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Windows 10のタッチキーボード&手書き入力サービスは止めないで! ~マイクロソフトが注意喚起
逆効果だったり予期せぬトラブルも。タッチキーボードの正しい無効化の方法も案内
2020年10月20日 15:31
「Windows 10」の開発チームは「フィードバック Hub」や“Microsoft サポート”、“Twitter”をはじめとするSNSなどに寄せられたフィードバックをもとに製品の改善に取り組んでいるが、日本語入力(IME)の問題を報告するユーザーの複数が「Touch Keyboard and Handwriting Panel Service」と呼ばれるサービスを無効化しているという。日本時間19日付けで公開された公式ブログ“Windows Blog for Japan”で、当該サービスを無効化しないよう呼び掛けている。
「Touch Keyboard and Handwriting Panel Service」はバックグラウンドで動作しているプログラム(サービス)の一つで、その名の通りタッチキーボードや手書き入力パネルの管理をつかさどっている。しかし、最近の「Windows 10」ではその役割が増し、日本語入力やクリップボードの履歴、絵文字パネル、音声入力など、入力に関わる機能にも広く用いられるようになっているという。そのため、タッチキーボードが不要だからといった単純な理由でこのサービスを無効化すると、さまざまな副作用が生じることがある。
開発チームによると、以下の理由からサービスを自己判断で無効化することはお勧めできないとのこと。Microsoftのサポートや端末の製造元から指示された場合を除き、避けるのが無難だ。
- Windows、ドライバー、アプリケーションの開発者は、必要なサービスが動いていることを前提にソフトウェアを設計・検証しているため、予期せぬ不具合が発生しやすくなる
- サービスの役割は将来に渡って予告無く変化する可能性がある。このため、以前は正しく動作していた操作でも、更新によってある日突然動作しなくなってしまう場合がある
- サービスはシステム全体の性能に影響を与えないよう設計・検証されている。無効化による性能向上はほとんど見込めないか、最悪の場合悪化することもある
もしタッチキーボードが不要であれば、以下の方法で使えないようにすることが推奨されている。
“タブレット モード”以外でタッチキーボードを自動的に表示しないよう設定する
タッチキーボードを使うこともあるが、自動で表示されるのは煩わしいという場合は、タッチキーボードの自動表示を“タブレット モード”に限定する方法もある。「設定」アプリを開いて[デバイス]-[入力]セクションへ進み、[タブレット モードでなく、キーボードが接続されていない場合に、タッチ キーボードを表示する]というオプションを変更すればよい。
ポリシーでタッチキーボードを無効化する
企業で複数の端末を管理しており、タッチキーボードの利用を禁止したい場合は、「Mobile Device Management(MDM)」で“TextInput/AllowInputPanel ポリシー”を設定すればよい。ただし、これは「Windows 10 Home」エディションではサポートされていないので注意。