小娘のつれづれ

一人で自分の”好き”を追いかけています。

「元桜木町住民がオススメする横浜のデートコース【みなとみらい編】」

http://www.yokoiki.jp/entry/2016/10/06/184327www.yokoiki.jp


今みなとみらいと呼ばれている所が、元々の地元です。
そして83年という生まれ年もあわせ、時期的には昭和から平成にかけて、港町横浜の観光が移り変わるその真っ只中を育ってきた形になります。

うちの家族は元々、県外から移住してきた人間でした。
なので親戚や友達が遊びに来ると、小さい頃から数えきれないほど市内の各観光地を周ることになりました。
こういう蓄積の超地元視点で”デートコース”を考えると、県外からの観光視点とはまた全く違うパターンになるのが横浜の面白い所だなと思います。


<連れの想定>
・県外出身者
・横浜に来るのは初めて
・横浜のイメージ=みなとみらい

* * *

10:00~12:00(仮)

いきなりアレなのですが、いくら観光地と言っても、午前中だと桜木町~石川町近辺ってむしろ日常的な雰囲気の方がたっぷり漂ってるので、もし本当のデート重視なら私は昼集合にするかもしれない…

なのでここに関しては私がよくやる過ごし方を書いておきます。


(1)桜木町駅の川村屋で朝ご飯
川村屋 | フロアガイド | CIAL桜木町

Tempura soba of Kawamuraya of Sakuragi-Cho Station


(2)歩いて伊勢山皇大神宮
横浜総鎮守 伊勢山皇大神宮

Japan.2014.015

地元民には初詣や七五三等でおなじみ、横浜の総鎮守。港町らしく、長い坂の上にあるんですが、みなとみらいの開発によって急激に海側の景色が変わり、今では鳥居や木々の向こうにランドマークタワーが常に見えるようになりました。
近代的な建物と厳かな神社の組み合わせは、晴れの日ほどそのコントラストにグッと刻まれるものがあるので、興味ある方にはぜひ一度見てみてほしいなと思います。
最近は御朱印ブームもあるのでなお、よく県外の方も訪れているみたいです。

 →その後、成田山横浜別院を抜けて野毛にでるか、紅葉坂からまっすぐみなとみらいに抜けるか


12:00

JRの桜木町駅から出発。
お昼はあんまり想定してないな……正直桜木町駅直結のスタバでも充分雰囲気は楽しめると思ってしまうタイプなのですが、景色を重視するなら11時台にコレットマーレのランチに行くのもいいかもしれません。
とにかく12:00までにはご飯は済ませておきたいタイプ。混む

で、桜木町駅前からはすぐ『観光スポット周遊バス「あかいくつ」』に乗ります。

市営交通で横浜めぐり 横浜市(横浜市交通局HP)

Red bus : あかいくつ

今でも暇なときによく乗るんですけど、「あかいくつ」が素晴らしいのは、当たり前ですがやはり周遊ルートが秀逸なんですよね。
正直自家用車・レンタカー以外での移動を考えたときに、中華街とかを想定しつつ赤レンガ倉庫周辺に足を伸ばすのって、実は距離的難易度がすごく高いんです。
その上、赤レンガ倉庫方面は埋め立て地的な大型の建物が続き、あと海風をモロにくらうので、長歩きが苦手だったり、髪型とかを気にする女性には意外にストレスが蓄積する場所かもしれません。
でもやはり県外から来る人は、「赤レンガ倉庫の雰囲気も味わいたい」。

という時に、「あかいくつ」に乗車すると、馬車道から赤レンガ倉庫~横浜三塔~日本大通りというザ・基本ルートを一発で抑えることが可能になります。
しかも横浜第二合同庁舎前では「正面上部には生糸検査所に由来した紋章がある」とか、横浜税関のあたりでは横浜三塔の説明がきちんと入ったりとか、とにかく細かい説明をしてくれる。あれは観光面でかなり助かります。

Red Shoes

難点はこの「あかいくつ」、もうメディアでかなり紹介されまくってるので、特に休日はかなり利用者が多いという事……
だから1本程度は次便を待つ余裕で並ぶか、もしくはランチタイム中など観光客が他に行ってそうなピークの合間に、利用するという想定がいいのかもしれません。


13:00

桜木町駅前から「あかいくつ」に乗って、まっすぐ港の見える丘公園まで行きます。
周遊がてらの乗車時間はここまでに、大体30分ほど。

港の見える丘公園までバスで一気に行くというのは、主に山手の上り坂のリスクを避けるという意味です。
あと港の見える丘公園を先に見るのは、もう今はここにしかない、昔からの横浜港の景色があるんですよね。
マリンタワー、ベイブリッジや倉庫街。

