清涼院流水

清涼院流水/大塚英志の分割線 - 『探偵儀式(VI)』

完結。といっても、この漫画と対をなす流水さん本人の小説版が別に存在するようなので、最終的な評価はそちらも見てからと言うことになりそうですが。ほんまかいな。 最後まで、荒唐無稽な展開で突き抜けました。ただ、この作品にとって荒唐無稽は当たり前の…

『探偵儀式 V』がどんどん酷い

悟りとは トリックを一瞬で見抜く洞察力… やかましいわ! この発言、すごいさらりと出てきたんで、危うく読み流しそうになりましたよ! もうやだこの世界。 二年ぶり。ここまで酷かったっけ……と戦慄を新たにした第五巻。誰が得するのかほんと分からない漫画…

推理小説でいきなり手品のトリック使うのはアンフェアなのかもしれないなとか -清涼院流水 『彩紋家事件III 彩紋家の一族』

「イエス、アイ・アム」 やかましいわ。 完結編。『コズミック』や『カーニバル』と比べると小規模*1な事件ではありましたけれど、完成度としてはかなりよくまとまった作品だったと思います。終盤の畳みかけるようなカタストロフィ感はけっこうなもので、前…

中巻になっても事件の話を全然しない清涼院流水はやっぱりすごい - 『彩紋家事件II 白と夜』

や……やられた……。この期に及んで、私はまだこの御大を甘くいていたようです……。 ひとつ前の上巻では、ほとんど一冊まるまるを使って手品ショーの出し物ひとつひとつが丁寧に描写されていました。だから本題であるはずの「彩紋家事件」のそっちのけっぷりが凄…

予想通りのひどさがひどい - 清涼院流水『彩紋家事件I 奇術が来りて幕を開く』

ぎゃーひどい! コズミック上巻的ひどさが今ここに! デビュー10年を過ぎた今でも平気でこういうことやってくれる流水さんに、むしろ安心すら覚えます! 三分冊第一巻の本書は、ミステリーとしての事件や謎解きそっちのけで、えんえん手品サーカスのショーの…

『探偵儀式 IV』

ようやくBDCに焦点が当たったと思ったらまた雲行きが怪しくなって、なかなか活躍の場が巡ってこないこの子たち。進展はじりじりじりです。 お話全体の展開の方も、同じくちょっとスピードダウンしてる感。今回はさほど大きな引きもなかったので、また数ヵ月…

『秘密室ボン QUIZ SHOW』

ひどい。(誉め言葉) ひどい。(誉め言葉) ひどいひどいひどい。(誉め言葉) これまで散々ひどいひどい言ってきましたけど、今回はそれにも増して酷いですねえ。(誉め言葉) どうして素面でこんな本を出版できちゃうんでしょうか。(誉め言葉) 十年も作家を続けて…

『探偵儀式(III)』

いろいろあって音夢さんも退場。ことのからくりが色々と明かされつつも、その真意は依然不明。JDCはいよいよきな臭くなり、主人公なのかヤムチャ役なのか分からない竜宮さんもアイデンティティ・クライシス。お話の焦点はN月R太郎さんや笹山刑事・BDCに移り…

『とく。』

ひどかったです。このシリーズは巻を増すごとにひどさが増しますね! あまりにもひどいです。「超」と書いて「チョー」と読むのはまあ今に始まったことではないとして、「脳力」とか言い出すのはいろいろ致命的では。刑殺の是非についての記述を見ていて、こ…

『ファウストvol.6 SIDE-A』

『すずめばちがサヨナラというとき』上遠野浩平 合成人間の哀しみ。前作もそうでしたけど、はじめから抗いようのないシステムに属する人々を書くのがとっても上手いですね。ケーキ→ぬいぐるみとエスカレートする舞惟さんの思考が痛々しすぎます。しかも片目…

『トップラン 第一話 ここが最前線』

あ、頭悪い……。(ほめことば) 御大にしては随分と大人しい、でもやっぱり他人には薦められないシリーズになりそうです。御大のことをまったく知らず、田島昭宇さんの絵に惹かれて買った方はお慰みですね。かわいそかわいそなのです。 お話自体は、意外とまと…

『探偵儀式(II)』

ハァレルゥヤ。 よくやりますね本当に。何か前巻以上にはっちゃけてるような気がします。原作の壊しっぷりも相変わらず見事で、性別を変えて登場させるのと同じくらいの無茶を平気でやってくれます。何ですかあの九十九十九さんは。何ですかあのピラミッド水…

『探偵儀式(I)』

無茶苦茶です。あとがきにある通り、反則をしつくしてます。『コズミック』や『カーニバル』の方がまだまともかも知れません。どうしてここまで原作を壊してしまうことができるのでしょう? 原作が流水大説という滅茶苦茶なものだからここまでの反則が許され…