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Microsoft、「.NET MAUI」Preview 4を発表 ~マルチプラットフォーム対応アプリUIフレームワーク

11月の一般リリースに向けて着々と開発が進む

「.NET MAUI」Preview 4をのデモアプリ「Weather '21」

 米Microsoftは5月25日(現地時間)、「.NET MAUI」Preview 4を発表した。11月に開催される「.NET Conf」での一般リリースに向け、多くの機能追加と改善が行われている。

 「.NET Multi-platform App UI」(.NET MAUI)は、デスクトップ(Windows、Mac、Linux)とモバイル(iOS、Android、Tizen)の両方をカバーするマルチプラットフォーム対応のアプリケーションUIフレームワーク。「Xamarin.Forms」を発展させたもので、単一のプロジェクト、単一のコードで複数のプラットフォームをターゲットにしたアプリ開発が行える。UIの実装方法としては「XAML」を使った「MVVM」パターンのほか、「Flutter」などで用いられている「MVU」パターンなどが利用可能。

 昨年5月に初めてお披露目されて以来、「Xamarin.Forms」から「.NET MAUI」へのコントロール・レイアウトの移植は着々と進められており、Preview 4では以下の新機能が利用できるようになった。

  • BlazorWebView:「.NET MAUI」でBlazor Webアプリケーションをホスト
  • Splash Screen:簡単な記述でアプリにスプラッシュスクリーン(起動時に表示される画面)を追加
  • Raw Assets:プラットフォームネイティブなパフォーマンスを維持しながら、HTMLファイルなどの素材をアプリに組み込む

 「.NET MAUI」の開発には、同日リリースされた「Visual Studio 16.11 Preview 1」が利用可能。シングルプロジェクト実行(複数のプラットフォームをターゲットにした開発を単一のプロジェクトに集約。実行オプションもシンプルに)や.NETホットリロード(編集したコードを再読み込みなしに実行)といった生産性向上機能がすでにサポートされている。今後のリリースでは、PCに接続されたiOSデバイスで開発する機能もサポートされるという。

「.NET MAUI」の開発に必要なコンポーネントがそろっているかチェックし、不足があれば補う「maui-check」コマンド

 「.NET MAUI」の開発テンプレートは、

dotnet tool install -g Redth.Net.Maui.Check

で「maui-check」コマンドを導入し、実行すると利用できるようになる。オープンソースのデモアプリ「Weather '21」も用意されているので、それを観ながら「.NET MAUI」に触れてみてもよい。

「.NET MAUI」の開発テンプレート