港の見える丘公園 - 横浜観光情報

#6791 Yokohama Bay Bridge (横浜ベイブリッジ) from Harbour View Park (港の見える丘公園)

正直、子どもの頃は何もない場所だなぁと飽きてしまう印象が強かったのですが、大人になってから行くと改めてその良さがわかります。
景色を見た後は同行者の好みによって変わるのですが、


(1)昭和2年に建造された英国式洋館の「えの木てい」でゆっくりお茶する(休憩派)
横浜山手・洋菓子のえの木てい
Enokitei


(2)アメリカ山公園を通ってエスカレーターorエレベーターで直結のみなとみらい線「元町・中華街駅」に抜ける(風景派)
横浜市 アメリカ山公園
アメリカ山公園


(3)外国人墓地から元町公園に抜ける(歴史散策派)
横浜外国人墓地,Yokohama Foreign General Cemetery
元町公園 公式サイト
Yokohama Foreign General Cemetery : 横浜外国人墓地

で、元町へ。


14:00

上の3つのどれを選択しても、基本的には元町(元町ショッピングストリート)に着きます。

元町は、基本的に”ある程度落ち着いた大人向けの場所”というイメージがあります。
なのであんまり若いうちにデートプランへがっつり入れてしまうと、相手の中で思わぬ肩透かしをくらう可能性があります
(他県からの地元観光を担う場合、一番怖いのがニュアンスの行き違いで「なんだ、こんなものか」と思われること)。

ただ街自体に山手エリアから地続きの、他にはない雰囲気は確かにたっぷりあるので、若い人なら移動の合間の散策ルートという感じで、もちろん大人であればウィンドウショッピングを楽しむ場所として、通ってもらえればいいかなと思います。

元町はまさにこんな感じ!!

横浜元町ショッピングストリート


15:00

で、山手からモトマチブラブラしつつ首都高をくぐると、大体おやつの時間頃には中華街に辿りつきます。

[公式]横浜中華街の食べる・飲む・買う・楽しむが分かる!400店舗以上掲載!

Yokohama Chinatown

ランチタイムをわざと外すのは、中華街が一番よそ行きムードに包まれているのが、大体お昼頃なんですよね……
他県からの遠出客や修学旅行生なんかが、一斉に食べ放題に繰り出すのが、多分その時間帯なのだろうと。
ただ絶対に限られている人間の胃袋の容量を踏まえつつ、私は日中の中華街では食べ放題じゃなく、むしろ肉まんや小籠包などをちょこちょこ楽しんでほしいっていうのがあるんですよ。
今の中華街には歩いてればいっぱい肉まんや小籠包のお店があるし、そこにはやはり街の風情があります。
その辺も込みで、同行者と会話を楽しみながら中華街を歩いてほしい。

あとお腹が減ってなければ、関帝廟や媽祖廟へ足を伸ばすのもオススメです。

横浜関帝廟 - 横浜中華街・関聖帝君を祀る廟
横濱媽祖廟 - 横浜中華街・海の女神である天后媽祖を祀る廟

Yokohama Chinatown


16:00

そして、中華街ではなんやかんやと見どころが沢山あるので、たぶん「一通り見たなぁ」と思う頃になると、ここでちょうど夕方に差し掛かってくると思います。

お昼出発にしたのは、ずばり”ここに夕暮れを持ってくるため”です。
日が暮れてくる頃合いに、中華街から山下公園へ向かいます(徒歩10分ほど)。

こうなります。



みなとみらい (Minato Mirai 21)


これは私の意見ですが、一日で山下公園からの景色がもっとも美しく彩られるのは、夕暮れ時だと思っています。
左のみなとみらいのビル群、後ろのマリンタワーやホテルニューグランド、違う時代を生きる建物たちが、一斉に灯りをともし始める時をここでゆっくり見ていってほしい。

山下公園 - 横浜観光情報

※山下公園内には日本郵船所有の博物館を兼ねた氷川丸もあるんですが、16時30分以降だと中の見学はできなくなってしまうので、もし16時よりもっと前についた場合は、氷川丸の船内見学を挟むとちょうどいいのかも


17:00

で、山下公園で夕暮れを堪能して、後ろの中華街に戻ると、さっき通って来たはずの街も景色が変わっている。


China-Town Yokohama


この中華街のネオンも、個人的にはぜひ見てほしい風景の1つです。
ここで何代も働いている人達の活気も含めて、街そのものがエネルギーに満ちていくこの風景は、やはりたまらない(異国情緒も尚ありますしね)。

