初代マックスコーヒー缶、復刻される
茨城県人にとって、マックスコーヒーはソウルドリンク、「魂の味」である。
マックスコーヒーの生い立ち
マックスコーヒーを飲み、マックスコーヒーと共に育ってきた我々にとって、
コーヒーとは「甘いもの」である。
苦いコーヒーなど言語道断。
全国どこにであると思っていたマックスコーヒーが、
利根コカコーラのオリジナル商品であることを知ったのは、
'90年夏、水戸でコカコーラ配送助手のバイトをやったときであった。
社員からそれを聞いて驚愕したが、それと共に、マックスコーヒーの売れ行きにも驚いた。
コカコーラのコーヒー関連製品の内でも1、2を争う売れ行きなのだ。
あの夏は、一体どれだけのマックスコーヒーを運んだか知れない。
茨城県にマックスコーヒーはしっかりと根付いていたのだ。
そのマックスコーヒー缶のデザインがいきなり変更になったのは、'91年のこと。
それまで黄色に茶色の波形帯で親しまれていた缶に、
いきなり「Georgia」の無粋な文字が入った。
神聖なるマックスコーヒーの完成されたデザインをまるで陵辱するかの如く、
上半分に入ったその文字を見て、まるで我が身を犯されたように屈辱を感じたのは、
私だけではあるまい。
こういった事情があるにせよ、余りにも無粋だった。
その後の何度かのデザイン変更につれ、「Georgia」部分の占める割合は増え、
そして2000年には、あのマックスコーヒーのアイディンティティとも言えた茶色の波形帯が消えた。
完全にジョージア配下にされたマックスコーヒーの缶を見て、
私は青春時代が過ぎ去った事を悟ったのだった。
そして今年、何度目かのデザイン変更。
上部に、シルバーという、それまでのデザインにはありえなかった色部分が出来て、
まるでビール缶のようになったマックスコーヒー。
茶色と黄色による完成されたデザインは今いずこ。
もはや初代缶から、遙か遠い所にきてしまった。
諦めていた。
そんなところに、いきなり「歴代缶復刻」の知らせ。
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嬉しい。こんな嬉しいことはない。
僕にはまだ帰るところがあったんだ。
まるで夢のようだ。初代缶に又会えるなんて。
残念ながら、完全な復刻ではなく、
茶色帯中に白文字で「Georgia」の文字が入ってしまっている。
せめて黄色文字にして欲しかったが、まあ贅沢は言うまい。
とにかく、失われて久しかった初代缶に又会えたのだ。