んで時間的にはそろそろ晩ご飯、というタイミングでもあると思うのですが、ここも基本的には予算とメニューとお腹の空き具合で、好きなところを選んでもらえればいいと思います。
私は子供の頃は、毎年お正月は聘珍樓へ連れていってもらっていました。
最近は中華街大通り(メインストリート)からわざと横道に入って、小さなお店で食べることも多いです(最近はどこもわかりやすい看板出してるので、小さなお店も含めてほんと選び放題です。強引な声かけのないところで)


18:30

中華街でご飯を食べた後……あああみなとみらい忘れてた、今回はタイトル的にみなとみらい通っておいた方がいいか。
中華料理を堪能したら、元町・中華街駅からみなとみらい線に乗りましょう。
インフォメーション・センター「ChinaTown80」を目印に、その目前の中華街東門を抜け、横断歩道を渡った先にちょうど駅の出入り口があります。

一度乗ってしまえば5分程度で一気にみなとみらい駅へ。
そこからはまた同行者の年齢や好み、あと実際の到着時間によって、4つぐらい選べると思います


(1)よこはまコスモワールドで遊びつつ大観覧車から夜景を眺める(※営業時間注意)

よこはまコスモワールド - 大観覧車が目印の都市型立体遊園地

PhoTones Works #2547

(2)みなとみらい駅直結のクイーンズスクエアあたりからそのまま海側に出て桜木町駅までゆっくり夜景散歩*1

アクセス|クイーンズスクエア横浜[Queen's Square YOKOHAMA]

20101223 / Yokohama 横浜

(3)MARK IS みなとみらいからランドマークタワー方面へウインドウショッピングを楽しみながら移動(※営業時間注意)

MARK IS みなとみらい オフィシャルサイト
横浜ランドマークタワー

Landmark Plaza

(4)直接ランドマークタワーのスカイガーデン(展望台)に向かって夜景を眺める(※営業時間注意・入場料必須)

スカイガーデン|横浜ランドマークタワー

SkyGarden


どんな世代にしろ、みなとみらいに行くなら私は夜の一点突破の方がいいんじゃないかという考えです。色んな意味で没入感が段違いになるので。


おまけ
ここでそろそろ、家なりホテルなり戻る人は戻る時間になっちゃうと思うんですけど、もし余裕あってまだ遊べるなーって成人の方は、野毛に飲みにいくのもありです。
横浜の飲み屋街として知られる野毛は、JR桜木町駅から海を背にしてすぐです。

YOKOHAMA INSIDE ☆ Noge II

メディアなどでよく特集を組まれるようになってきたのですが、私の子供の頃と違って、近年の野毛は女性や一見さんでも、かなり入りやすい雰囲気になりました。
終電近くまでいつも賑わっていて、まさに大人の遊び場という感じです。

ちなみにここまでのルート、私の場合だと実際には、夕暮れの山下公園でみなとみらい(の夜景)も堪能したという判断にして、中華街の後はまっすぐ伊勢佐木町・野毛方面に行ってしまうことも多いです。
一人だとのんびり徒歩で直接行ってしまうのですが(大体30分くらい)、
歩くのキツイ場合は、やはり元町・中華街駅からみなとみらい線に乗って、馬車道駅で降りると野毛までの歩く時間を短縮できます(大体10分くらいに)。
あと2020年にはサイドに横浜市役所が立つのですが、馬車道駅から野毛方面へ抜ける道の途中にある、弁天橋から眺めるみなとみらいの景色も、案外良いですよ。

* * *

最後に、私が小さい頃に住んでいた場所はみなとみらいの開発計画の中で無くなってしまいまして、今はもう面影もほとんど残っていません。
だから変わりゆく街並みには、正直切ない思いもありますが、でも開発によって、育った街が沢山の人を楽しませる場所になっていくことは、やはり嬉しいことでもあるのかなと、やっと最近は思えるようになりました。

だからこそ、ここで一人でも多くの人に楽しい思い出を作ってもらって、長く愛されるような街になってほしいなというのが、長い歴史の中の変わらぬ願いです。
なんだか思い出していたら、最後は思わず真面目になってしまった。


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*1:後年追記:2021年からはみなとみらい駅近くのワールドポーターズ前~桜木町駅を結ぶ都市型ロープウェイ・YOKOHAMA AIR CABINが出来ましたが、私はやっぱり乗らない派です